スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

1カ月使用してみた「iPad mini (A17 Pro) 」、今後のApple Intelligenceに期待ッ‼

 発表直後に「iPad mini (A17 Pro) 」を予約した俺。3年ぶりの刷新となったiPad miniであり、性能も順当に進化しており、後述のように「Apple Intelligence」にも対応するということで、当然のように購入した。そして10月23日にモノが届き、約1カ月程度使ってきたのでレビューしてゆきたいッ!!!

iPad mini (A17 Pro)のカラーは、スペースグレイ、ブルー、パープル、スターライトがあるが、ブルーを選んでみた。購入したのはiPad mini (A17 Pro) Wi‑Fi + Cellularモデル 256GBで、お値段12万800円。

 iPad mini (A17 Pro)は巷で話題の「Apple Intelligence」に対応した最新iPad mini。チップセット「A17 Pro」を搭載し、メモリーは8GB搭載する。このスペックはApple Intelligence対応の最低ラインとなっている。

 A17 ProはiPhone 15 Pro MaxやiPhone 15 Proに搭載されているチップセット。iPhone 15 Pro MaxやiPhone 15 Proのメモリーは8GB。両機はApple Intelligence対応機種となっている。

 ちなみに、Apple Intelligenceに対応するAppleデバイスは、iPhoneはiPhone 16シリーズ全機種と、iPhone 15 Pro MaxとiPhone 15 Pro。iPad ProやiPad AirはM1チップ以降を搭載する機種。MacBookやMacBook ProやiMacやMac miniもM1チップ以降を搭載する機種。Mac StudioはM1 Maxチップ以降を搭載する機種。Mac ProはM2 Ultraチップ搭載機種となっている。

iPad mini (A17 Pro)とiPhone 16 Pro Maxを併用している。またApple M1 Ultraチップ搭載のMac Studioも使用中。使用中のMacBook AirはM3チップ搭載。手持ちの全AppleデバイスでApple Intelligenceが使える予定だゼぇ〜!

 まだ日本語では使えないApple Intelligenceだが、なーんかAppleのスタンスは「iPad mini (A17 Pro) 推し」って感じがする。このタイミングでApple Intelligence対応のiPad mini (A17 Pro) を新発売して、しかも日本での販売価格は……前機種は途中で値上げとかあたのでストレートには書けないが、お値段据え置きって感じ? 3年も経ってるのに? みたいな。ちなみに、第7世代iPad miniであるiPad mini (A17 Pro)は78,800円からというお値段。

 これは「うそっ! 欲しかったiPad miniの最新機種がミョーに安くね? しかもこのiPad mini (A17 Pro)はAppleのAIに対応する唯一のiPad miniだし!」的に背中をポーンと押すためにiPad mini (A17 Pro)を推しているのではと、予期せぬ駄洒落!

 つーか、まあ、確かに、iPad miniの画面サイズっていろいろAI利用に向いているかも。あとApple PencilもAI利用に何かと役立ちそうだし。

iPad mini (A17 Pro)はApple Pencilに対応している。ただし、使えるApple Pencilは、Apple Pencil ProとApple Pencil (USB-C)だけだ。

 ハッキリ言ってiPad mini (A17 Pro)のコストパフォーマンスはちょっと「Apple価格的ではない」という気がする。上記のとおり値段が上がってない感じだし、上記のとおりApple Intelligence対応だし。でもたぶんApple Intelligenceを使うための端末としては、画面サイズ・携帯性・Apple Pencil対応・片手でも持てるというあたりで、けっこう最適な感じ。「お得価格」「Apple Intelligence対応」というあたりで、Apple的にはズギャッとiPad mini (A17 Pro)を普及させつつApple Intelligenceをズドーンと大成功に導きたいんじゃないだろうか、と思う。

 ちなみに、iPad mini (A17 Pro)のAppleストア価格は以下のとおり。

容量Wi-FiWi-Fi+Cellular
128GB78,800円104,800円
256GB94,800円120,800円
512GB130,800円156,800円

 タブレット全体からみると「いい値段」がする感じだが、iPhoneやMacを含めたAppleエコシステムを利用でき、上記のようにApple IntelligenceやApple Pencilに対応するiPad mini (A17 Pro)。Apple製品をいくつも使っているユーザーなら、このタイミングでiPad mini (A17 Pro)導入もしくは乗り換えを行うのは、Appleが差し向けたチャンスっていうかお得を受け入れるいい機会かもしれない。

 てなわけで、iPad miniに興味がある人は、ぜひ最新のiPad mini (A17 Pro)に触れてみてほしい。……ってダメーまだ大して書いてないからココでレビュー終わっちゃダメ〜!

