みんなのケータイ
初CESで知ったラスベガスの驚愕の事実と、便利だったGoogle ウォレット
2024年1月22日 00:00
2024年の今年、人生で初めてCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー、会期1月9~12日)を取材した。開催地である米ラスベガスを訪れるのも初めてだ。ラスベガスと言えば、みなさんご存じの通りカジノの街。最近だと全面LEDの巨大半球体「Sphere」でも話題になった。で、そのラスベガスに行ってびっくらこいたのが、これまでラスベガスのカジノについてものすごい思い違いをしていたのがわかったこと。
行く前までは、下の画像にある通り、街の真ん中にどデカいカジノ施設があって、その周辺にホテルやレストラン、その他の建物が集まっているというイメージだった。ところが実際にはそうではなく、街中にいくつもあるホテルそれぞれにスロットやポーカー台などのカジノ設備が散在しているのだ。なんなら空港内にもスロットみたいなものがたくさんあるから、飛行機で到着した瞬間に遊べる。
あと、ほとんどのスロットマシンがデジタル筐体になっているだけでなく、大型湾曲ディスプレイを縦置きしていて身長の2倍はありそうな偉容(大げさ)を誇っていたのもびっくりした。「ああ、こんなところにも湾曲ディスプレイの需要があるんだなあ」なんて思ったり。行き慣れている人にとっては「なんだそんなことか」と思うかもしれないけれど、「モノホンのカジノ」に触れられてちょっと感動した。
それはさておき、今回ラスベガスに向かい、CESを取材して、帰国するまで、終始役に立ったスマホ機能が「Google ウォレット」だった。今のところ日本では電子マネーの管理やチャージに利用することが多いと思われるGoogle ウォレットだけれども(少なくとも筆者はモバイルSuicaのチャージでしか使っていなかった)、米国ではチケットとしての利用も活発なようだ。
たとえば往復に利用したデルタ航空では、公式アプリの「Fly Delta」でフライト情報を確認するのが基本となり、その画面に表示されるQRコードが搭乗券代わりにもなる。が、そこからワンタップでGoogle ウォレットに連携して、同じQRコードを保管しておくこともできる。紙の搭乗券は不要で、ゲートでQRコードをかざしたり、係員に画面を見せたりすれば問題なく搭乗可能だ。
単にQRコードを表示するだけでなく搭乗ゲートや座席番号もきちんとわかるし、もし搭乗ゲートに変更があったときにはGoogle ウォレットからすぐに通知が届いたりもする。Fly Deltaアプリは起動に時間がかかったり、UIがわかりにくいところがあったりするが、Google ウォレットなら(Pixel 8 Proの場合)Androidの通知パネルから呼び出せるので手間も少ない。
そして、CES自体のチケットもGoogle ウォレットに保管できるようになっていた。事前に参加登録すると参加証がメールで届き、そのなかにあるボタンをタップすればGoogle ウォレットへの連携が完了する(Apple Walletなどにも対応している)。あとはそのQRコードを現地の受付でスキャンすればパスが発行され、CES会場の出入りが可能になるのだ。
もちろんメールにもQRコードがあるので、それを使ってもいいのだけれど、参加証のメールを後でいちいち探し出すのはおっくうだ。Google ウォレットという特定の場所にいろいろなチケットやらなんやらがまとまってくれるのは、なかなかに便利だなあと感じた年始だった。
すでに日本の航空会社の搭乗券もGoogle ウォレットをはじめとするスマートフォンの各種ウォレットに対応しているようだけれど、他のいろいろなイベントのチケットや店舗の会員証などもどんどんウォレットに正式対応して、物理的な紙チケットやプラスチックカードなどを持ち歩かなくて済むようになるとうれしいなあ、と思った次第。