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「Galaxy Z Fold4」から「Galaxy Z Fold5」へ機種変、その使い勝手の変化は?

【Galaxy Z Fold5】

 メインで使うAndroidスマートフォンを、「Galaxy Z Fold4」から「Galaxy Z Fold5」に機種変更した。新たなフレックスヒンジを採用したことで、薄型化したのがその理由だ。Galaxy Z Fold5はヒンジ内にディスプレイを水滴のような形で収める機構を採用しており、閉じたとき、ディスプレイとディスプレイのすき間がほとんどなくなった。Galaxy Z Fold4との比較では、特にヒンジ部付近のすき間が狭くなり、端までそれがほぼ均等になった(それでも、わずかにヒンジ部のすき間は広いが)。

Galaxy Z Fold4からGalaxy Z Fold5に機種変更した

 ただ、スペックを見ると、4から5への変化は驚くほど少ない。ディスプレイのサイズ、解像度やカメラのセンサーといった仕様がほぼそのまま引き継がれているからだ。チップセットは「Snapdragon 8+ Gen 1」から「Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy」に刷新されているが、その違いを体感できる場面は多くない。ISP(Image Signal Processor)やそれを活用したAIの性能向上で画質が改善されているように思える一方で、劇的に仕上がりが変わったかと言えばそうではないように思える。

 その反面、持ち運びやすさは大きく変わった。特にそれを体感しやすいのが、パンツのポケットに入れた時。これまではヒンジ部の存在感が突出していたこともあり、お尻に異物感があった。これに対し、Galaxy Z Fold5は一般的なスマホよりやや厚みがあり、重いものの、ポケットへの収まりがよくなっている。重量が約10g減っているのも、こうした体感につながっていることが分かる。特に夏場は、ベルトを着けられないパンツをはく機会も多いが、ポケットに入れ、下に引っ張られる感覚は少なくなった。

ヒンジ部の厚みが減り、ポケットに入れやすくなった

 10gというとわずかな差分に思えるかもしれないが、手に取って比べてみると、違いはすぐに分かる。こうしたスペックを知っているゆえのプラシーボ効果かもしれない点には留意が必要なものの、長時間持っていても疲れづらくなった。特に、ベッドに寝転びながら映画やドラマのような長時間の映像を見るシチューションでは、Galaxy Z Fold4よりGalaxy Z Fold5の方が適していると言えそうだ。

 また、ヒンジ部分のすき間が狭くなったことで、ポケットに入れた際に繊維のホコリが入り込みにくくなった印象を受ける。Galaxy Z Fold4までは、ポケットから出して開くと、メインディスプレイの中央上下がホコリまみれになっていることがあった。Galaxy Z Fold5でもそれはゼロにはなっていないものの、付着する量はかなり少なくなっている。その意味で、すき間削減効果ははっきり出ていると言える。

折り目のある中央部上下に、ホコリがつきにくくなったのは、すき間が減った効果と言えそうだ

 ヒンジの刷新によって、開閉時のスムーズさも上がった。おそらくフレックスヒンジに採用されたデュアルレールが、動きを支えているためだろう。厳密に測定したわけではなく、あくまで体感上の話になってしまうが、Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxyを搭載したことで、体感上のバッテリーの持ちもよくなっている気がする。実際、Galaxy Z Fold4とFold5を比べると、バッテリー容量は4400mAhと変わらないものの、連続待受時間やVoLTEでの通話時間は伸びている。実利用でも、それを体感できる。

 個人的には、カラーにアイシーブルーが採用されたのが大きい。これまで、Galaxy Z Foldシリーズはブラックやグレイがかったグリーンなど割と地味目な色が多かったからだ。海外では、明るめのカラーバリエーションも販売されていたため、日本での発表を見るたびに残念に思っていた。特に先代のGalaxy Z Fold4は、ドコモ、KDDIともに発売したのはグレイグリーンのみ。カラバリを選ぶことすらできなかった。

購入したのはアイシーブルー。これまで日本で発売されてきたGalaxy Z Foldシリーズは暗めの色が多かっただけに、新機種感がある

 これに対し、Galaxy Z Fold5はアイシーブルーとファントムブラックの2色から選択できる。結果的に筆者は256GBを購入したが、ストレージの容量も256GB、512GB、1TB(1TBはauのみ)の3ラインアップになった。見た目の変化という観点ではこのアイシーブルーを購入できたのが大きく、“機種変した感”が出て満足している。

 ただ、ウワサが出ては消えているS Penの本体内蔵がなかったのは、やはり残念。Galaxy Z Fold3購入時に入手した「S Pen Pro」を流用でき、コストは抑えられるものの、ペンが別だとすぐに取り出すのが難しい。サイズアップや重量アップにつながってしまうおそれもあるため、簡単には内蔵できないかもしれないが、次機種以降の対応に期待したい。