スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

UAGのゴツいMacBookケース

UAGのゴツいMacBookケース

 本記事バックナンバー「カードが3枚入るiPhoneケースをアレコレ購入!」内で採り上げたUAG(URBAN ARMOR GEAR)のiPhone用ケース。アレをかなり気に入りまして、また必要性もありまして、今度はUAGのMacBook用ケースを買ってみました。12インチMacBook用とMacBook Air用です。公式製品情報ページはコチラ

UAG(URBAN ARMOR GEAR)の12インチMacBook用ケース。黒い部分がTPU(熱可塑性ポリウレタン)でセミハード素材、半透明の部分がPC(ポリカーボネート)でハード素材です。ゴツめで重め。このほかにMacBook Air用も買いました。ほか13インチMacBook Pro用も存在します。プリンストンダイレクト価格は、どのサイズも税込9698円です。
ケースを装着状態のMacBook内側。ゴツめのケースですが、画面にもキーボード周辺にもほとんど干渉することはありません。

 購入理由は、まず、これまで使っていたMacBook用のシェルケースが買い換え時になったから。speckの「SEETHRU」シリーズ(公式製品情報ページはコチラ)を使っていたんですが、表面がすこ~しベタついてきたり、部分的にヒビが入ったりしてきました。また、よ~く見ると、傷も多め。汚れも少々。

speckの「SEETHRU」シリーズ。非常に薄い「シェルケース」で、MacBookの表面を薄く覆う感じのハード素材ケースです。
MacBookへの強い衝撃を防ぐことはできませんが、主に傷防止に役立ちました。実際、傷や軽い衝撃からは守ってくれていたようで、ケース表面に多々の傷があったり、ケース端にヒビが入っていたりしました。MacBookは無傷です。

 ケースのヒビや傷を見ますと、「あ~、MacBookを傷や衝撃からけっこー守ってくれたんだな~」と改めて思いました。ケース端のヒビは、たぶんMacBookを机上などに置くときの衝撃から生じたものだと思います。

 このシェルケースについては、若干飽きてきたこともあって、「今度はケースなしでハダカでMacBookを使おうかな」と思っていました。ですが、シェルケースの保護性能を改めて知ったので、「じゃあ、またコレと同じシェルケース買おうかな」と考えました。

 しかし、speckの「SEETHRU」シリーズには気に入れない点がいくつか。ひとつは、強い衝撃はそのままMacBookに伝わってしまうこと。薄型軽量な点はイイんですが、その分、保護性能もやや希薄な感じです。

 もうひとつ、MacBookに対する脱着が非常にしにくいこと。ギリギリのサイズで作ってありつつ、細く硬いツメでMacBookに装着するシクミなので、キレイに装着するのに少々手間がかかります。そして外す時はかなりタイヘンで、MacBookが歪んじゃうかも~的な力をかける必要がありました。まあ、頻繁に脱着するものでもないですが、たまに脱着してMacBookを掃除したりするので、もうちょっと脱着がラクなほうがいいな~、と。

 そこで選んだのがUAGのケース。ゴツいシェルケースですが、保護性能はかな~り高そう。知人から「脱着はフツーにラク」という情報も得ていましたので、サクッと購入しました。てなわけで以降、UAGのMacBook用ケースについて書いてみたいと思います。

とりあえず第一印象!

 UAGのMacBook用ケースの製品情報を見ると、「MIL-STD-810G, Method 516.6 Procedure IV 認定」だそうで、「落下高さ122cm落下方向26方向(8角、12稜、6面)の製品落下試験をクリアすることと規定された、米軍採用品の選定に用いられるアメリカ国 防総省が定めた試験法規格「MIL-STD-810G, Method 516.6 Procedure IV」をクリアしています」とのことです。ミルスペックというヤツでしょうか。何だか心強い感じ。

 ともかく早速、12インチMacBookとMacBook Airにケースを装着してみました。ゴツいんだろうな~イカツイんだろうな~ハードな感じなんだろうな~と予想していたわけですが、その第一印象は予想外のものとなりました。すなわち、「あっタフブックだ!」と。

左は12インチMacBookにクリアグレーのケースを装着した様子。右はMacBook Airのクリアのケースを装着した様子。パッと見、パナソニックの防水防塵耐衝撃パソコン「タフブック」シリーズ(公式製品情報ページはコチラ)っぽい風貌です。
背面には4つの足(TPUと思われます)と多数の排熱用のスリットがあります。ヒンジの部分は滑りにくい素材で、片手で持ち歩くときに好都合です。

 UAG製ケース付きのMacBookを用いてカフェ等でモバイルする(いわばドヤる)と、「パナのタフブックにアップルシール貼ってんじゃねーよ」とか言われそうですが、まあ、よく見れば全然違いますな。しかし、MacBook特有の繊細さやスマートさはすっかり削除されてしまいました。その外観はマッチョな感じのノートPC。まあ、新鮮ですので、これはコレで気に入りました。

 ちなみに、前述のようにケース周囲のコーナーやバンパー部分はセミハード素材のTPU(熱可塑性ポリウレタン)で、机面にぶつけたりしても割れそうになく、衝撃もある程度吸収してくれそうです。それ以外の面部分はPC(ポリカーボネート)で硬質。一点に非常に強い衝撃が加わると割れたりしそうですが、厚みがあり構造的にも剛性があります。上からカップが落ちてきて、カップが割れてもケースはものともしなそうな感じです。素材的にも構造的にも、かな~り安心感があります♪

あらホント、脱着はフツーにラク!

