ケータイ用語の基礎知識

第869回:Googleアシスタント とは

 「Googleアシスタント」は、グーグルが開発したAIアシスタントです。同社の機械学習や自然言語解析、クラウド技術などを用いたサービスとして2016年の「Google I/O」で発表されました。

 スマートフォンではAndroid 7.0 Nougat、または6.0 Marshmallowに対応してします。また、iOS 10.0以降ではApp Storeからインストールすることも可能です。

 音声認識によってユーザーが声で呼びかければ、知りたいことやしたいことを回答します。

 GoogleアシスタントはAIにより学習しており、スマートフォンの持ち主にパーソナライズされた回答を返すようになっています。

 Googleアシスタントを起動するには、スマートフォンに「オーケー、グーグル」「ねぇグーグル」と話しかけるか、ホームボタンを長押しします。

 たとえば天気や交通、経済、スポーツなどの最新情報をリアルタイムで調べられます。「明日の天気は?」と問いかけると、翌日の天気予報を答えてくれます。

 また「Google Play Musicで○○を再生して」と伝えれば、そのまま音楽再生が始まります。

 このように以前提供されていた「Google Now」より数段、賢い返事をしてくれるようになっています。Googleアシスタントは、ユーザーの現在地を踏まえた返事をしたり、呼びかけた文脈を理解できることから自然言語での対話をしたりすることができます。

 ただし、グーグルのクラウドコンピューティングを必要とするため、インターネットに接続できる環境でないと利用することはできません。

Googleアシスタント対応ハードウェアも

 「Googleアシスタント」は、スマートフォンだけでなく、別の形の機器が登場しています。

 日本国内では、既にスマートスピーカーの「Google Home」「Google Home Mini」や、GoogleアシスタントBuilit-inスピーカーが登場しています。

 それらのうちの1つ「Google Home」は、高さ14cmほどのスマートスピーカーで、スマートフォンを介さず、直接Wi-Fi経由でネットに繋がっています。スマートフォンを使わずに、先述したような呼びかけで、音楽再生などを楽しめます。

 同様のサービスとして、たとえばAmazonの「Alexa」、NTTドコモの「my daiz」、LINEの「Clova」などが登場しています。AIを活用したサービスは、スマートフォンだけではなく、他の機器や場面でも利用できるよう、当面、進化が続きそうです。

大和 哲

1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)