法林岳之の「週刊モバイルCATCH UP」

「AQUOS sense3」は必要十分をパワーアップさせた安定の定番モデル

 スマートフォンに期待する要素は使う人によって違うが、スマートフォンそのものが成熟の領域に達した今、多くの人が「必要十分」と考えるものはある程度、固まりつつある。

NTTドコモ/シャープ「AQUOS sense3 SH-M02」、約147mm(高さ)×70mm(幅)×8.9mm(厚さ)、約167g(重量)、ディープピンク(写真)、ライトカッパー、ブラック、シルバーホワイトをラインアップ

 そんな「必要十分」を定義する存在とも言えるのがシャープの定番モデル「AQUOS sense」シリーズだ。その最新モデルである「AQUOS sense3」を試用し、実機も購入したので、レポートをお送りしよう。

『必要十分』を備えた定番モデル

 当初から予想されていたとは言え、今年10月以降、スマートフォンや携帯電話のショップ店頭では、ちょっとした変化が起きている。それは言うまでもなく、電気通信事業法改正の影響で、売れ筋が大きく変わってきているのだ。

 これは法改正によって、端末購入補助が制限されたことで、それぞれの製品の価格が一段と明確になり、ユーザーが今まで以上に端末を慎重に選ぶようになったことが挙げられる。

法改正後の売れ筋スマホ

 全体的な傾向としては、やはり、ハイエンドの機種の売れ行きは鈍り、それに代わり、5万円前後と3万円前後のゾーンの機種が好調な売れ行きを示しているという。

 なかでも落ち込みが顕著なのがここ数年、高価格路線を維持してきたiPhoneで、最新のiPhone 11シリーズはもっとも安価なiPhone 11(64GB)がある程度、堅調なものの、全機種が10万円を超えるiPhone 11 Pro/Pro Maxの2ラインは、昨年のiPhone XS/XS Maxのとき以上に苦戦が続いているそうだ。

好調なAQUOS senseシリーズ

 そんな中、好調な売れ行きを記録しているのがシャープの「AQUOS sense」シリーズだ。

 2017年秋に発売された初代モデル「AQUOS sense」は、NTTドコモ、au、ソフトバンク傘下のY!mobile(android one S3)、UQモバイル向けに供給された。

 背面の仕上げなどを変更した「AQUOS sense lite」がIIJmioや楽天モバイル(MVNO)、NifMo、BIGLOBE、LINEモバイルなどから発売され、約1年間でシリーズ200万台を突破した。

「AQUOS sense3 SH-02M」(左)と「AQUOS sense2 SH-01L」(右)。ボディサイズは1mm程度の差しかなく、デザインもほぼ共通。定番モデルならではの安定感とサイズ感

 2018年秋発売の二代目モデル「AQUOS sense2」も各携帯電話会社向けとMVNO各社向け(SIMフリー)で、前モデルを上回る好調な売れ行きを記録し、2019年9月に催された発表会では、2019年上半期「もっとも売れたAndroidスマートフォン」になったことが明らかにされている。

 同社の国内シェアもアップルに続き、25%を超えるところまで拡大した。

シリーズ3代目の「AQUOS sense3」

 今回、発表された「AQUOS sense3」はシリーズ三代目のモデルになる。すでに、NTTドコモ、au、UQモバイルから発売され、SIMフリーモデルもMVNO各社と家電量販店などで販売が開始されている。

 ワイモバイルからは「android one S7」として発売され、ソフトバンクの法人向けモデル「AQUOS sense3 basic」、楽天モバイルの専用モデル「AQUOS sense3 lite」も発売されている。

 いずれのモデルも各事業者向けにバンド対応などを合わせているが、チップセットやプラットフォームなどの基本仕様は共通となっている。

 今回はNTTドコモの「AQUOS sense3 SH-02M」を試用し、合わせて、筆者が購入したSIMフリー版「AQUOS sense3 SH-M12」の差分情報なども含めて、お届けする。