 それから、「脱着はフツーにラク」とは聞いていたものの、若干気にはなっていた「脱着の容易さ」。ワタクシ的には軽く褒めたい程度、装着しやすく外しやすく、そして装着時は不意に外れるようなことがなく安定的に装着できています。とてもイイ感じ。

 付属説明書を見ると、脱着が容易になるように設計されているようです。脱着の動作は取説ビデオでも見られます(公式取説ビデオはコチラ)。

本体付属の取り扱い説明書の図に従って、ケースをMacBookにセットしてみましょう。
まずはMacBookの手前端をケースの手前端に合わせるようにセット。
続いてMacBookのキーボード面左右端を、ケースの左右端に合わせて、カチッと填めます。嵌合させるツメのような部分は、左右それぞれ1箇所です。
今度はディスプレイ面上端を、ケースの上端に合わせるようにセット。
さらにディスプレイ面左右端を、ケースの左右端に合わせて、パチッと填めます。嵌合部は左右に2箇所ずつあります。
以上で装着完了。MacBookを閉じると、手前左右の部分がパキッと安定的に閉じ、不意に開くとこはまずありません。開く場合は、手前左右部分を軽く広げるようにして開きます。

 既に何度も脱着していますが、手軽に脱着できてイイ感じ。これなら、移動が多かったりハードに使ったりする場合はケースを装着状態にし、室内で静かに使うような場合はケースを外すなど、ケース有り無しの使い分けも容易に行えます。ただ、一度このケースを装着してしまうと、その安心感および「MacBookを(閉じた状態なら)雑に扱っても大丈夫」という気楽さのあまり、ケースを外そうという気分にはあまりなりません。

実際に使って感じたことなど

 これらMacBook用のUAG製シェルケースを使い始めてしばらく経過しましたが、良い面も悪い面もいくつか見えてきました。ので、それらについて少々。

 まず良い面。少々前述していますが、その安心感。抜群です。雑誌を扱うような感覚で、ソファに投げ置いたり、机上にトンと(衝撃を大して気にせずに)置いたりできます。もともと頑丈なユニボディのMacBookがさらに頑丈になりつつ、ともすると置いたりしたときに対象を傷付けるMacBookのアルミボディがセミハード樹脂で覆われるので、MacBookもMacBookを置かれる側も傷が付きにくい感じ。

 それから、少し重みが増しつつ、剛性も増しつつ、底面に4つの滑りにくい足が追加されますので、机上面を始めよりイロイロな場所で安定性が増して滑りにくくもなります。また、閉じた状態では四方にセミハード素材で若干凸凹のあるバンパーが来ますので、持ち歩いたときの安心感も高まります。

 ただ、残念な点もいくつか。残念というか、安心感とのトレードオフと言うべき要素かもしれませんが、たとえばMacBookが重くなります。12インチMacBook用ケースの質量は約290gで、MacBook Air用ケースの質量は約340g。どちらも「あっMacがけっこー重くなった」と実感できる程度、重みが増してしまいます。

 それから、ケース使用時にMacBookを閉じると、側面のポート類が塞がれてしまいます。12インチMacBookだとあまり影響がありませんが、MacBook Airの場合はユーザーによって「えーっ、これじゃあ○○が使えなくなる~」という問題が出るかも、です。

12インチMacBookの左側。ケースを装着して閉じた状態でもUSB-Cポートにアクセスできます。
12インチMacBookの右側。ケースを装着して閉じるとイヤホンジャックが塞がれてしまいます。黒いセミハード樹脂部分をカット改造するという手もありますが……。
MacBook Airの左側。ケースを装着して閉じた状態でも充電用ポートにはアクセスできますが、USBポートやイヤホンジャックは塞がれてしまいます。
MacBook Airの左側。ケースを装着して閉じた状態だと、SDカードスロット、USBポート、Thunderboltポートが塞がれてしまいます。

 という感じですので、たとえばMacBook AirのUSBポートに、出っ張りが2mm程度しかないUSBドングルを挿しっぱなしにしている人だと、このケースは都合が悪いですな。あるいは、イヤホンをつなぎっぱなしにしているユーザーにとっても同様です。

 ポート類を塞ぐのは樹脂カバー部なので、カットしちゃえば問題を解消できはしますが、面倒ですし、カットの失敗も考えられますし、加工するのはそもそもイヤって感じですよね。ポート類まで含めて保護するので安心と考えるか、ポート塞いじゃって不便と考えるか、見方によるわけですが、もう一工夫欲しかった部分ではあります。

 ほか、少し前述しましたが、MacBookがゴツくなってしまい、見栄え的な印象もガラリと変わってしまうことも、悪い点と言えばそうかもしれません。でも他にない目立つノートPCという点で、見栄えの変化を好む方もあるかもしれません。このあたりは単純に好みの問題ですな。

 てな感じのUAG製MacBook用ケース。ワタクシ的にはその頑丈さ&安心感において、かなり満足しています。お値段的にはちょ~っと高いんですけど、使用中のMacBookに対し、お手軽に安心感&堅牢性を追加したいなら「アリ」な製品だと思いました。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。