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iモードで番組予約!
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広野忠敏 昭和37年新潟に生まれる。仕事はライターとプログラマの2足のわらじを履いている状態。どちらかといえばハードウェアよりはソフトウェアや技術的なものが得意である。ちなみに、2足はきこなしているかどうかはちょっと疑問。また、怪しげな小さいものと怪しげなプログラムと新しいものには目がないけど最近はちょっとパワーが落ちてきているかな。 (写真:若林直樹) |
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■ やっぱりハードディスクに録画は便利なのだ
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USB-MPG2Vは173×88×132mm(高×幅×奥)の縦置き専用デザイン。底部のスカートは外せないので、横置きはオススメできません
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アイ・オー・データ機器のUSB-MPG2TVは、テレビチューナを内蔵したハードウェアMPEG2キャプチャユニット。USB-MPG2TVをパソコンにUSB接続すると、パソコンでテレビ番組を視聴することやハードディスクへのテレビ番組の録画と再生が可能になる。また、USB-MPG2TVにはコンポジットビデオ入力端子、Sビデオ入力端子、ステレオ音声入力端子が装備されていて、これらの入力端子から入力されたビデオソースなどもMPEG2としてハードディスクに保存することもできるようになっている。
対応するOSはWindows 98/Me。残念ながらWindows 2000には対応していない。なお、録画可能な解像度は720×480ドット。録画モードは「高画質」、「標準画質」、「長時間」の3種類を選択でき、それぞれ高画質では約6Mbps(1分あたり約45MB)、標準画質では約4Mbps(1分あたり約30MB)、長時間では約3Mbps(1分あたり約23M)となっている。
番組の再生については、リアルタイムに現在放映中の番組を視聴できる「ライブモード」と、タイムシフト再生が可能な「タイムシフト」モードの2つを用意。ライブモードは普通のテレビと同様に放映中の番組を視聴できるモードだが、「タイムシフト」モードでは視聴中の番組を一時停止したり、同じシーンを繰り返してみるなど録画メディアがハードディスクならではの再生ができる。たとえば、タイムシフト実行中に電話がかかってきたときは、一時停止をして電話が終わり次第続きを再生するなんてことも可能だ。
■ めちゃめちゃ便利で多彩な視聴・予約方法
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外部入力端子は本体前面にある。下からコンポジット、Sビデオ、ちょっと離れて音声入力端子
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多彩な録画予約ができるのもUSB-MPG2TVの特徴の1つ。番組の予約は、同梱されているEPG(電子番組表)ソフト「mAgicガイド」を使って、受信したEPGを確認しつつ予約する方法、iEPGに対応したインターネットサイト(OnTV Japanなど)から予約する方法、そして、チャンネル、開始時刻、録画時刻を指定した予約、さらに後述するiモードを利用した予約の4通り。
EPGを使った番組予約は、「mAgicガイド」に表示された番組表からワンタッチで行なうことができる(テレビ朝日系列が送信している地上波データ放送「ADAMS」のコンテンツの1つである電子番組表「ADAMS-EPG」を自動受信してくれる)。普通のビデオデッキならば、新聞やテレビ番組情報誌で番組やチャンネルを確認して予約操作を行なうといった作業が必要になるが、USB-MPG2TVならばそうした煩雑なことをしなくても、番組表から録画あるいは視聴したい番組を選ぶだけ、という簡単さなのだ。
ちなみに「mAgicガイド」に表示される番組表は、横のスケールを変更して一度に表示できるチャンネルを増やすとか、縦のスケールを変更して一度に表示できる時間帯を増やすことができるなど、なかなか使いやすく作られているのもポイントが高い。
また、予約時には「視聴」のみか、「録画」をするか、録画時の画質も指定できる。さらには、内蔵のチューナからの映像を予約録画するだけではなく、コンポジットビデオ入力端子(黄色い端子)とSビデオ入力端子のいずれかの録画予約も可能。そのため、たとえば外部入力端子にデジタルBS放送のチューナを接続して、デジタルBS放送の録画を予約したり、スカイパーフェクTVのチューナを接続して、スカイパーフェクTVの番組をハードディスクに録画するといった柔軟な使い方ができる。
このあたりの配慮や柔軟性はユーザにとって歓迎すべきことだし、なにより同じジャンルのさまざまな製品群を綿密にリサーチした結果なのだろう。エラいぞアイ・オー・データ機器。ただし、映像入力は2系統あるが実際に接続できるのは一方だけなので注意が必要だ。
■ これは便利! iモードからの録画予約が可能
