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LGの“生活者に価値のある”スマートフォン「LG VELVET」
世界初巻き取れる有機ELテレビや「LG WING」も
2020年12月2日 18:05
LGは、NTTドコモから5G対応Androidスマートフォン「LG VELVET L-52A」を12月以降発売する。LGデュアルスクリーンに対応し、専用のケースを装着すれば2画面で使用できる。
すでにグローバル版で発売されているが、日本市場に投入する際に工夫した点や、今後のLGのスマートフォン事業、家電事業に関して話を聞いた。
近年と今後のLGのスマートフォン事業
ここ10年間でユーザーのスマートフォン選びの考え方が変わってきたと指摘するのは、LGマーケティングチームの藤盛 智子氏。
LGの調査によると、スマートフォンの買い替え周期が長期化する傾向があるといい、2010年度の調査では買い替え周期が約1年半(19.5カ月)だったものが2019年度の調査では3年弱(33.1カ月)となっている。
また、スマートフォンの買い替えに至らない理由を聞くと、「今使っている端末が問題なく使えるから」の割合が2018年から19年にかけて増えているほか、依然として「端末の価格が高い」という回答も多いとのこと。
そこでLGでは、ユーザーがスマートフォンに本当に求めているのはなにかを改めて調査したところ、これまでより明確かつ細分化していたという。
これらの調査をふまえ、LGはスペックを追うことではなく生活者にとって価値のあるスマートフォンを提供することが大切と考えたという。
スペック重視から生活者のしたいことを追求していくため、新しいテーマ「MY FAVORITE THINGS(あなたのためのスマートフォン)」を掲げた。
「MY FAVORITE THINGS」第1弾となるのが、今回の「LG VELVET」。スマートフォンを親しみやすく、特徴が直感的にわかる名前になった。
LG VELVET
「MY FAVORITE THINGS」を構成する3要素として、「固定概念からの脱却」「デザインの革新」「シームレスな拡張性」を掲げた。固定概念からの脱却には「デュアルスクリーン」、デザインの革新に対し「レインドロップカメラ」と「3Dアーク」、「アンダーガラス加工」の3つを採用。
また、シームレスな拡張性には、5G通信の対応を行った。LGの地元韓国では、5G加入者数が2020年内に1000万人を突破すると予想されており、動画コンテンツのほかVRやARコンテンツの需要も高まってきている。
日本における「MY FAVORITE THINGS」
LG VELVETは、グローバル製品であるが、日本ユーザーに対しても「MY FAVORITE THINGS」の要素を取り入れたという。
日本においてLGの2画面スマホは、今回のLG VELVETで3機種目となる。これまでの2機種のユーザーに対してアンケートをとったところ、多くのユーザーが購入動機に「2画面の端末だったから」を挙げており、2画面スマホに一定の需要があることがわかった。
一方で、2画面スマートフォンの利用実態を調査したところ、日常使いでは1画面しか使用していないというユーザーもいたという。そこで、日本での発売時は「専用ケース付き(2画面)」に加えて「本体のみ(1画面)」のラインアップも追加し、ユーザーのニーズに応えたとのこと。
また、日本ユーザーのスマートフォンの不満ポイントのなかで「画面が小さい」「音質が良くない」「持ちづらい」の3点をとりあげ、「画面が小さい」に対しては「デュアルスクリーン」を、「音質が良くない」に対しては「LG 3Dサウンド」を、「持ちづらい」という声には「3Dアークデザイン」と「アンダーグラス加工」で対応した。
LG WING
発表会では「MY FAVORITE THINGS」第2弾となるスマートフォン「LG WING」の実機を触れる機会を得た。なお、日本国内での発売は未定。
メイン画面が90度回転し、上にスライドするようになっている。スライドすると、後方にあるスクリーンが出てきて上下の2画面で操作できる。
カメラでは、ジンバルのように下画面でカメラ操作できるほか、持つ角度を変えれば地図を見ながら電話するなどさまざまなマルチタスク操作ができる。