第6世代から第7世代への機種変更で、お金が余分にかかったり、ちょっと節約できたり

 購入したiPad mini (A17 Pro)はWi‑Fi+Cellularモデルの256GBで、カラーはブルーにしてみた。お値段12万800円。iPad mini (第6世代)(Wi‑Fi+Cellularモデルの256GB)は3万5000円で下取りされたので、その差額は8万5800円。この額をどう見るかは人によるが、俺的には「こういう価格で最新iPad miniが手に入るのは有り難い」みたいな?

 ただ俺の場合、iPad miniでは絶対Apple Pencil使いたい派なので、結局2万1800円の「Apple Pencil Pro」を買うことに。「新しいiPad mini代が10万円超えちゃった〜」って感じである。

iPad mini (A17 Pro)で使えるApple Pencilは、Apple Pencil ProとApple Pencil (USB-C)だけ。より高機能なApple Pencil Proを選んだ。

 あと、iPad mini (A17 Pro)のWi‑Fi+Cellularモデルは、物理SIMが入らずeSIMのみの対応となった。俺の場合はiPad miniは以前からeSIM運用だったので問題ないが、「え〜eSIMだけぇ〜?」とネックに感じる人がいるかもしれない。

 使い始めて「そうだよな、よかったかも」と思ったのは、iPad mini (A17 Pro)とiPad mini (第6世代)のサイズが完全に同じであること。両方とも195.4×134.8×6.3mmで、重さも同じ293g。チップセットが変わったくらいで、ほかのハードウェア使用も共通している。

 つまり、これまでiPad mini (第6世代)で使ってきたケースやフィルムなどのアクセサリー類がiPad mini (A17 Pro)でもそのまま使えるのだ。Folioケースとか、背面カバーとか、ガラスフィルムとか。

iPad mini (第6世代)で使ってきたケースがiPad mini (A17 Pro)でもそのまま使えた。
ガラスフィルムも同様。カメラなどの位置も変更されていないのでピッタリとマッチした。

 新しいiPad mini (A17 Pro)が届いたとき、予想より早く届いちゃってのでまだケース類を買っておらず。でも新旧2台並べたら「サイズ同じ?」と思って調べたら、「あら完璧に同じ!」と初めて上記2台のサイズが完全に同じであることを知った。

 で、旧機種のガラスフィルム剥がして新機種に貼ったらピッタリ! 背面カバーや他のケース類もピッタリ。ガラスフィルムは取り替えようと思って剥がし、余っていた1枚を新たに貼った(2枚入りとかのフィルム商品だった)が、いいっスね〜新旧機種のサイズがピッタリ同じって。

 iPhoneとか毎回違うサイズで、でも僅かに違うだけなんだが、少しの違いでだいたいケース類の流用はできない。iPhoneを買うと興味半分でケースもいくつか買うが、iPhoneの機種変更時はそういうケースも全部廃棄処分。いや興味半分でケースを何個も買うなって感じだが、同じようなコトをしている人は多いと思う。これって世界規模で見たら、スゲく反エコかなー、と。端末サイズ変えるの止めてほしいかなー、みたいな?

 ともあれ、手持ちのアクセサリー、新旧機種のサイズが同じということで、ムダにせずに済んだ。ちょっとだけイイ気分であった。

iPad mini (第6世代)と比べて使い勝手は? Apple Intelligenceは?

 iPad mini (A17 Pro)の使用感だが、iPad mini (第6世代)と比べて30%くらい処理能力が上がっているというが、しかし!!! フツーに使っているとiPad mini (第6世代)もiPad mini (A17 Pro)も変わらずって感じ。第5世代あたりと比べると体感差があるのかなーと思うが……。

 2020年あたりのスマートデバイスはだいたいまだ現役だったりするしなぁ。3年前のiPad miniと最新iPad miniでも、体感差は正直、ほとんどナイ、かな? と。

 Apple Intelligenceについては、日本語を利用する機能はまだ使えるようになっていない。だが写真アプリの「クリーンアップ」というAI機能だけは使用できる。

写真の一部をAIが自動認識などし、それを消すように画像を合成するのがクリーンアップ機能。Google Pixel端末の「消しゴムマジック」とよく似た機能だ。iPhoneでも同様なことができるが、Apple Pencilが使えるiPadだと消す対象の指定や囲みをよりスムーズ&正確に行えて快適。

 なんかー、Apple Intelligence対応のiPad mini (A17 Pro)と言ってもー、Apple Intelligenceの日本語関連機能は来年だしー、iPad mini (A17 Pro)買うのは早すぎたーって気がー。じゃあアプリ版が登場した「Gemini」を使ってゆきたいッ!!!