 これまでAQUOS senseシリーズが着実に支持を拡げてきた背景には、シャープが考える「必要十分を備えたスマートフォン」というコンセプトが市場に受け入れられ、実際に消費者が購入するときの価格も「スマートフォンでできること」「商品としての価値」が十分に見合っていたことが挙げられる。

 確かに、ハイエンドスマートフォンはベンチマークテストで高い値を示すが、すべてのユーザーにハイスペックなモデルが必要ではない。

 スマートフォンが成熟し、完成度が高められた現在においては、ユーザーが実際に使ってみて、『必要と思われる機能を備えていること』『ストレスなく使える十分な性能が得られること』などが重要であるわけだ。

 同時に、ユーザーの買い換えサイクルが長くなる傾向を踏まえると、かつては「高性能なものが長持ち」と考えられがちだったが、現在はAndroidプラットフォームのバージョンアップやセキュリティパッチの提供、端末そのものの仕上がりなどが重要であり、これらの点についてもスマートフォンの「AQUOS」シリーズは着実にサポートしてきたことが現在の評価につながっている。

 ただし、この「必要十分」に求められるものは常に同じというわけではない。当然のことながら、市場環境や利用動向の変化によって、少しずつ変わっていくべきものだ。

 今回のAQUOS sense3はまさにその部分に着目し、従来のAQUOS sense2よりも一歩、進んだ『必要十分』を狙ったモデルに仕上げられている。

AQUOS sense3の価格

 ちなみに、価格については、販売ルートや契約内容などによって異なるが、原稿執筆時ではドコモオンラインショップが3万1680円(税込、以下同)、au Onlineshopが3万6720円、SIMフリー版はヨドバシ・ドット・コムとAmazon.comで3万8280円(10%ポイント還元)に設定されている。

販路価格(税込)
ドコモオンラインショップ3万1680円
au Onlineshop3万6720円
ヨドバシ・ドット・コム
Amazon.co.jp
3万8280円
※10%ポイント還元

 各販売ルートでのポイント付与を踏まえても4万円を切る価格で購入できる計算になる。

幅70mmのコンパクトボディに4000mAhバッテリーを搭載

 まず、外観からチェックしてみよう。

 AQUOS senseシリーズは大画面ディスプレイを搭載したフラッグシップモデル「AQUOS R」シリーズに対し、ひと回りコンパクトなディスプレイを搭載し、持ちやすさが考慮されてきている

左側面はSIMカードトレイのみ。ピンは必要なく、ツメで引っかけて、引き出すことができる。
右側面は電源キーとシーソー式の音量キーを備える

 。実際のサイズも歴代モデルで違いがあるものの、その範囲は幅で2mm、高さで4mmの違いに収められており、厚さに至っては1mm以内の違いしかない。それだけ考え抜かれたサイズ感ということだろう。

下部はUSB Type-C外部接続端子を備える。防水防塵対応なので、安心して利用できる

 今回のAQUOS sense3も同様のコンパクトなサイズに仕上げられ、従来モデルと比較して、幅と高さが1mmずつ減り、厚さが0.5mm増、重量は12g増となっている。

 筆者は従来モデルも購入しているが、実際に手にしたときの使い勝手はほとんど変わらないサイズ感だ。

アルマイト染色を採用

 ただ、目隠しをして、わかるかというと、実は背面の仕上げが違うため、わかる人にはわかってしまう。

 実は、最近の普及価格帯の端末では本体中心のフレームに対し、前面にディスプレイとフロントパネル、背面にカバーを装着する構成が多く、背面カバーは樹脂を採用する機種が多い。

