みんなのケータイ
ドコモ回線に悩まされる日々、検討しているプラン変更
2023年4月6日 00:00
最近、都市部、特に東京の繁華街でドコモ回線がつながりづらくなっているような気がしている。本コーナーでもデュアルSIM機能を紹介する際に何度か言及しているが、日が経つにつれ、徐々に体感値が悪化している印象がある。ただし、電波が弱いというわけではない。より正確に言えば、つながっているのにデータ通信ができないことが増えている。
実際、上掲の写真のTwitter(Web版)は、Twitter自身の不具合ではなく、ネットワーク側の問題。その証拠に、デュアルSIMでソフトバンク回線に切り替えたら、いつものようにタイムラインが表示された。この状況に遭遇したのは飯田橋(東京・千代田区)だったが、特に電波状況は悪くない。ネットワークが何らかの事情で混雑してしまい、接続がタイムアウトしてしまっているようだ。
その記録を画面収録で動画にしてみた。通信環境が悪かったため、まずスピードテストを実施……しようと思ったが、計測のためのデータが置かれているサーバーにすら接続できず、エラーが出てしまった。続けて開こうとしたWeb版のTwitterも表示できなかった。基地局が遠い、いわゆるセルエッジかと思いきや、アプリでチェックした電界強度はそこまで悪くない。データ通信のパケットだけが流れない状態だったというわけだ。
飯田橋はたまたまだが、渋谷(東京・渋谷区)でもたびたび同様の事態に遭遇する。山手線の駅ホームはもちろん、飲食店、銀行、マッサージ店などなど、あらゆる場所で通信できない事態が起こっている。その都度、ソフトバンク回線に切り替え、通信は継続できているが、さすがにちょっと面倒になってきた。これなら、最初からソフトバンク回線をメインで利用していた方がいいからだ。
ちなみに、以前、本コーナーで報告し、その後、改善が施された“パケ止まり”とは少々事象が異なっている。パケ止まりは、5Gのセルエッジで起こっていたトラブルで、電波の弱い5Gで通信し続けようとしていたことが原因だった。その後、基地局側にチューニングが施され、5Gの電波が弱いときには、すぐに4Gに切り替わるようになった。対策直後は、比較的スムーズに通信できていた印象だ。
一方で、ここ最近のネットワーク不調は、いずれも4G接続時に起こっている。ほかに共通点を挙げるとすると、屋外よりもやや電波環境が悪い屋内が多く、時間帯にも左右される。たとえば山手線の駅ホームの場合、朝の通勤ラッシュが終わったあとならスムーズに通信ができていた一方で、混雑時には駅を出てからしばらくするまで、まったくデータ通信ができなくなってしまう。
もともと、“人大杉”状態だった駅は、なんとなく事情も分かる。単純に帯域幅が不足しているが、その裏のベースバンドの処理が追いつていないか、バックボーンの回線がひっ迫しているかの、どれかもしくは複数が原因だろう。ホームが混雑しているようなときは、他社回線でもかなり速度が低下することはある(が、それでもタイムアウトはせず、何とか通信ができることも付け加えておきたい)。
原因を推測しづらいのは、それ以外の屋内のケース。駅ホームに比べればはるかに人口密度は低く、ぱっと見では帯域不足が起こりそうには見えないからだ。ただ、これも、1つの基地局がどの程度の範囲をカバーしているかにもよるので、ユーザー側からは何とも言えないところだ。共通項としては、お昼休みの時間が多く、かつ電波が屋外ほど強くない。レピーターで増幅しすぎて帯域が足りない可能性もあるが、お昼休みでバックボーンがひっ迫した線も捨てきれない。
MVNOとは異なり、相互接続点(POI)が詰まるわけではないが、ボトルネックがないわけでもない。スマホ黎明期のころも、spモードが混雑して、つながりづらいことがあった。当時は、相対的にユーザーが少ない「mopera U」の方がつながりやすく、spモードとmoperaを2重で契約してAPNを切り替えながら使うという裏技のような手もあった。このケースを考慮したわけではないと思うが、ドコモ側も、かつてはspモードとmopera Uのセット割を提供していたほどだ。
ランチタイムにネットサーフィンできないのはおろか、コード決済のバーコードが表示されないなど、実害も出てきてしまっているため、そろそろ対策を考えておく必要がある。現状はソフトバンクの「データ通信専用3GBプラン」に切り替えることで乗り切っているが、状況が悪化すれば、早晩、これでは容量が足りなくなってしまう。頻度が上がっているため、都度都度、通信環境をチェックして切り替えるのも面倒になってきた。
とは言え、サクッとMNPというのもなかなかしづらい。ドコモ回線には、「5Gデータプラス」でもう1枚の回線が紐づいており、iPad Proで使用中。「みんなドコモ割」に入っているため、家族の了解も必要になってしまう。dアカウントに紐づいたサービスの設定変更なども細かく必要で、時間がかかりそうだ。複数サービスを契約していると解約率が下がるというロジックが成り立つ理由が、何となく分かった気がした。
手っ取り早いのは、ドコモ回線を「5Gギガホ プレミア」から「5Gギガライト」に落とし、ソフトバンク回線を「データ通信専用50GBプラン」に上げるという対策だ。ただし、この場合、ソフトバンク側の料金が990円から5280円に上がってしまう。約4290円の値上げだ。これに対し、ドコモ回線側は5Gギガホ プレミアの7315円から5Gギガライト(1GBまで)の3465円まで下がり、3850円の値下げになる。差し引きすると440円の値上げだが、料金プラン変更だけで済むのは手軽だ。
ただし、これでソフトバンク回線をメインにすると、データ容量が無制限から2回線、計51GBに下がってしまう。ここ半年で50GBを下回ったのは、2回の海外出張があった2月ぐらい。普通に国内で使うと明らかに容量が足りなくなる。自宅や事務所できちんとWi-Fiにつなげればクリアできそうだが、上限を気にしないでいい無制限生活に慣れ切ってしまったなか、本当にこれで足りるのかは少々心配だ。
また、この料金で済まそうとすると、5GデータプラスのiPad Proも上限が60GBから1GBに落ちてしまう。いっそのこと、ソフトバンク側はメリハリ無制限を新規契約した方がいいのかも……と思うところだが、支払額がさらに上がるうえに、タブレット用回線もソフトバンクに移さなければならず、こちらはこちらで二の足を踏む要素が多い。といったことをグルグルと考えていたら、年度末の忙しさも相まって、3月末のプラン変更をすっかり忘れて今に至る。例年、4月は比較的時間が作りやすいため、改めて料金プランの見直しを検討したい。