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「青春18きっぷ」の旅、“モバイルSuica”では買えない東海道線グリーン券
2024年8月8日 00:00
最近、ビューカードの限度額オーバーでオートチャージがされておらず、久しぶりに「(Suicaに)チャージしてください」と自動改札で止められてしまった筆者です。今回は、夏の「青春18きっぷ」を攻略すべく、手始めに、3月に改訂されたJR東日本の普通列車グリーン料金をおさらいしてみることにしました。
料金体系が変更に
3月15日までのグリーン料金は、「距離が50キロまで/51キロ以上」と「平日/土休日」、「事前に買う/車内で買う」によって料金が分かれていました。たとえば、51キロ以上の区間を日曜日に駅の券売機で購入すると、1060円で購入できました。
3月16日からの改訂後のグリーン料金は、「距離」と「Suicaか紙か」により料金が分かれます。距離は、「50キロまで」と「100キロまで」、「101キロ以上」の3段階に分かれており、たとえば、101キロ以上の区間をSuicaグリーン券で購入すると1550円、紙のグリーン券では1810円となります。
新たに101キロ以上の区間が誕生したことから、たとえば東海道線であれば、東京から熱海までは104.6kmのため「101キロ以上」の料金(Suicaグリーン券で1550円)となる一方、品川から熱海までだと97.8kmなので「51キロ以上」の料金(同1000円)となるので、工夫すれば安価に利用できます。
モバイルSuicaで買えないSuicaグリーン券
JR東日本のニュースリリースでは「IC化やチケットレス化をさらに推進するため」とし、Suicaグリーン券の方が260円お得としていますが、モバイルSuicaでは買えないグリーン券があります。それは、JR東海にまたがる区間のものです。
熱海を除くJR東日本の駅からJR東海の函南、三島、沼津まで利用する場合、改訂前はSuicaグリーン券は非対応でしたが、改訂後は、JR東海にまたがる区間でもSuicaグリーン券で購入できるようになりました。ただし、これは実カードのみの取り扱いで、モバイルSuicaは引き続き非対応の扱いです。
なので、お得な料金で沼津まで利用しようとした場合は、実カードを持って駅の券売機で購入することになります。車内での購入は、一部を除いて「紙のグリーン券」の料金が適用されるとしているので注意が必要です。
一方で、2023年から実カードのSuicaやPASMOのカード発売が休止(無記名カードは6月、記名式は8月から)されており、本稿執筆時点でも再開のアナウンスはありません。一部の区間とはいえ、モバイルSuicaが利用できないのは不便だと感じるところです(柔軟な対応をしてもらえることを期待したいです)。
なお、逆にJR東海から熱海以東の区間はどうでしょうか? こちらはSuicaやモバイルSuicaなどを持っている場合「紙のグリーン券は購入せず、車内でグリーンアテンダントにお申し出を」と案内されているため、モバイルSuicaでも特別な対応は不要です。
お得さが増すJRE POINT特典
改訂後は長距離区間を中心に価格が上がりましたが、JRE POINTで交換できる「(JRE POINT用)Suicaグリーン券」は、600ポイントのまま据え置かれました。区間によるポイント変動もないため、長距離になればなるほどお得を感じられます。
たとえば、101キロ以上の区間を利用すると、1ポイントあたり約2.58円(Suicaグリーン券の場合)となるので、ますますお得に利用できます。
「(JRE POINT用)Suicaグリーン券」は、実カードとモバイルSuicaで受け取ることができます。実カードの場合、JRE POINTのWebサイトから交換申し込みをした翌日から、駅の券売機などで受け取れます(5時~24時30分)。モバイルSuicaの場合、Webサイトから交換申し込みをした当日から、モバイルSuicaアプリで受け取れます(4時~24時50分)。どちらも、乗車日当日のみしか受け取れません。実カードの場合は、乗車当日に交換しても利用できず、また5時以前に受け取れないので、5時前に発車する列車を利用する予定がある場合は、注意が必要です。
筆者としては、5年ぶりに青春18きっぷを購入しました。切符自体の値段はそこまで変わっていませんが、昔使っていた列車が無くなっていたり、今回の普通列車グリーン券のようにシステムが変わっていたりするところがあり、“初心に帰る”気持ちで旅を楽しみたいと思います。