みんなのケータイ

違和感なく身につけられコンパクトだからできることもあるとLibero Flipに感謝したあの日

【Libero Flip】

 カメラ、ICレコーダー、モバイルパソコンは筆者にとって取材に欠かせない三種の神器ともいえるアイテムだ。

 しかし、スマホの性能が上がったことにより、“とりあえず”スマホを忘れなければカメラやICレコーダーを忘れても以前ほど慌てずに済むようになってきた。

 先日、まさにそれを経験した。展示会場で動きやすくするため装備していたボディバッグに予備も含むICレコーダー2つと名刺入れを入れっぱなしにして、バックパックのみで取材に出かけてしまったのだ。カメラだけはボディバッグに入る大きさではなかったので持ち出せたのだが。

 できるだけGalaxy S23 Ultraで手書きメモを残しつつ、使い物になるかどうかわからなかったが首からぶら下げたLibero Flipで録音を試みてみた(なので、実は内心で慌てていた)。

 Libero Flipの良いところは、折りたためばほぼ正方形に近い形でよくある6型ディスプレイを持つスマホよりコンパクトなフットプリントであること。首にぶら下げていても変な人として見られにくい。しかも購入者特典で入手したcaseplayの専用ケースが「クッピーラムネ」柄なので相手の警戒心もおさえられる。

分かる人にはわかる「クッピーラムネ」。場が和む

 折りたたんだ状態でも、円形ディスプレイをタッチすれば設定されたアプリを使用可能。顔認証もしくは指紋認証でロック解除し、左右にスワイプすれば「レコーダー」を起動して録音できる。もちろん、録音中も、録音を止めるときも折りたたんだままでOKだ。

折りたたんだままロック解除
円形ディスプレイを左右にスワイプしてレコーダーを起動
録音開始/停止を折りたたんだまま操作できる

 場所はそれなりに人の多い屋外で、記者たちが思い思いに取材をしているので、その音声を拾いかねない状況。

 取材対象者は取材慣れしていないごく普通の人たちで、録音機器であるLibero Flipは相手を圧迫しないよう筆者の首にぶら下げた状態だ。

 メモも録音も取らずに記事を書ける人もいるのだが、筆者の場合は子どものころから思い込みが激しく、言っていないことを言ったかのように受け止めてしまうことが多々あるため(母親から「そんなこと言ってないでしょ!」とよく叱られていた)、本当に言ったかどうかを後で確認する手段は残しておきたい。鮮明ではなくとも、何を言ったのかを聞き取れればそれで良い。

 わらにもすがる思いで録音されたものを聞いてみたところ、首から下げていただけで取材対象者へ差し出してもいないのに意外なほど声を拾っていた。おかげで無事に原稿を執筆することができた。

騒がしい展示会場ではどうか

 先ほどの事例は、周囲に人がいて思い思いに話す声が聞こえているとはいえ開放感のある屋外。声は上へと抜けていく。

 では、呼び込みや突然始まるマイクを使ったセミナー、隣の説明員の大きな声などが入る展示会場ではどうだろうか。先日、大きめの展示会場で取材する機会があったので、ひと仕事終えてから会場内に戻り、Libero Flipを首からぶら下げた状態でぼそぼそとしゃべりながら歩き回ってみた。

 状況としては、イベント終盤で呼び込み合戦が激しく繰り広げられており、説明員たちの説明も熱を帯びている。筆者は不織布マスクを装着し、あえて胸元のLibero Flipを意識しない姿勢で小声で話す、という状態だ。

 途中、呼び止められて説明を受けるという出来事があったものの、この騒がしい環境の中、しかもすぐ隣りにいた説明員の声が大きかったにも関わらず、話を聞いている相手の声を聞き取れる状態で録音していたのに驚いた。もちろん、装着している筆者の声もしっかり拾っている。

 「首から下げるのであれば、もっと小さくて軽いRakuten Miniでも良いのでは? 」という考えが頭をよぎったが、発売から4年もたっておりバッテリーの持ちに不安があることやそもそもの容量が32GBと少ないなど一発勝負の場面では使いづらい。新しいものに負けてしまうということか。

 “ついうっかり”の忘れ物がなくなれば良いのだが、忘れ物をするという前提でいくつものスマホを持ち歩くほうが現実的かもしれない。そして今回のICレコーダー忘れについては、ウェアラブルなスマホが便利であるということを実感したのであった。

録音中でもサブディスプレイが消灯してしまう。首からぶら下げていると何が起きたのかわからないので、できれば消えないでいてもらいたい。もしくは録音中であることを示すLEDライトなどがほしい