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「LG VELVET」発売に向けてLGの2画面スマホを比較

 NTTドコモが2020年冬から2021年春に発売するスマートフォンの新モデルを発表しました。

 NTTドコモがいま推しに推している5Gモデルに加えて4Gモデルのスマートフォンやタブレットなど多彩なラインアップの中で、勝手に2画面スマホエヴァンジェリストを自称する筆者として、 やはり注目なのは、2画面スマホの最新モデル「LG VELVET L-52A」 です。

 チップセットは現在愛用しているソフトバンクの「LG G8X ThinQ」がSnapdragon 855を搭載しているのに比べて「LG VELVET」はSnapdragon 765Gとスペックが少し落ちるものの、ストレージ容量が増えていたりと細かな点ではLG G8X ThinQよりもスペックが上がっているところもあります。

 違いを理解するために、LG G8X ThinQとLG VELVETの間に発売された5Gモデル「V60 ThinQ 5G」も交えて3機種のスペックを比較してみました。

 なお、LG VELVETは発売が先ということもありスペックが未確定なところもあるため、調査しても特定できなかった機能については「?」にしてあります。

G8X ThinQV60 ThinQ 5GLG VELVET
OSAndroid 10(アップデート)Android 10Android 10
チップセット※1Snapdragon 855Snapdragon 865 5GSnapdragon 765G
メモリ6GB8GB6GB
ストレージ64GB128GB128GB
外部ストレージmicroSDXC(最大512GB)microSDXC(最大512GB)microSDXC(最大1TB)
アウトカメラデュアルカメラ(約1200万画素+約1300万画素)デュアルカメラ(約6400万画素+約1300万画素)+ToFトリプルカメラ(約4800万画素/f1.8 深度:約500万画素/f2.4 広角:約800万画素/f2.2)
インカメラ約3,200万画素約1000万画素約1,600万画素
連続通話時間※14G LTE 約1,400分4G LTE:約1260分
Wi-Fi※1IEEE802.11 a/b/g/n/acIEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth※15.05.1
おサイフケータイ対応対応対応
フルセグ対応非対応非対応
生体認証指紋指紋指紋
防水※1IPX5/IPX8IPX5/IPX8IPX5/IPX8
防塵※1IP6XIP6XIP6X
バッテリー4,000mAh5000mAh4,300mAh
サイズ(ケース装着時)本体のみ)約160×76×8.4mm約170×78×9.2mm約167×74×7.9㎜
サイズ(ケース装着時)約166×164×15mm177×166.3×15.0mm約174×85×14.4㎜
重量(本体のみ)約193g約218g約180g
重量(ケース装着時)約331g約353g約309g
ディスプレイ(本体)約6.4インチ フルHD+(2,340×1,080ドット)約6.8インチ フルHD+(2460×1080ドット)約6.8インチ有機ELフルHD+(2460×1080ドット)
ディスプレイ(ケース)約6.4インチ フルHD+(2,340×1,080ドット)約6.8インチ フルHD+(2460×1080ドット)約6.8インチ有機ELフルHD+(2460×1080ドット)
※1 キャリアのWebサイトから引用(注釈無しはLGのWebサイトから引用)

 比較してみて気が付いたのはカメラのスペック表記。

 公式サイトではG8X ThinQとV60 ThinQ 5Gが「デュアルカメラ」に対してLG VELVETは3つのカメラが記載されています。最初はこれを見て「LG VELVETはトリプルカメラなのか!」と期待していたのですが、よく読むと3つのカメラは「標準」「深度」「広角」の3つで、「望遠」が搭載されているわけではありません。

 しかもV60 ThinQ 5Gも公式サイトに記載はないものの、実際にはToFカメラという3つ目のカメラを搭載しています(NTTドコモとソフトバンクのサイトには「ToFカメラ」が記載されています)。ToFカメラは深度を測るためのカメラ。深度カメラと技術的な違いはありますが、V60 ThinQ 5GもLG VELVETもカメラの構成自体は同じということに。

 そして画素数を比較するとV60 ThinQ 5Gの方がスペックとしては上ということになります。

 その他のスペックでもLG VELVETよりもV60 ThinQ 5Gのほうが上回っており、LG VELVETの優位性は外部ストレージが最大1TB(V60 ThinQ 5Gは最大512GB)、インカメラが約1600万画素(同約1000万画素)、そして本体サイズがスリムになるという程度。

 LG VELVET自体がハイエンドではなくミドルレンジという位置付けなので当たり前といえば当たり前ではあるものの、スペックだけを比べるなら半年前の端末のほうがいい、という結果になってしまいました。
 ただし一番の違いは価格で、ドコモオンラインショップの価格で比較するとV60 ThinQ 5Gが一括11万2508円に対してLG VELVETは8万8704円と約2万3000円の違い。

 V60 ThinQ 5Gの優位点はチップセットの性能が高い、メモリが多い、カメラの画素数が多いという点なのですが、約2万3000円の価格差がこの優位点に見合うかどうか、が購入の決め手になりそうです。

 愛用しているLG G8X ThinQはスペック的にまだまだ現役で使える端末なのですが、このコーナーを担当するものが背負う「それなりにタイムリーな端末を定期的に購入する」という暗黙の了解を踏まえると、このあたりで端末を切り替えるタイミングかなと思っていただけに、最新モデルのLG VELVETか、半年前のモデルだけどスペックは上のV60 ThinQ 5Gか、なかなか悩ましい問題です。

 なお、LG VELVETは海外ですでに発売されており、海外モデルは多彩な本体カラーがラインアップされているのに対して、NTTドコモはホワイトとブラックの2色展開。海外モデルの「Illusion Sunset」がとても綺麗なカラーで、日本でもこのカラーを楽しみにしていただけに2色展開は残念でした。Illusion Sunsetさえ出ていれば間違いなくLG VELVETを契約していたのですが、次回の掲載までどちらに機種変更するか、LG G8X ThinQを使い続けるのかを悩み続けてみたいと思います。

海外モデルはカラーバリエーションが豊富