背面はバスタブ構造を採用。アルマイト染色で仕上げられているため、長く利用して、剥げてしまう心配がない

 ところが、今回のAQUOS sense3は背面側でアルミのバスタブ構造を採用しており、アルマイト染色によって、ボディカラーを仕上げている。

 従来モデルでもアルミのバスタブ構造を採用していたが、塗装で仕上げていたため、ボディにキズを付けたり、長年使い続けていくと、擦れて、剥げてしまうリスクがあった。

 これに対し、AQUOS sense3のアルマイト染色はその名の通り、素材そのものを染めているため、長年利用しても剥げる心配がないという特長を持つ。

FeliCaマークがカメラ横にある理由

 ただ、背面に金属製パーツを採用すると、電波が通さなくなり、さまざまな影響が出てしまう。そこで、本体の上下や側面に電波を通すためのパーツを配し、うまく目立たないように仕上げている。

上部には3.5mmのステレオイヤホン端子を備える。色が違う部分は電波対策のため、樹脂パーツが埋め込まれている

 同様の対応で、ちょっとユニークなのがFeliCaのアンテナで、AQUOS sense3では背面左上のカメラ部の中央にFeliCaのマークがプリントされており、この付近をカードリーダーや改札などに通すことになる。

 多くの機種は背面中央にプリントされているが、実際に使うときはそれほどシビアではなく、背面の上部側を当てれば、問題なく利用できる。

防水防塵対応、タフネス性能も

 また、ボディについては従来モデルに引き続き、IPX5/IPX8準拠の防水、IP6X準拠の防塵に対応し、防水はお風呂での利用も考慮されている。

 耐衝撃もMIL-STD-810Hの19項目をクリアしており、ユーザーが安心して利用できる仕様を実現している。

ディスプレイ

 ディスプレイは2160×1080ドット表示が可能なフルHD+対応約5.5インチIGZO液晶ディスプレイを搭載する。

 サイズは従来のAQUOS sense2と同じで、シャープ独自のリッチカラーテクノロジーモバイルによる色再現性、IGZOによる高い省電力性能などを継承しつつ、屋外でもバックライトの輝度やコントラストを自動的に調整するアウトドアビューも搭載する。

広い色域をカバーするディスプレイの性能を活かす「リッチカラーテクノロジーモバイル」を搭載。「アウトドアビュー」をオンにすれば、屋外でも視認性を確保できる

 IGZOの省電力性能については、すでに多くのスマートフォンAQUOSで実証済みだが、今回は新たに搭載された4000mAhの大容量バッテリーにより、このクラスのスマートフォンとしては圧倒的なロングライフを実現している。

長くなったバッテリーライフ

 シャープでは電話やメッセージが中心の「減ったら充電派」(1日1時間程度利用のライトユーザー)なら「1週間持ち」、ネットや動画をバリバリ見る「毎日充電派」のアクティブユーザーでもHD動画の20時間連続再生を可能にしている。

 実際に筆者も試してみたところ、元々、従来モデルのAQUOS sense2も結構なロングライフだったものがさらに一段と長くなった印象だ。

バッテリーのメニューでは残量だけでなく、前回のフル充電の時期やバッテリーの健康度なども参照できる。充電もバッテリーをいたわるインテリジェントチャージ対応

 試用期間中、数日、忙しい日々が続き、充電を忘れたまま、カバンの中に入れておいたものを慌てて取り出してみたら、バッテリー残量がまだ70%以上だったということもあった。

 バッテリー性能を語るうえで、バッテリー容量を比較するケースが多い。

 しかしAQUOS sense3の場合、このサイズ感で4000mAhの大容量バッテリーを搭載しているだけでない。IGZO液晶などの高い省電力性能を活かし、HD動画の20時間連続再生を実現しており、この部分を他機種と比較したいところだ。

 ロングライフをうたい、5000mAhクラスのバッテリーを搭載しながら、実は10時間ちょっとしかHD動画の連続再生ができない機種もあり、バッテリー容量だけで単純に比較できないことがわかるはずだ。

チップセットやメモリーも強化

 今回のAQUOS sense3が従来のAQUOS sense2の単なる後継機種ではなく、前述のように、きちんと『必要十分』の条件を見直していることがうかがえるのは、チップセットなどの基本仕様が進化している点だ。

 チップセットは従来のAQUOS sense2が米Qualcomm製Snapdragon 450だったのに対し、AQUOS sense3は1クラス上のSnapdragon 630を搭載する。

