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毎月3000円がお得になり停電対策にもなる「auでんち」を申し込んでみた……が

 東京都の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」内「家庭における蓄電池導入促進事業」がスタートした。その名の通り、蓄電池システム導入を促進するもので、1戸につき導入費用の最大120万円を事業者へ補助するというものだ。DR(遠隔制御)も付随する場合は、これに上乗せした額が補助される。

 auエネルギー&ライフの「auでんち」はそれに合わせる形でスタートしており、申し込めば、蓄電池、設置費、初期費用が無料になるほか、毎月の電気代から最大3000円を割り引くという。

5月13日にauエネルギー&ライフがリリースした「auでんち」サービス(画像はプレスリリースより引用)

 筆者が契約しているauスマートフォン(Galaxy Z Flip7)にもこの“お知らせ”が届いており、「これからエアコンをガンガン回す暑い季節がやってくるから、少しでもお得になるならありがたいなぁ」と検討を開始していた。

 家人も「蓄電池で停電対策にもなるのなら、申し込んでも良いのでは?」と背中を押してくれた。

 本事業を活用した「auでんち」の申し込み条件は、都内在住であること、住居が戸建て住宅であること、蓄電池未導入であること、事業者によるDRに同意することなどがある。

 また、年齢も18歳以上65歳未満ということで、「まだなんとかイケる!」と判断し、受付開始の5月29日以前に事前申し込みができるとのことで、さっそくau回線のGalaxy Z Flip7からauでんきへの切り替えも同時に申し込んだ。au回線のスマートフォンで申し込んだのは、au IDへのログイン時に手間取りたくないと考えたからだ。

 準備しておくのは、現在の電力会社の顧客番号と契約者名、契約者の情報(生年月日、連絡先)、供給地点特定番号などである。「電気ご使用量のお知らせ」や「請求書」が手元にあれば、ほぼ準備完了だ。

 ちなみに拙宅の場合は、別のキャリア回線の利用料がお得になる電力会社と(家人が)契約していたおかげで、それらの情報が電子的に残っており、一瞬で必要な情報の準備が終わった。

au回線を契約しているので、簡単にログインできたし、この時点で契約していた電力会社がキャリアとひもづけられていたおかげで、供給地点特定番号など、正確な情報をすぐさま取得できた
電力会社と契約している家人はau回線を持っていないものの、配偶者であれば代理で申し込めた

 もっとも、既にauでんきを利用しているのであれば、ここまでの準備は不要である。電力会社切り替えが必要な場合だけ、これらの準備をしておこう。

 申し込み受付のSMSが届いたら、今度はauでんちの申し込みだ。「auでんきと別口になってしまわないだろうか」と不安だったが、それは杞憂に終わり、auでんきに申し込んだ契約者として処理された(とはいえ、変更前の電力会社との契約名義が家人だったため、後ほど筆者名義に変更する手続きが必要となった)。

すぐさまauでんちの申し込みも済ませた

 auでんちでは、蓄電池を設置する。設置可能かどうかを現地で調査する必要があるため、担当スタッフが訪問してくれる。3つほどの候補日を提出すると、その中から訪問日時(時間については「午前」や「午後」などおおよそのもの)を連絡してくれるので、それに合わせて掃除などをしておけばよい。

 当日、現地調査員がやってきた。まずは設置可能かどうか、家の周囲を確認してくれる。宅内環境は、その確認が取れてからなので、残り少ない時間を部屋の掃除にあてていた。

 すると、「ちょっと困ったことがあるので、出てきてもらえないか」とインターホン越しに声をかけられた。蓄電池を設置するには、壁面からそれ相応の距離が必要で、拙宅の建物周辺にはそれだけの場所がないとのことだ。

 庭がなく、建ぺい率が高く、家の建つ場所から突き出す形でかろうじて駐車スペースを確保している程度の戸建てである。どんなに頑張っても、建物の周囲に置けないということが判明した。

設置するためには想像以上の面積を必要としていた。隣との境界に塀を置けないほど狭い敷地では無理であった

 「駐車スペースのできるだけ建物近くに置いてはどうか」という妥協案を出してもらったが、そうすると隣家の壁のほうが近くなってしまう。聞けば、蓄電池は微細な電子音を常に発するという。

 幼子の泣き声や遊んでいるときに興奮して発する楽しげな声であれば、誰もうるさいと思わないだろうが、電子音はかなり微妙だ。しかもどのような電子音を発するかも分からない。

 調査スタッフたちも「始まったばかりのサービスで、まだ設置済みで稼働中の現物を見たことがないので、どれほど耳障りなのかを伝えられない」と話していた。戸建て住宅で近所とのトラブルはできるだけ避けたい。

 結局、せっかく来ていただいた調査スタッフの皆さんには申し訳ないが、今回は泣く泣く導入を見送ることにした。

 auでんちを導入できれば、毎月3000円の電気料金が浮くし、万が一の停電時でも冷蔵庫くらいはしばらく稼働させられる。そう思って申し込んだものの、徒労に終わってしまった。

 もし、これからauでんきのauでんちを申し込もうと考えている人がいるのであれば、蓄電池の設置場所を確保できるかどうか、また隣の建物との距離をじゅうぶん取れるかどうかを確認することをオススメする。

 申し込み時の蓄電池が120kgほどの重さで、それなりの大きさと推察されるうえ、壁から45cmの距離が必要だったので見送らざるを得なかったが、公募期間が終わる2029年3月30日まで、もしくは約1012億円という東京都の予算が尽きる前に蓄電池が小型化されれば、再チャレンジしたいと思う。

 なお、auでんきにしたことにより、日々の電気利用量と料金が可視化されたのは非常に良かった。しばらくは、Pontaポイントを集めることに専念したい。