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使って楽しいデジカメ「ソニー サイバーショット DSC-P1」
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広野忠敏 昭和37年新潟に生まれる。仕事はライターとプログラマの2足のわらじを履いている状態。どちらかといえばハードウェアよりはソフトウェアや技術的なものが得意である。ちなみに、2足はきこなしているかどうかはちょっと疑問。また、怪しげな小さいものと怪しげなプログラムと新しいものには目がないけど最近はちょっとパワーが落ちてきているかな。 (写真:若林直樹) |
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かねてから注目していたソニーのデジカメ「サイバーショットP1」がようやく発売された。実はインプレス発行の某誌で、サイバーショットP1の原稿を書いた関係上、発売直後であるのにもかかわらず、サイバーショットP1を使い倒していたりする。そんなわけで、今回のお題はサイバーショットP1だ。普通デジカメっていうと写真を撮るためのものなのだが、サイバーショットP1は写真を撮るだけじゃなく、デジカメで遊ぶための機能が満載の楽しいデジカメだ。
■ デジカメは気軽じゃないとね
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サイバーショット DSC-P1。標準価格9万9800円だが、店頭価格は8万円前後。楽しく遊べる機能満載のデジカメだ
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デジカメっていうとやっぱり気軽に使えるようなものがいい。非常に高画質で多くの機能を持ち、使うのがややこしいっていうプロユースのノリに近い高機能なデジカメもいいんだけど、撮った画像をその場で楽しんだり、気軽に色々なモノを撮ったりっていうデジカメ本来の使い方や遊び方をするには、高機能で大きなデジカメよりは、たとえ性能が劣るといえども、コンパクトで使い勝手の良いデジカメの方が嬉しい。ボディが小さければいつでも携帯することができるし、使い勝手がよければバッグから気軽に取り出して、気軽にシャッターを押せる。サイバーショットP1は、そうした気軽に使えるデジカメの1つだといえる。ボディは非常にコンパクトだし、デジカメとしての基本スペックも十分なのだ。
まずは、簡単にサイバーショットP1のスペックを紹介してみよう。カメラのボディは沈胴式のレンズを搭載。使っていないときは、レンズは完全に本体に収納され、撮影時にレンズが本体からせりあがるようになっている。ちなみに、レンズは光学式3倍ズームとデジタルによる6倍のズームを搭載。画素数は334万画素、記録メディアにはメモリースティックを採用している。ちなみに、サイバーショットの伝統であるスタミナもサイバーショットP1にも引き継がれている。おそろしくバッテリの持ちが良く、撮っても撮っても撮ってもバッテリは全然減らなかったりするのだ。ちなみに、カタログスペックではフル充電で連続撮影90分、約1700枚の撮影が可能。バッテリは例によってインフォリチウム。液晶モニタで、あと何分くらいバッテリが持つのかを常に確認できるのもありがたい機能のひとつ。というか、これが便利だからサイバーショット以外のデジカメは物足りないって体になってしまっているんだけどね。
■ 今度のサイバーショットは「遊べる」デジカメ
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クリップモーションを使ってモデルアニメしてみました。ちなみに、使っているのはバンダイから発売されている「ポピニカ魂 仮面ライダー」(PX-02)である。こういったモノが簡単に作れるのはとても楽しい。ってヲタクっぽいよなあ(笑)
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さて、サイバーショットP1の一番の特徴は、デジカメで「遊ぶ」ための機能が満載されているってことだ。お遊びその1はクリップモーション。クリップモーションは、なんとサイバーショットP1だけでGIFアニメを作れるという機能だ。サイバーショットP1でGIFアニメーションを作るには、カメラをクリップモーションモードにして、シャッターを押すだけ。ノーマルモード160×112ドットの画像で最大10カット、モバイルモード80×72ドットの画像で最大2カットのGIFアニメーションを作成できる。GIFアニメーションのファイルサイズは、10コマで約200KBとコンパクト。ホームページに載せるもよし、友達にメールで送るのもいいだろう。静止画像とは違った楽しみ方ができるのが嬉しい機能だ。
