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メモリースティックウォークマンと新VAIOノート
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広野忠敏 昭和37年新潟に生まれる。仕事はライターとプログラマの2足のわらじを履いている状態。どちらかといえばハードウェアよりはソフトウェアや技術的なものが得意である。ちなみに、2足はきこなしているかどうかはちょっと疑問。また、怪しげな小さいものと怪しげなプログラムと新しいものには目がないけど最近はちょっとパワーが落ちてきているかな。 (写真:若林直樹) |
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筆者はソニーの製品が好きである。筆者の周りを見回してもそういうソニーファンというかマニアというかは意外と多く、自宅にソニー製のナニカが転がりまくってるなんていうライターもかなり多いのだ。そんなわけで、今回は最近の筆者の一押しソニー製品であるところの「メモリースティックウォークマン」とMGメモリースティックスロットを搭載したVAIOノートシリーズをご紹介したい。押入れに眠りつつあったメモリースティックウォークマンはVAIOノートというパートナーを得て劇的に蘇るのだ。
■ メモリースティックウォークマン
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メモリースティックウォークマン全景。メモリースティックは本体下部から挿入する。
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メモリースティックウォークマンはすでに色々なメディアでも紹介されているが、記憶メディアにマジックゲート(MG)対応のメモリースティックを採用した携帯用ソリッドオーディオプレーヤーだ。他社のソリッドオーディオプレーヤーの多くが、MP3やAACなどを採用しているのに対して、メモリースティックウォークマンは、OpenMG規格のATRAC3と呼ばれるフォーマットでオーディオをメモリースティックに記録する。ちなみに、先週にご紹介したシャープの「e-musee」とまったく同じだ。
音楽データの転送は、パソコンとUSB接続をして、メモリースティックウォークマンに付属しているWindows 98用ソフト「OpenMG JukeBox」で行なう。この転送の仕組みがわからないと話が進まないので、まずはそのことについて説明しておこう。
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VAIO PCG-Z505GR/K。CPUにPentium III 650MHz、HDDは12GB、Windows 2000をプリインストールしたハイパフォーマンスモデル。
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OpenMGに取り込まれた音楽データには、チェックアウト回数と呼ばれる回数が設定されている。たとえば、MP3からATRAC3に変換したりCDの音楽をATRAC3に変換したときは、チェックアウト回数は“3”になる。また、EMD(音楽配信)で入手したATRAC3のデータにもチェックアウト回数が設定されている。
チェックアウト回数とは、ハードディスクに保存されている音楽データを何回までメモリースティックウォークマンなどのプレーヤーに転送できるのかという回数のこと。つまり、チェックアウト回数が3回のデータは、3回までプレーヤーに転送できるというわけだ。つまり、チェックアウト回数が“0”になってしまったデータは、プレーヤーに送ることができなくなる。ただし、一度プレーヤーに送ったデータを戻す(チェックイン)ことにより、転送で減ってしまったチェックアウト回数を戻すことができる。
つまり、メモリースティックウォークマンに音楽を転送するときは、まず、メモリースティックウォークマンに保存されている音楽をチェックインして、新しい音楽をハードディスクからチェックアウトするという操作が必要になるわけだ。なんだかとても面倒なような気がすると思うが、実際、結構面倒なんです。
実際にチェックイン、チェックアウトを行なうには、パソコンとメモリースティックウォークマンをUSBで接続、パソコンにインストールされたOpenMG JukeBoxを起動、OpenMG JukeBoxでチェックイン、チェックアウトを行なうという作業が必要になる。やっぱり、面倒。まあ、チェックイン、チェックアウトは儀式のようなものなので、ガマンもできるが。でも、せっかくのMGメモリースティックというリムーバブルのメディアを採用しているメモリースティックウォークマンなのに、USBとはいえ有線で接続しなければいけないってのがとってもイヤなことなのだ。
実は、メモリースティックウォークマンを購入したのはずいぶん前のこと。購入当時はMGメモリースティックも3枚程度一緒に購入して、MDウォークマンのようにメディア入れ替えで楽しめるのねって思ってました。しかし、USBを使って有線で接続しなければいけないのがなんかイヤなのと、チェックイン、チェックアウトの操作が面倒なので、1カ月くらい使ったけど結局押し入れのコヤシになりつつあるという状況だったのだ。
■ 新VAIOノートとのイイ関係
