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生成文を丸々コピーする訳にいかないフリーライターがようやく見出した、AIの地味な利用法

 いやー、最近はもう本当にAI尽くしですね。天邪鬼な筆者は「AI? 昔流行った『ファジィ家電』みたいな、一過性のブームでしょ?」くらいに考えていたらあなた。ChatGPTリリースから3年経ってもまだ、とてつもないペースで新製品・新サービスが出続けているじゃありませんか。なんかもう、先見性の無さを恥じるばかりです。

愛用中のPixel 10 Pro。せっかくのAI機能「Gemini」を使いたいんですが、仕事の兼ね合いで、若干怖くもあります

 ……とはいえ、後追いでもいいからAIを徹底的に使うべきかというと、それもまたちと難しい。なぜなら筆者はライターです。ネタを集めて、咀嚼し、テキスト文書に変換するフローを人力でやっているからこそ、報酬をいただけます。

 そんな立場でGeminiあたりに「生成AIの歴史についてまとめて」とプロンプトを入れて、出てきた文書をそのまま納品したら、身の破滅です。終わりです。詰みです。

 でも、世の中には色々な立場の方がいますから、AIを丸っきり使わないのもおかしい。最近は、危険物解体くらいの慎重さで使い道を研究していますが、先日「これだ!」というものにブチ当たりました。アハ体験!

偽物シール報道に関する疑問を、ダイレクトに聞いてみた

 最近は子供たちの間でシール交換が流行っているそうですね。そんな中、「ボンボンドロップシールの偽物を販売しようとして逮捕された」というニュースを見かけました。

うーむ、いまいちピンとこない結果

 でも、待てよ。シールは製造機械があれば作れる。そりゃあ有名キャラの図柄をパクったら著作権絡みでお縄だろうけど、でも“ポケモン(作品名)シールの偽物”のような見出しではありません。「シール 偽物」でGoogle検索してもあまり要領を得ない。

 ならばとGeminiにこう聞いてみました。「ボンボンドロップシールの偽物って、どういう意味? いろんな会社が作っているものじゃないの?」と。

 数十秒の待ち時間の後、出てきた答えは「ボンボンドロップシールは株式会社クーリアの登録商標」ということでした。シールはシールでも、ボンボンドロップシールは一味違う。

 恐らくは、有名キャラの無断利用が同時発生しつつも、「ボンボンドロップシールとは名乗れないのに、名乗った」ということなのでしょう。

まあ見事なまでの答えを返してくれるGemini

 ここでもう1つの疑問が。服だったり洗剤だったり風邪薬だったり、世の中の商品は大抵、競合品・類似品が存在します。そこで質問を追加しました。「偽物というか、よく似ていても商標上は問題ない類似品はないんですか? 例えば『東芝のウォークマン』みたいな。」と。

 この答えもなかなか的確。カミオジャパン、マインドウェイブといった他の文具メーカーの名前を挙げて、状況を説明してくれました。

追加で質問できるのも、生成AIの面白いところです

 Geminiを使うまでもなく、「ボンボンドロップシール 競合」のような検索を何回も繰り返せば、目的の結論は得られるでしょう。しかし手間(検索回数)は明らかに軽減できました。

「〇〇のはずなんだけど、もしかしたら認識違い?」という際に、もう1つの検索先として使う

 ちなみに「ボンボンドロップシール 偽物」で普通にGoogle検索すると、関連ニュースがトップ表示されました(2月中旬の執筆時点)。これが「ボンボンドロップシール 商標」とすれば、発売元の注意喚起文がトップ表示だったので、筆者が求めている情報にかなり近くなります。

 併記語のわずかな違いで、検索結果は大きく変わります。でも、使い分けをアレコレ考えるより先に、疑問を率直に生成AIに投げかけ、一旦の答えを得て、それから必要に応じてもう一度検索する───。

 これが、生成文を丸パクリできない職種における生成AI利用の限界だと、筆者は今のところ結論付けています。「Googleとは傾向の違う、もう1つの検索エンジン」くらいの認識です。

どういう意味の偽物か知りたくて、「〇〇 偽物」と検索したものの、その意図からはちょっとズレた検索結果に
今回のケースでは、「〇〇 商標」と検索することで本来の意図に近づけました。ただ、こうした検索語の使い分けは、それなりに面倒。ならば生成AIの出番か

 ただ生成AIのよいところは、「〇〇のはずなんだけど、もしかしたら認識違い?」、「□□と覚えていたのは、思い込みに過ぎない?」のような、より直接的な疑問に、サイトの一覧表ではなく、自然な文で答えを返してくれるところだと思います。

 ですので、調べたいテーマに関して、とにかく多くの情報源を探す用途は、従来のGoogle検索のほうが向いていると思いますが、いかがでしょうか。

 今回の一連の体験は、筆者にとっては感動モノでしたが、恐らくはもう多くの方が体験済みでしょうね……。己の周回遅れを自覚しつつ、それでも諦めず、着実にAIの使い方を勉強していきたいと思います。まずはNotebookLMあたりから攻めてみるかな?