 シャープによれば、CPU性能で15%、GPU性能で60%の性能向上が図られているという。

 メモリーもストレージ(ROM)を2倍の64GB、RAMは従来の3GBから4GBへ増量されている。Androidプラットフォームを長く使ううえでもこの性能向上はうれしいところだ。

2年後までのOSバージョンアップを保証

 ちなみに、プラットフォームについては、これまでのシャープ製端末同様、発売から2年間で最大2回のOSバージョンアップが保証されており、Googleが公開するセキュリティパッチについても比較的、早いタイミングで提供できる体制を整えている。

 このAndroidプラットフォームの対応については、国内で販売されている端末の中でもかなり対応が早い部類で、おそらくGoogle自ら販売するPixelシリーズに次ぐペースで、サポートを続けている印象だ。

 一台のスマートフォンを長く安心して使っていきたいと考えるユーザーにとっては心強い姿勢と言えるだろう。

顔認証と指紋認証に対応

 生体認証については従来モデルに続き、前面のディスプレイの下側に備えられた指紋センサーによる指紋認証に加え、インカメラによる顔認証にも対応する。

ディスプレイの下側に新設計の指紋センサーを搭載。従来モデルから指紋センサーの取付け部分の構造を変更し、バッテリーの大型化に寄与

 指紋センサーは指紋認証のほかに、ナビゲーションキーの操作にも利用することができる。

 ちなみに、従来モデルも指紋センサーをほぼ同じ位置に搭載していたが、シャープによると、この部分も新設計となっており、構造も変更することで、前述の大容量バッテリー搭載に寄与しているという。

指紋センサーはホームキーとして利用したり、左右のスワイプでジェスチャー操作にも応用できる

標準カメラと広角カメラ

 カメラは背面に1200万画素のイメージセンサーを採用した標準と広角のツインカメラを搭載する。

背面左上に広角と標準のツインカメラを搭載。2つのカメラの間に、FeliCaマークがプリントされている

 標準カメラはF2.0、広角カメラはF2.4のレンズをそれぞれ組み合わせており、電子式手ぶれ補正に加え、シャープの画像処理エンジン「ProPix2」による被写体ブレ補正も搭載する。

 AQUOS R3などで好評を得た動画を約15秒のダイジェストにまとめる「AIライブストーリー」、撮影時に9種類の被写体を認識して、最適の設定で撮影する「AIオート」にも対応する。人物撮影時に背景をぼかすポートレートなどの撮影モードも用意されている。

クリスマスツリーを撮影。手前側に明るいライトが点灯するイジワルなシーンだが、ツリー全体も飾り付けも背景もきれいに撮影できている
薄暗いバーでの撮影。このクラスのスマートフォンとしては十分、及第点レベルの撮影能力
海岸で日の入りを撮影。曇り空だったが、バランス良く撮影できている
同じシーンを広角に切り替えて撮影。こういったシーンでは広角の方が有効

 カメラ周りで気になる点としては、広角と標準の切り替えで、わずかにタイムラグが感じられること、写真を表示するためのアプリがシャープ独自の「アルバム」アプリから「Googleフォト」に変更されていることなどが挙げられる。

 切り替えのタイムラグについては他機種に比べて、極端に遅いといったものではないが、急いで切り替えたいときなどに少し気になることがあった。

 写真を表示するアプリについては、やはり、Androidプラットフォームのバージョンアップ対応などを考えると、しかたのないところという印象もあるが、シャープによれば、Googleと連携することにより、スマートフォンAQUOSならではの「AIライブストーリー」や「インテリジェントフレーミング」などの機能はGoogleフォトアプリのプラグインという形でサポートしているとのことで、基本的には従来モデルと変わらない環境を実現しているという。

日本語入力アプリ

 ちなみに、こうしたメーカー独自のアプリでは、ソニーがXperia 5でついに「POBox」の搭載を見送るなど、徐々にメーカー色が失われる動向が見受けられる。

 しかしシャープは日本語入力をAndroid標準の「Gboard」に加え、シャープ独自の「S-Shoin」の搭載を続けており、今回のAQUOS sense3では初期設定時に選べるようにしている(設定後にも選べる)。