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MG対応メモリースティックスロット。ここにMGメモリースティックを挿入して、OpenMG JukeBoxで音楽データのチェックイン、チェックアウトができる。
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そうしてメモリースティックウォークマンは押入れの中で永眠につこうとしていた頃。いやー、便利なモノがリリースされました。それは、ソニーから発売されている新しいVAIOノートシリーズ。新しいVAIOノートには、なんとMG対応のメモリースティックを直接扱うためのスロットがついているんですね。
スロットがあると言っても、メモリースティックに直接音楽データを放り込むわけではなく、やっぱり「OpenMG JukeBox」を使ってチェックイン、チェックアウトの作業が必要になる。でも、線で繋がないだけでこんなに快適になるとは思っても見なかった。また、メモリースティックウォークマンのドライバはWindows 2000には対応していないけれど、メモリースティックスロットを使う「OpenMG JukeBox」はWindows 2000にも対応しているのもポイント高い。ちなみに、筆者が購入したPCG-Z505GR/KはWindows 2000搭載モデル。
メモリースティックウォークマン単体のときは、メモリースティックウォークマンをUSBでパソコンに接続、OpenMG JukeBoxで音楽のチェックイン、チェックアウトという操作でメモリースティックウォークマンに音楽を転送するのは先にも書いたとおり。
MG対応のメモリースティックスロット搭載のVAIOノートを使うと、取り出したメモリースティックをVAIOノートのMGメモリースティックスロットに挿入、OpenMG JukeBoxでチェックイン、チェックアウトに変わる。つまり、メモリースティックウォークマンとパソコンをUSBで接続する必要はないわけ。まさに、普通のリムーバブルメディアとして使うことができる。音楽を持ち出すような感覚で使えるのが非常に便利なポイントなのだ。
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OpenMG JukeBox。メモリースティックウォークマンやMG対応メモリースティックに音楽データを転送するには、このツールを使う。もちろん、転送だけではなく、パソコン上での音楽再生も可能だ。
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1枚ではなく何枚かのメモリースティックに音楽を保存しようとするときには、さらに威力を発揮する。メモリースティックウォークマンからメモリースティックを取り出すには、アダプタを外して、USBとの接続を切断してから行なわなければならない。そのため、何枚ものメモリースティックに音楽を転送するのはかなり面倒。1枚毎にアダプタを外してメモリースティックをいれて、またアダプタを接続してという感じで作業することになる。おまけに、筆者の環境ではたまにUSBデバイスとして認識してくれないこともあるのでかなり鬱陶しい。
ところが、MGメモリースティック搭載のVAIOノートを使うと、メモリースティックウォークマンを使わずにメモリースティックに音楽を転送することができる。スロットにメモリースティックを入れるだけなので、何枚ものメモリースティックに続けて音楽を転送するのもとても簡単なのだ。
そんなわけで、メモリースティックウォークマンはいまいち面倒で使えないじゃないか、って思っている人は、今すぐMGメモリースティックスロット搭載のVAIOノートを買いに走ろう。絶対に便利だからオススメです。
■評価(最高点は★5つ)
イバリ度 |
★★★★☆ |
ソニーだからイバれます。メモリースティックウォークマンもVAIOノートもなかなか質感がいいですから、どんどんイバってください。 |
実用性 |
★★★★☆ |
USB接続だけのときは、面倒でどうしようかと思ったけど、MGメモリースティックスロットを使った音楽の転送はすごく楽。ただし、転送速度はUSBと同等。メモリースティックスロットはUSBインターフェイスで接続されているらしいのだ。でも、メディアを入れ替えて使うのもかなり楽になりました。 |
お値段 |
★★☆☆☆ |
高いです。MGメモリースティックスロット搭載の最も安価なVAIO SRシリーズでも19万円。まあ、ノートパソコンとしては妥当な金額なんだけど、メモリースティックウォークマンのためだけにVAIOノートは普通買いませんよね。 |
標準価格 |
34万1000円 (うちVAIOノート 29万8000円) |
1年ちょっとくらいは使うんじゃないかな。でも、VAIOノート、メモリースティックウォークマン共に新しいモデルが出ると買い換える可能性もアリ。でも、便利だからいいんじゃない? |
飽きるまで(予想) |
500日 |
1日あたり単価 |
682円 |
■ URL
ソニー「PCG-Z505GR/K」の製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/Z505GR/
ソニー「ポータブルメモリースティックプレーヤー(NW-MS7)」の製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Models/New/NW-MS7_J_1/index.html
(広野忠敏)
2000/06/14 00:00
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