みんなのケータイ

「部屋を出るときに電気を消して!」子どもが覚えるのを諦めてスマートホームにお願いすることに

 燃料価格の上昇や、電気料金に対する政府の補助金の終了などにより、この夏の電気料金は高くなると報道されています。筆者は基本的に在宅で仕事をしているため、電気料金の値上げによって受ける影響は、オフィスに出社している人よりも大きくなります。

夏から電気料金が値上げされる…

 さらに、小学校に通う子どもが夏休みに入ると日中も家に滞在している時間が長くなります。電気料金の値上げ&子どもの在宅時間が長くなることから、電気料金を節約のために、人がいない部屋の照明をこまめにオフにすることを決めました。

 筆者宅には未就学児もいるため、家の中でリモコンを紛失したり、探したりする必要が無くなるように、基本的に子どもの手が届かない場所にリモコンを置いています。こうした事情もあってか、「家を出る前や、部屋を出る前に照明を消す」がさっぱり子どもに定着しません。

リモコンは基本的に子どもが触ることがない場所に置いてある(写真はカーテンレールの上に設置した例)

 宅内にはスマートリモコンを導入しているため、外出先から照明を点けたり消したりすることはいちおう可能ですが、宅内カメラで家に人が居るか、また照明が点けっぱなしかを確認する→別のアプリに切り替えて照明をオフにするという一連の操作は、それぞれ通信待ち時間やアプリ起動待ち時間を考慮すると外出の都度行うのは面倒ですし、そもそも照明をつけっぱなしにしていることに気付かないことも多々あります。

 また、「外出したら電気をオフ」という自動化ルールも、自分以外の家族が家に残るケースもあることもあるため、単純に有効にはできません。このため、家族旅行などで数日間留守にするなどのケースを除いて、外出中にスマートフォンを使って照明をオフにすることはありません。

外出先での照明オフ、比較的簡単なのはPixelスマホのホームパネル上で「全てオフ」

 一方で、「部屋を出る時は照明を消してね」と子どもに言い聞かせても、なかなか定着しません。生活習慣の一つとして身に着けて欲しいという思いから、粘り強く言い続けることも考えたのですが、子どもが大きくなる頃には人感センサーによる照明制御が当たり前になっているハズ、と半分言い訳をして、各種スマートホームデバイスに実装されている人感センサーとの連携によって「人が居なくなったら照明をオフにする」運用をすることにしました。

人感センサーを搭載するスマートリモコン「Nature Remo 3」

 「人が居なくなったら照明オフ」を設定したのは、リビング、仕事部屋、寝室の3部屋です。このうち、仕事部屋については従来より設定済みのため、新たに設定したのはリビングと寝室の2部屋。部屋ごとの人感センサーデバイスとリモコンデバイスの割当は以下の通りです。

部屋人感センサーデバイスリモコン
リビングEcho Dot(第4世代)SwitchBot ハブ2
仕事部屋Echo(第4世代)Nature Remo nano
寝室Nature Remo 3Nature Remo 3

 センサーデバイスやリモコンがバラバラなのは、これまで様々なブランドの製品を導入してきた結果なのですが、ひとまず大きな問題なく動作しています。ただ、筆者が購入したスマートホーム関連製品には、人感センサーを搭載していない製品が多かったため、眠らせていたEcho Dot(第4世代)を人感センサー用に再稼働させました。

眠っていたEcho Dot(第4世代)を人感センサー用に復活させた

 もともと、Echo Dot(第4世代)は、同じ部屋の別の場所に設置したEcho(第4世代)と、別々のエリアを指定して「子どもの机に近づいたら子どもの机の照明を点ける」とか、「大人の机に近づいたら、大人の卓上照明を点ける」という具合に、同じ部屋の中でもエリアによって使い分けができたらいいな、と思って導入したのですが、現時点ではそこまで細かいエリア指定などには対応していません。それでも、単一の部屋の中で人が居る/居ないは問題なく判定されるため、「人が居ない部屋の電気を消す」用のセンサーとしては問題なく動作しています。

 さて、スマートホームで照明をコントロールする際に困ることのひとつに、照明のリモコンには「照明のオンオフ切り替え」があっても、「照明をオフにする」ボタンがリモコンにない場合があります。

 照明をオフにしようと思ってスマートリモコンに設定した操作が「オン/オフ切り替え」となり、意図とは反対に照明が点いてしまうことがあります。このため、ひとまず「照明をオフ」の操作は、リモコンで実行できる一番照明オフに近いボタンとして「常夜灯」などを割当することにしました。

「電源をオフ」の専用ボタンがないリモコンがある

 こうすると、当然ながら「人を検知しない場合は常夜灯がつく」動作となりますが、もともと部屋を真っ暗にすることが目的ではなく、電気料金を節約することが目的なので、要件は十分に満たしています。

リモコン上の「常夜灯」をアプリで「オフ」に割当した
Alexaの定型アクション「人を検知しない」をトリガーに照明オフを設定

 設定の面では、Nature Remoアプリにある、最後に動きが検出されてから任意の時間でアクションを実行する機能が便利ですが、一方でセンサーに動きが検出された際のリアクションの速さは、Echoの超音波センサー式の方に軍配が上がるなと感じていたのですが、その理由を探ってみると、Natureの公式Q&Aに、人感センサーの感知軸に関する説明がありました。

Nature Remoアプリの設定画面、センサーに何分(あるいは何時間)反応が無いとアクションを実行するか設定できる

 説明に記載のあるように、感知軸を意識してセンサーから見て感知しやすい位置や向きに変更すると、変更前よりも明らかに検知して欲しいタイミングで素早く検知されるようになり、快適に使えています。

 当初の目標だった、電気代の節約にどれだけ寄与するのか? は、すぐに結果を見ることが難しいのですが、人が居ない部屋は照明オフ、人が検知されたら照明オンの設定で、消し忘れ(を、子どもに注意する)ストレスからは解放されたので、ひとまずヨシとします。