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底部のスカート内部はに電源とアンテナの端子がある。ただテレビ録画するだけならば、端子にコードが接続されている部分が外に露出しないので、かなりすっきりとまとまる
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ところで、USB-MPG2TVで特筆すべきことが1つだけある。それは、iモードケータイを使って、出先からUSB-MPG2TVの録画予約ができることだ。これは非常に便利な機能。この機能を利用するためには、OCNやCATV、xDSLなどの常時インターネットに接続されている環境が必要となる。だが、これらの環境さえ用意できれば、最強のテレビ視聴環境となるハズだ。
iモードからの録画予約をするためには、USB-MPG2TVに同梱されているreserMailをインストールする。reserMailは一定時間ごとにインターネットに接続し、iモードサイト「iテレビ」の予約状況を確認する。「iテレビ」で番組の録画予約がされているときは、録画時間や録画チャンネルなどの情報を取得してパソコンで予約を実行するという仕組みになっているのだ。
とまあ仕組みを書いてしまうとちょっとややこしいのだが、要するにiモードのサイト「iテレビ」で予約をすれば、自動的にUSB-MPG2TVが接続されているパソコンでその予約が実行されるのである。つまり、iモードケータイを持っていて、ケータイの電波が届く環境ならば、いつだろうとどこにいようとテレビ番組の予約ができるのだ。
たとえば、通勤や通学の途中で「しまった、あのテレビドラマの予約忘れちゃった」という不幸な事態が起こったとしよう。結構誰もが経験していることだと思うが、いままでならばドラマを1回あきらめる、あるいは録画した人を探すなんてことをしなければいけなかった。おまけに、見られないドラマに限ってキモとなるストーリー展開があったりするものだ。
だが、たとえこういう事態が発生してもUSB-MPG2TVとiモードケータイがあればなんの心配もいらない。「予約を忘れた」とわかったときにiモードケータイで「iテレビ」の番組表をチェック。で、「ぽちっ」と録画予約ボタンを押せばいいのだ。あとは、自宅のパソコンが勝手に予約された番組を録画してくれるというわけ。ね、めっちゃ便利でしょ。
ただし、iモード予約を使うためにはパソコンはいつも電源オンの状態じゃなければいけない。reserMailには定期的にダイヤルアップでインターネットに接続できる機能もあるが、留守宅で勝手にダイヤルアップはちょっと不安、精神衛生上「常時接続環境」でないと使いづらい。さらにOSが不安定になったり、アプリケーションがコケちゃうと当然のことながら予約はされないなど、色々な問題もある。とはいえ、とても便利であることには変わりはない。ぜひ一度、この極楽な予約環境を体験してみてほしい。一歩足を踏み入れたら決して抜けられなくなるハズだ。
■評価(最高点は★5つ)
イバリ度 |
★★★★★ |
これはもうiモードを使った録画予約でイバるしかないでしょう。「何してるの?」って聞かれたら「うん、iモードでテレビ番組の録画予約してるの」って間髪を入れず自慢しましょう。
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実用性 |
★★ |
対応OSがWindows 98/Meのみというのが不満。OSがコケちゃったらせっかく予約していても予約は実行されませんからね。Windows 98/Meに比べて安定したOSであるWindows 2000にもぜひ対応してもらいたいものです。安定性ということでは、先週紹介したビクターの「ハイブリッドレコーダー」や以前紹介したソニーの「ハードディスクビデオレコーダー」などの専用機にはかないません。
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お値段 |
★★★ |
競合する他社の製品と比較してもそれほど高価というわけではありません。USB-MPG2TVでできることを考えるとむしろリーズナブルな価格だといってもいいでしょう。
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価格 |
3万4800円 |
自宅のパソコンを使ったテレビ視聴・録画環境は、今まではNECのSmartVison Pro USBを利用していました。で、USB-MPG2TVについては実はお借りした製品でのレビューだったのですが、間違いなく買ってしまうでしょうねえ。だって便利なんだもの。ホント便利。ちなみに、私の場合、地上波に関してはパソコンで録画しつつ仕事しながら流して見る、BSやスカパーの番組はソニーのハードディスクビデオレコーダー「SVR-715A」で録画してプロジェクタでじっくり見るというスタイルが確立されてます。ゼイタクだけど。
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利用期間 |
365日 |
1日あたり単価 |
96円 |
■ URL
USB-MPG2Vの製品情報
http://www.iodata.co.jp/products/video/usbmpg2tv.htm
(広野忠敏)
2001/03/07 00:00
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