アプリ版GeminiをiPad mini (A17 Pro)で使っている様子。いやiPhone向けアプリを拡大表示しているだけなんスけどね。GoogleのAIことGeminiだが、画像生成とかは既にMidjourney的クオリティであった。

 iPad mini (A17 Pro)とApple Intelligenceからどんどん離れていく感じだが、最新iOSではiPhoneの電話アプリ上で通話の録音ができるようになった。録音はメモアプリ上に残るが、その音声は当然iPad miniやMacなどのメモアプリで閲覧・再生することができる。やはりこういうAppleエコシステムは便利。

同じApple IDでログオンしているAppleデバイスは、アプリのデータなどがiCloudで共有される。たとえばMacで書いたメモは、iPadやiPhoneで読み書きできる。iPhoneの通話録音の音声はメモアプリ上の音声として保存されるので、iPad miniやMacのメモアプリでもそれを再生することができるというわけだ。

 こういった実用性、Apple Intelligenceが日本語で使えるようになるともっと高まるのだろうと期待している。たとえば通話内容がながーい場合でも、メモアプリ上の音声から文字起こし・要約などしてくれるよーな気がしているからだ。

 Apple Intelligenceの日本語対応は2025年から。2025年のいつ頃なのかニャ〜2025年1月1日とかだといいニャ〜と、Apple Intelligenceがちょっとしか使えないiPad mini (A17 Pro)を手に期待を棒読みしている俺であった。

やはりこのサイズのiPadはいい

 最近の俺は「Google Pixel 9 Pro Fold」を多用中。たたんだ状態ではスマートフォンとして使えて、広げればタブレットになる折りたたみスマートフォンだ。

Google Pixel 9 Pro Foldはフォルダブル・スマートデバイスだ。折りたたむとスマートフォンサイズになるので、コンパクトに持ち歩けるタブレット端末とも言えよう。

 この端末を多用しているので、正直、以前はよく使っていたiPad mini (第6世代)の使用頻度がかなり落ちていた。だが、たぶん、新たに買ったiPad mini (A17 Pro)はApple Intelligenceへの期待もあり、よく使うようになると予想している。

 というか、iPad mini (A17 Pro)を手に入れてから、「やっぱりiPad miniのサイズはいいなあ」と以前と同じように使うようになった。片手で掴むように持てるタブレットとしてはほぼ上限のサイズだと思うが、重くないので片手でエッジをつまむようにしても持てる。

わりと手が大きい俺なので、このように片手で掴んで持てる。
掴まなくても、わりと軽いのでこんなふうに持つこともできる。

 それと当然ではあるが、Google Pixel 9 Pro Foldのように「タブレットを使うために広げる」というアクションが不要で、スムーズに使える。折りたたみの一手間がないのも、やっぱりイイなぁ、と。

Google Pixel 9 Pro Foldは、タブレットとして使うときに開く必要がある。片手では開けないので両手で開く。閉じるときも同様。iPad mini (A17 Pro)などの一般的なタブレットは、折りたためないものの、手にしてすぐ使える点ではスムーズで便利だ。

 あとiPad mini (A17 Pro)のソフトウェアキーボードも便利。横位置で使うと、フルサイズキーボードを少し小さくしたくらいのキーサイズで使えるので、けっこうタッチタイピングができるのだ。「メールにいま返信したいけど、iPhoneで文字入力するのメンドクサイ!」的なときにiPad mini (A17 Pro)があると、わりと快適に文字入力してメールに返信できたりする。

 で、iPad mini (A17 Pro)は携帯性もわりとイイのだ。小ぶりのバッグになら収まるサイズ感。Google Pixel 9 Pro Foldほどコンパクトには携帯できないものの、携帯するにおいて「そーんなに邪魔でもない」という感じ。やっぱりこのサイズはいいなあ、と。

iPad mini (A17 Pro)の上にGoogle Pixel 9 Pro Foldを乗せてみたの図。iPad mini (A17 Pro)の携帯性はそこそこ良いのだ。

 それと、新たに買ったApple Pencil Proも便利に使えている。ペン先を柔らかいものに換えて使っているが、ペン入力アプリが便利だったり楽しかったり。ペンでソフトウェアキーボードを使うのもなかなか快適だ。

アプリは「Zen Brush 3」。Apple Pencil Proで書道や水墨画を楽しめるドローアプリだ。
こちらは「あずきザザー」という効果音アプリ。Apple Pencil Proで音を鳴らせたりもする。

 とまあ、まだiPad mini (A17 Pro)で大したことはやってないのだが、iPad自体が十分完成されたスマートデバイスで、アプリも多々あり、iPhoneやMacとの連携性も非常に高い。なので結局、あればあったで頻繁に役立つし、頻繁に遊べる。Apple Intelligenceを本格的に使えるようになれば、もっと役立つだろうし遊べるのだと思う。

 ちょっと手に入れるのが早かったのかもー、とは思うが、相変わらずの便利さ快適さに満足している。iPad mini (A17 Pro)に限らず、iPad miniのサイズ感や携帯性はかなりイイので、興味があるならぜひ一度実機に触れてみてほしい。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。