お遊びその2は、MPEGムービー。MPEGムービーを撮影できる機能は従来までのサイバーショットにも搭載されているが、もちろんサイバーショットP1でもMPEGムービーを撮影できる。ムービーの撮影モードはビデオメールモード(160×112ドット、最大1分間連続撮影)、プレゼンテーションモード(320×240ドット、最大15秒連続撮影)、MPEGムービーHQモード(320×240ドット、最大15秒連続撮影)の3つ。目的に合わせてチョイスすることが可能だ。画質はDVとは比較にならないほどチープだが、音声付きムービーを手軽に撮影できるのは便利。ボイスレコーダーの代わりに使ってもいいし、そのへんのちょっと変わった動きをするものを撮って楽しむってこともできる。
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P1本体に付属のソフト「i-Jumpエンジン」の画面。メールアドレスを複数指定すれば、同時に最大16人まで送信可能
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お遊びその3は、i-jump。サイバーショットP1に同梱されているソフト「i-Jumpアップローダ」(Windows搭載パソコンで動作)を使うと、サイバーショットP1で撮影した画像を、パソコンからNTTドコモのiモード対応携帯電話に送信することができる。送信できるのはクリップモーションのモバイルモード(80×72ドット)で撮影した画像で、静止画または最大2コマのGIFアニメーションだ。
パソコンに取り込んだ画像を専用のi-Jumpアップローダを使って送信すると、画像がインターネットのi-Jumpサーバーに登録され、同時に指定したiモード携帯電話にメールが送信される。iモード携帯電話でメールに書かれたURLにアクセスすると、サーバーに登録された画像を見ることができるという仕組みだ。同時に16人までに送信できるほか、簡単なメッセージ(全角50文字まで)を添付することもできる。ちなみに、画像をパソコンに取り込むには、USBインターフェイスで接続する。もしくは、メモリースティックスロット搭載のVAIOを持っているなら、パソコンにメモリースティックを入れるだけで、サイバーショットで撮影した画像をパソコンで扱うことができる。
お遊びその4はプレイステーション2との連携。サイバーショットP1で撮影した画像を、USB経由でプレイステーション2に取り込んで扱うことができるのだ。まだ、プレイステーション2のソフトは発売されてはいないが、サイバーショットP1で撮影したプレーヤーの顔を取り込んで遊ぶゲームとか色々なゲームのリリースも予定されている。今後に期待ってところだ。
■ でも、値段はちょっと高いかな
とまあ、サイバーショットP1は色々とデジカメで遊ぶための機能が色々と満載されているデジカメなのだが、1コだけ不満がある。それは値段。たしかに、300万オーバー画素クラスのデジカメとしては8万円という価格は妥当だといえるかもしれない。だが、気軽に買えるという値段ではないのも事実だ。遊びで使うためのコンパクトなデジカメとして8万円が出せるか? っていえば、そういう人ってそんなにいないかも。あるいは、ソニーマニアが買うものなのか。むしろ画素数にコダワルよりも、もうちょっと画素数は少なくていいから安い方が売れると思うんですが、どうでしょうね。
■評価(最高点は★5つ)
イバリ度 |
★★★★ |
ちなみにボディは金属製。なので質感もなかなか。いかにもソニーってデザインなのはソニーマニア心をくすぐるかも。 |
実用性 |
★★★★ |
334万画素、3倍ズーム、色々な撮影モードで遊ぶことができるのは、かなり実用的か。 |
お値段 |
★ |
300万オーバー画素クラスのデジカメとしては妥当な価格付けなんだろうけど、体感的にはやや高いという印象を受ける。楽しく使えるデジカメなんだから、気軽に買える価格帯が良かったなあ。デジカメに8万でしょ? 清水の舞台からは飛び降りないけど、階段を30段くらいは飛ばないと買えないですねえ。 |
価格 |
実売8万円程度 |
サイバーショットP1を使ってみて一番楽しかったのは「クリップモーション」。GIFアニメを作る機能だ。これはマジで楽しいです。たとえば、何かをちょっとずつ動かしてアニメーションとして動かすなんてことが簡単に出来てしまうのがいい。iモードとの連携も○。撮影した画像を気軽にiモードケータイの待ち受け画面にできるんだよね。
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利用期間 |
90日 |
1日あたり単価 |
888円 |
■ URL
サイバーショット DSC-P1の製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/DSC/DSC-P1/top.html
サイバーショット DSC-P1ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/sd/CorporateCruise/Press/200009/00-0912A/
SonyStyleホームページ
http://www.jp.sonystyle.com/home.html
(広野忠敏)
2000/10/25 00:00
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