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「Googleフォトの代わり」はどうしたら?

【Xperia 5 II SO-52A】

 2021年5月末で、Google フォトの無料・無制限バックアップ(高画質設定のみ)が終了します。6月からは15GBまでは無料というかたちになるわけです。

 いやはや困りました。そのことを伝える本誌記事も大きな反響があり、悩まれる方が多数いらっしゃる様子……。もちろん「これからはこうする」といった参考になるツイートも多数ありました。

 筆者も引き続き頭を悩ませているのですが、とりあえずは「Amazonフォト」と「家庭内に設置したNAS」を使ってみるつもり。

 「Amazonフォト(Amazon Photos)」はAmazonプライム会員向けに提供されているサービス。写真であれば、無制限でバックアップできます。家族と共有できるフォルダ(ファミリーフォルダ)も設定できます。ただし動画は5GBまで。

 月額500円(年額4900円)で、スピーディな配送、映像見放題や音楽聴き放題なども付いてくるわけですから、お得感があるサービス。

筆者が使うSynologyのアプリはスマホで撮った写真を自動的にバックアップする機能が用意されています

 一方のNASは、筆者の場合、4年ほど前に購入したSynologyの「DS216J」という製品を使っています。NASにもさまざまなバリエーションがありますので、初期コストは一概には言えないのですが、HDDとセットのお値段で考えると少なくとも3~5万円程度はかかるでしょう。

 ただ、長期に渡って利用できること、手元にデータを置けること、家族全員分のデータを扱えること、写真に限らず大容量なデータ、それ以外のデータもまとめておけることが魅力です。

 とはいえ、NASはある程度、パソコン関連の知識が必要。HDDの取付け程度は簡単でしょうが、アカウントの管理、共有フォルダの設定などなど、詳しい方には簡単でも、慣れていない方にとってはかなり歯ごたえがあります。また、いつかやってくるかもしれないHDDの故障にも対応できるようにしなきゃいけません。このあたりに自信がある方は、もう使いこなしてそうですね。

 バックアップだけを考えると、Amazonフォトはなかなか便利。NASも、手元で管理できる心強さがあります。一方で、クラウドサービスは今回のGoogle フォトのような仕様変更がいつかあるかもしれません。NASも機器の故障などに備える必要があります。複数の手段を駆使したほうがいいんですよね。

 あらためて振り返ると、Google フォトの魅力はバックアップだけではありません。毎日を過ごす中で、自動的にバックアップされて、家族の顔を登録しておけば、定期的に「数年前の写真」をまとめて紹介してくれます。

 ああ、あのときはここに行ったな、こんな写真撮ってたっけ、この子も大きくなったな、自分も老けちゃったなあ……これまで通り過ぎてきた日常を、ほんの少しの時間だけ振り返る。それは、昔を懐かしむだけではなく、またこれからも楽しく過ごそう、今度はあそこへ行こう、こんな遊びをしてみよう、なんて未来に向けた気持ちに繋がっていた気がします。

 画像認識技術の発展がもたらしたこの使い心地は、スマホを使うなかで、そっとユーザーへ寄り添うようにその姿を見せていました。これはちょっとほかのサービスではまだキャッチアップできていないかも。Google Oneの有料プラン、ちょっと使ってみようかな。