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新しいデジカメ「LUMIX DC-G100」と「Galaxy Z Fold3」を連携してみた

【Galaxy Z Fold3】

 所有していたミラーレスカメラの調子が悪くなり、悩んだ末にそれまでと同じマイクロフォーサーズマウントの「LUMIX DC-G100」を購入しました。あまり考えていなかったのですが、折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold3」との相性が良さそうです。

SIMGA fpに移行していたので久しぶりのマイクロフォーサーズ機「DMC-G100」。手持ちの「Galaxy Z Fold3」と組み合わせて使用しています

 マイクロフォーサーズ規格のミラーレスカメラ「G100」を購入した背景はいろいろあるのですが、理由としては、旧機種GX7MK2、TX2というLUMIXカメラとバッテリーが共通であり、手持ちの12-100mm F4レンズがそのまま使える、何より本体がコンパクト、というのが決定的です(以前に使っていたLUMIX DMC-GM1よりは大きいですが)。

手のひらに収まるコンパクトなボディ

 それまでの1インチセンサー搭載の高倍率コンパクトデジカメに比べれば大きくなりましたが、画質は向上。動画撮影の機会も増えているので、動画を重視した製品というのもピッタリです。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROは、スペックを考えるとコンパクトで写りも良いのですが、まあ、大きいなあとは思います

 加えて、G100には「スマホ転送」ボタンがあります。撮影画像を1ボタンでスマホに転送できるという機能で、スマホアプリ「LUMIX Sync」を使うことで、簡単に画像を転送できるというのが売りのようです。

左肩にあるスマホ転送ボタン

 これまでLUMIXは3モデルを使いましたが、世代的にも古かったので、無線LAN機能はあまり安定していませんでした。SIGMA fpも無線機能を備えていないので、現行(といっても発売は2020年)のLUMIXの無線機能は、少し期待していました。

 BLEを使った常時接続は、ペアリングしてスマホアプリを開けばBluetooth接続状態になります。画像の取り込みとリモート撮影でWi-Fiを利用しようとすると、自動的にカメラのWi-Fiがオンになって接続されます。このあたりはアクションカメラでもよくある感じです。

スマホアプリのLUMIX Sync。やたらアイコンが大きく、「Galaxy Z Fold3」を縦横に回転するとシャッターリモコン機能と設定画面は回転が追従せず、それ以外の画像取り込みやリモート撮影では回転してくれました
Bluetoothでペアリングしておけば、自動的にカメラのWi-Fiを起動して接続します

 スマホ転送ボタンですが、「Galaxy Z Fold3」側でLUMIX Syncを起動しておいて、カメラ側は再生モードに。ボタンを押して転送したい画像を選ぶとカメラのWi-Fiが起動してスマホと接続しようとします。

 アプリ側は自動接続しようとしますが、毎回「画像を受信するためにWi-Fiと接続するか」というメッセージが表示され、「はい」か「いいえ」を選ばなくてはならないという仕様はまったく理解ができません。

必ず問い合わせが発生。うっかりしていると「はい」を押すのを忘れてしまいそうです

 メッセージの「はい」を押すと数秒で接続と転送が行われます。カメラとスマホのどちらも操作しなければならないのは、日本メーカーらしい、あまりにも無駄な仕様です。せめて二度と確認をしない設定を強く求めたいです。

 ただ、まあ、GX7MK2やTX2の頃よりも接続は安定しているようです。2.4GHz帯しか対応しないため、Wi-FiルーターやPCへの接続は相変わらず使いにくいのですが、スマホとの接続は比較的良好になったようです。

 撮影した画像を即座にスマホに自動転送する機能も便利。最初の設定時に、同じようにWi-Fiで繋ぐのに最初はアプリで「はい」「いいえ」を選ばされる上に、接続が完了すると「OK」も押す必要もありますが、接続後は、思ったよりも安定しています。

自動転送を選ぶと、毎回この2回の確認が発生

 この機能は、取りあえずSNS用にサイズの小さな画像を送るのが正解でしょう。小さいサイズなら転送速度も速く、スマホで撮影するのと変わらないようなペースでZ Fold3に転送されます。

Mサイズにしても1000万画素程度はあるので、SNSなら十分です

 ただし、この設定だと他のWi-Fi機能は使えず、例えば転送ボタンを押しても「Bluetoothの自動転送機能をオフにするように」というメッセージが出ます。ここから自動転送をオフにできるわけではないので、Bluetooth設定画面から自動転送をオフにしなければなりません。このあたりも不自由なところです。

 自動転送機能の設定中はUSB機能も使えないため、PCにUSB接続して画像を転送する作業もできないというのも面倒なところ。

こういう時に「自動転送をオフにしますか。はい、いいえ」というUIにしてくれればいいのですが

 と、まあ、良いところも悪いところもあるのですが、接続先を「Galaxy Z Fold3」にすると、想像以上に便利です。大画面なのでライブビューも見やすいですし、転送された画像のピントや構図の確認も快適。取材時に撮影画像をすぐに自動転送してSNSに投稿したい場合も、マルチウィンドウでメモ取り用エディタと、SNSアプリを起動しておけば、次々保存される画像を投稿するのも簡単。

これはSNSと画像アプリを並べたところ。大きな画像で投稿画像を選んで、ドラッグ&ドロップでTwitter投稿画面に張り付け……ができたら良かったのですが、Twitterアプリは非対応でした
電源オフ(スリープ)状態からLUMIX Syncで接続したときの接続速度。いったんWi-Fi接続すると、画像の確認とリモート撮影の切り替えは素早く、画像のダウンロード速度も快適。途中、シャッターリモコンでWi-Fiの切断が発生しています。Wi-Fi接続した状態で、最後にカメラの電源オフ(スリープ)を実行していますが、Bluetooth接続だけの状態では実行できないのが謎です

 デジカメのWi-Fi機能とZ Fold3の大画面は相性が良く、しかも折りたためばスマホとして気軽に持ち歩けるZ Fold3はベストマッチ。まだ、購入して1~2週間ほどなので、バッテリー持続時間や「IT系イベントの溢れるWi-Fi電波の中で安定して転送できるかどうか」など、さらに検証していきたいと思います。