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“ポストTwitter”で注目の「Post」はTwitter+ブログな新型SNS

 イーロン・マスクの買収で今後の動向が注目されているTwitterに対し、Twitterの代わりになるようなSNS、いわゆる「ポストTwitter」が話題になっています。そのポストTwitterの1つとして最近注目を集めているのが「Post」。現在は招待制で、利用を希望する人はウェイトリストに登録しておくと、数日程度で利用できるようになるようです。

Post

 サービス自体は英語で提供されていますが、投稿自体は日本語も可能。基本的な仕組みはほぼTwitterで、いいねやリプライ、リツイート、ハッシュタグといった機能を備えていますが、細かな点ではTwitterと異なる点があります。

 まず1つが文字数制限で、今のところ明確な文字数制限はなく、筆者が試した限りでは1万字以上の投稿が可能です。また、Twitterの制限である140文字を超えるとオプションでタイトルを設定できるのですが、逆に140文字以下だとタイトルがつけられない、というのも面白いところ。

140文字を超えるとタイトルをつけられる

 投稿する文章も太字や斜体、打ち消し線、リストや引用、リンクなど基本的な装飾が揃っており、Markdown記法にも対応。画像も文章の任意の箇所に挿入できるので、長文を書く場合はほぼブログ感覚で利用できます。ただし、Twitter同様に投稿した文章は後から修正できないので、長文投稿には注意が必要そうです。

充実した装飾機能

 投稿以外で興味深いのがチップ制度。ユーザーには初回に50ポイントのチップが割り当てられ、面白いと思った投稿にチップを送れます。チップは300ポイントを4.2ドルから購入できるので、1ポイントの価値はざっくり1円程度。送られたチップは手数料などを取られることはなく、100%が投稿者に送られます。いいねやリツイートとは違い、ユーザーが有料のポイントを送ることで投稿の価値を評価するというのは面白い取り組みだと感じました。

面白いと思った記事にチップを送れる

 さらに、280文字以上の長文は、ポイントを使わないと読めない設定にもできます。ポイントは1ポイントから自由に設定できるほか、今後の機能としてニュースレターや月額課金も連携できる機能も予定しているようです。ただ、前述の通り長文であっても後から修正できないので、有料設定した投稿は後から修正できると嬉しいと感じました。

投稿の閲覧を有料にできる。Twitter連携や投稿の公開範囲設定も今後搭載予定
チップは1ポイントから設定可能

 現状はブラウザのみで専用アプリは提供されていませんが、PWA(プログレッシブウェブアプリ)で作られているので、スマートフォンからはアプリ感覚で利用できます。とはいえ使い勝手はアプリほどではないので、今後は専用アプリの提供も期待したいところ。

PWA(プログレッシブウェブアプリ)でスマートフォンからアプリ的に利用できる

 実際に使ってみるとPostというサービスはTwitterの代替というより、Twitterのような短文とブログのような長文を統合した、新たなコミュニケーションプラットフォームだなと感じました。最近ではブログやポッドキャスト機能を備えた「Substack」のようなニュースレターサービスなど、複数のメディアを1つに統合したサービスも登場しており、これからの時代は複数の機能を兼ね備えた統合コミュニケーションサービスの時代なのかもしれません。