文字入力は初期設定時に選ぶこともできる。Gboardも悪くないが、やはり、シャープ独自の「S-Shoin」をぜひ使いたい

 Gboardがダメというわけではないが、やはり、日本語入力はスマートフォンのユーザビリティの根幹であり、国内市場に参入するメーカーであれば、しっかりとこだわりを見せて欲しいところだ。

テレビ非対応

 また、ハードウェアでは従来モデルに続く仕様になるが、ワンセグ/フルセグのテレビチューナーは搭載されていない。

 災害時の情報収集などに役立つものであり、搭載されなかったことは残念な面もあるが、昨今のワンセグが置かれている状況を鑑みると、『必要十分』の範囲に収めにくかったという判断なのかもしれない。

SIMフリーモデルは「DSDV」対応

 今回のAQUOS sense3は前述の通り、NTTドコモ向けの「AQUOS sense3 SH-M02」、au向けの「AQUOS sense3 SHV45」に加え、楽天モバイル(MNO/MVNO)向け、UQモバイル向けも販売され、ソフトバンクの法人向けモデル「AQUOS sense3 basic」、Y!mobile向けの「android one S7」といったバリエーションも存在する。

 そして、これらの他に、主にMVNO各社や家電量販店などのルートで販売されるSIMフリーモデル「AQUOS sense3 SH-M12」も販売される。

NTTドコモ向けの「AQUOS sense3 SH-02M」(左)とSIMフリー版の「AQUOS sense3 SH-M12」(右)の背面。外観は背面のロゴの位置などが違うのみ

 2019年10月の電気通信事業法改正により、端末購入補助が受けられない形での販売に移行したため、多少の価格差があるものの、キャリア向けモデルを購入するメリットが半減しており、明確な利用目的があれば、敢えてSIMフリーモデルを選択するのもひとつの手だ。

NTTドコモ向け「AQUOS sense3 SH-02M」のAQUOSホームのホーム画面。シンプルでわかりやすいデザインを採用。天気などがひと目でわかるほか、エモパーも連動する
NTTドコモ向け「AQUOS sense3 SH-02M」のAQUOSホームのアプリ一覧画面。一部のアプリは「ドコモ」「Google」などにまとめられている。意外に、アプリ一覧でフォルダが作成できない機種(Pixel 4など)もある
NTTドコモ向け「AQUOS sense3 SH-02M」の「ロック画面・ホーム一括切替」の画面。「docomo LIVE UX」や「AQUOSかんたんホーム」も選べる
ホームアプリのみを切り替える画面では「DISNEY DX」のホームアプリが選択できる
AQUOSかんたんホームはタイル状にアプリなどが並ぶわかりやすいデザイン
かんたんモードはかんたんホームとフォントサイズを個別に設定可能

 AQUOS senseシリーズはこれまでもSIMフリーモデルを販売してきた実績があり、各キャリア向けのモデルも一括払いで購入していれば、即座にSIMロックが解除できたため、あまり違いがないように見えるかもしれないが、実は、今回のSIMフリーモデル「AQUOS sense3 SH-M12」は国内向けのスマートフォンAQUOSとして初のDSDV(デュアルSIM、デュアルVoLTE、異なる会社の2つのSIMカードを装着して通信できる機能と、どちらのSIMでも高音質通話のVoLTEが利用できる機能のこと)に対応している。

スマートフォンAQUOS初のデュアルSIM対応。2枚目のnanoSIMカードはmicroSDメモリーカードとの排他利用

 つまり、一般的なSIMフリースマートフォンと同じように、デュアルSIMの環境で利用できるわけだ。

 デュアルSIM/デュアルVoLTEについてはあらためて説明するまでもないが、1枚目と2枚目の両方のSIMでVoLTEが利用できる。

 1枚目に既存のキャリアSIMを挿して、話し放題プランの高音質なVoLTE通話などに使い、2枚目のSIMカードにMVNO各社の安価なデータ通信プランを利用するといった使い方ができる。

