ケータイ Watch
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ボールペンで書いたメモがそのまま画像データに!
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[2003/01/16]


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おとなのおもちゃタイトルGIF
ゴクラクTV生活のススメ「NEC SmartVision Pro USB」
広野忠敏 広野忠敏
昭和37年新潟に生まれる。仕事はライターとプログラマの2足のわらじを履いている状態。どちらかといえばハードウェアよりはソフトウェアや技術的なものが得意である。ちなみに、2足はきこなしているかどうかはちょっと疑問。また、怪しげな小さいものと怪しげなプログラムと新しいものには目がないけど最近はちょっとパワーが落ちてきているかな。
(写真:若林直樹)


 このところにわかに注目を浴びているのがパソコンでTVを見てしまおうというもの。大容量のハードディスクを搭載し、パソコンにTVチューナーを内蔵しているモデルも各社から多数リリースされている。今回のネタはNECのSmartVison Pro USB。パソコンのUSBインターフェースに接続して、パソコンでTVを見るための外付けの周辺機器だ。


SmartVision Pro USB

SmartVision Pro for USB。標準価格3万9800円
 パソコンでTVが見たいっ! と思ったのはシドニーオリンピックの開催と同時期。別にTVなんてふつーのTVで受信すればいいじゃない? って思う人がきっと大多数なのだが、これにはれっきとした理由がある。まず1点は忙しくてリアルタイムにTVを見ている時間がないけどオリンピックが見たかったこと。ケータイWatchの原稿〆切があったり、書籍の〆切があったり、オリンピックを見てるヒマなんて全然なかったのだ。ビデオに録画して見ればいいのでは? って思うかもしれないけど、見たい競技の放映時間をTV雑誌で調べて、ビデオテープを買ってきて、ビデオを予約してなんて面倒でやってらんない。どうせ録画したって保存するわけではなく、結局ビデオテープを使いまわしすることになるのがなんかイヤだしね。そして、もう1つの理由はたまたまあまり使っていないVAIOノートを所有していること。パソコンが遊んでるのはもったいない→何かに利用したい→そうだ、パソコンでTVを見ようっ。ってな感じの短絡的理由だったりする。

 で、パソコンでTVを見るためにはいくつかの方法がある。まずひとつはTVチューナー内蔵のパソコンを買ってしまうこと。これは、本末転倒。TVを見るために新しいパソコンなんてとても買ってられない。そもそも、あまり使っていないVAIOノートを有効活用するためだから却下。もう1つは、TVチューナー内蔵の周辺機器を購入すること。ベースがノートパソコンなのと搭載されているCPUが1世代前ってことで、購入できる周辺機器もかなり限定される。が、ちょうどいいものを見つけました。それがNECの「SmartVision Pro USB」なのだ。

 SmartVision Pro USBはパソコンのUSBポートに接続するタイプの周辺機器。TVチューナーとMPEG-2のハードウェアエンコーダを内蔵したキャプチャボックスだ。パソコンでTVを見るとか録画するためには、TV画像をなんらかの形でハードディスクに記録しなければいけない。そのために利用されているポピュラーな画像フォーマットが、DVDなどにも利用されているMPEG-2と呼ばれるもの。多くのキャプチャボードは動画をMPEG-2に変換するためにパソコンのCPUを使っているため、とっても速いCPUとかが必要になる。ところが、SmartVision Pro USBはハードウェアでリアルタイムにMPEG-2に変換してくれるため、それほど高速なパソコンじゃなくても十分に実用になる。ちなみに、対応CPUはCeleron 366MHz以上、Athron、K6-2なら500MHz以上。モバイルPentium IIやモバイルCeleronなら400MHz以上。つまり、最新のパソコンじゃなくちょっと古めのパソコンでも十分に実用になるのだ。また、パソコンとの接続はUSBが使われているためノートパソコンのように比較的拡張性が乏しいパソコンでも使えるのが嬉しい。

 製品についての詳しい情報は「NECのSmartVision Pro USB」のページを見てもらうことにして。なにがそんなに便利なのかを簡単に紹介してみることにする。


超カンタンな番組予約

 SmartVision Pro USBで出来ることは、パソコンでTV番組を見る、TV番組をハードディスクに録画する、文字多重放送やデータ放送を受信する、外部入力端子に接続された映像ソースを見る・ハードディスクに録画するの4つ。