 仕事用とプライベート用、国内用と海外用など、さまざまな使い分けが可能だ。

SIMカードトレイはツメでひっかけて引き出せる構造。microSDメモリーカードを装着できる。

 ちなみに、シャープによれば、AQUOS sense3シリーズの各機種は基本的に共通のハードウェアで構成されているものの、各キャリア向けに供給されるモデルはそれぞれのキャリア向けに対応バンドなどが最適化され、SIMフリーモデルは国内外で利用するための多くのバンドに対応しているという。

NTTドコモ向けモデルは「ドコモのサービス/クラウド」のメニューが用意される

 そのため、AQUOS sense3のキャリア向けモデルをMVNO各社で利用するのであれば、NTTドコモ網を利用するMVNOのときは、やはり、NTTドコモ向けの「AQUOS sense3 SH-M02」を利用した方がベターなようだ。

 SIMロックの解除が必要ないという部分以外にも少し違いがあることを覚えておいた方が良さそうだ。

NTTドコモ網を利用した登録済みAPNの一覧。国内で販売されている機種ではもっとも多いのではないかと思わせる充実ぶり
au網を利用した登録済みAPNの一覧。au自身が提供する「au(LTE.NET)」も登録済み
ソフトバンク網を利用した登録済みAPNの一覧。LINEモバイルやY!mobileなども登録済み

 SIMフリーモデルの「AQUOS sense3 SH-M12」については、キャリア向けのアプリなどが入っていない代わりに、ホーム画面に有害フィルタリングアプリ「i-フィルター」のショートカットが設定されている。スマートフォンに慣れていない初心者や若年層への配慮ということだろう。

SIMフリーモデルのSIMカードのメニューもデュアルSIM対応。SIMカード名は筆者が自分で入力したもの
SIMフリーモデルにプリインストールされているアプリ一覧。フォルダにまとめられているのもあるが、数は少ない
SIMフリーモデルにはフィルタリングアプリ「i-フィルター」のショートカットが用意されている
SIMフリーモデルのホーム画面。アプリが少なく、シンプルな構成。天気予報やエモパーとの連携ウィジェットは標準で設定済み

 ホームアプリについてもスマートフォンAQUOSで採用されてきた「AQUOS HOME」に加え、はじめてのユーザーにも使いやすい「AQUOSかんたんホーム」がプリセットされている。

進化した『必要十分』で絶対的な定番モデルへ

  冒頭でも触れたように、スマートフォンに求めるものは、使う人によって、大きく異なる。

スマートフォンAQUOSの便利な機能が集められた「AQUOS便利機能」のメニュー
「自動画面点灯」「エモパー」「かんたんモード」などもここから設定できる
スクロールオートは画面に触れることなく、自動的にスクロールさせることができる

 ゲームをバリバリ遊ぶユーザーも居れば、動画を何時間も視聴するユーザーもいるし、もっとライトに使うユーザーもいるはずだ。

 すべての人がハイエンドの高価格のスマートフォンを求めているわけではなく、本来は自分がやりたいこと、使いたいことに見合った価格のモデルが求められてくるはずだ。

 AQUOS sense3はまさにそこに着目し、多くの人に求められる『必要十分』を定義し、ユーザーが安心して、長く使っていけることを目指したモデルに仕上げられている。

 シャープというメーカーはかつての「目の付けどころが~」というコピーから、ちょっと変わったものを作るメーカーという捉えられ方をすることが多いが、AQUOS sense3についてはこれまでのモデルの『必要十分』をきちんと見直しながら、非常に堅実にまとめられており、幅広いユーザーにおすすめできるモデルに仕上げられている。

 もし、スペック的に少し物足りないのであれば、少し上位に位置付けられる「AQUOS sense3 plus」もラインアップされており、そちらを選ぶこともできる。

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