 便利なのが、ハードディスクの録画のための機能だ。普通のビデオデッキを使った録画は、冒頭でも書いたが雑誌などに掲載されている番組表を見て時間とチャンネルを確認して録画予約をする。あるいはGコードで予約って手順が必要。だが、SmartVision Pro USBは、TV朝日系列が送信している地上波データ放送「ADAMS」のコンテンツの1つである電子番組表「ADAMS-EPG」を自動受信し、パソコン上で番組表を確認、そのまま予約操作ができるようになっている。いうなれば、新聞や雑誌のTV番組表がそのままパソコンに表示され、そこから番組の予約ができるというイメージだ。番組の予約は、録画したい番組をダブルクリックするだけなので非常に簡単に番組の録画予約ができるのだ。ちなみに、録画じゃなくリアルタイムにTVを見ているときには、裏番組でどういった放送をやってるのかも表示してくれるようになっているのも便利な機能だ。


EPGの画面はこんな感じ。ちなみに、番組をダブルクリックすると録画予約ができる。使ってみるとかなり便利。でも、フォントを小さくして情報量を増やせるとかそういう配慮があるともっと使いやすいだろうなあ

 ところで、TV番組をハードディスクに記録するとなるとかなり大容量のハードディスクが必要じゃ? と思われるかもしれない。たしかにそのとおりなのだが、画質を落とすことで記録されるデータ量を押さえることもできるようになっている。ちなみに、最低画質で記録してもVHSに記録されたビデオ画像よりは綺麗だ。なお、1時間の録画に必要な容量は最高画質で約2.8G程度、最低画質で約1G程度必要になる。ビデオテープのように録画した番組の保存には向かないが、保存はせずにビデオテープを使いまわして見たい番組だけを見るという使い方をするには最適だといえる。また、長時間に渡る録画の場合、ビデオデッキのようにテープを入れ替えるという操作が必要ないのも魅力的。大容量のハードディスクにまるごと20時間連続で録画するといってことも可能なのだ。


タイムシフトは便利っ

VAIOノート(PCG-Z505DX)でTVを見る。1024×768のフルスクリーンでもサクサク動くのには感動
 SmartVision Pro USBの一番のウリがタイムシフトと呼ばれる機能。文字通り時間をずらすためのもので、この機能だけはふつうのTVやビデオデッキではマネの出来ない機能だ。

 タイムシフト機能を利用すると、TV番組を途中で止めて席を外し、戻ってきてから続きを見る、とか、見逃した場面をもう一度さかのぼってみるといったことが可能になる。たとえば、電話がかかってきたから一時停止、電話が終わったら続きを見るといったことや、スポーツの生放送で見逃したシーンをリプレイして見たいとか、プレゼントに応募するために画面に表示されている情報をメモしておきたいといった欲求を満足させてくれる。

 もちろん、タイムシフトでずらした時間で放送を再生しているときも、現在の放送はハードディスクに記録されつづけているために、止めたり、戻したりといった操作をしても、続きを見逃すことはない。また、再生スピードを変化させることもできるので、遅れて見ている時間を元の時間に戻すということも可能だ。タイムシフトは文章にするとややわかりにくいのだが、実際に使ってみると非常に便利な機能なのだ。

 そんなわけで、SmartVision Proの録画・タイムシフトのおかげでシドニーオリンピックを余すことなく堪能できたのである。4年後の次のオリンピックのときは、もっと素敵なハードウェアがきっと出現していることだろう。



■評価(最高点は★5つ)
イバリ度  あんまり見せびらかして喜ぶような製品ではないです。自分だけで楽しみましょう。
実用性 ★★★★★  タイムシフト機能を使うとTVの見方が変わること間違いなし。タイムシフトに慣れてしまうとふつうのTVが機能不足に見えてしまいます。
お値段 ★★★  これだけの機能でこの値段は安いと思います。
価格 3万9800円  半年後にはさらに高機能な製品が出ると予測して、利用期間は半年。SmartVision Proが対応しているのが地上波放送のみなのがちょっと寂しい。あと、せっかくビデオ入力が出来るのにビデオ入力のタイマー予約が出来ないのが残念。TV放送に関しては地上波だけじゃなく、BS、デジタルBSやCS放送、ケーブルTVなどさまざまな放送形態があり、放送も楽しみ方も多様化しつつあるのが現在の姿。そうした色々な放送サービスに対応したハードウェアが出てくれれば嬉しいんだけどね。
利用期間 182日
1日あたり単価 218円




URL
  SmartVision Pro製品情報
  http://www.amuseplus.com/product/visionusb/


(広野忠敏)
2000/10/12 00:00

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