ケータイ Watch
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[2003/01/16]


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おとなのおもちゃタイトルGIF
CDやDVDにキレイなラベルを簡単印刷 「カシオ CW-100」
広野忠敏 広野忠敏
昭和37年新潟に生まれる。仕事はライターとプログラマの2足のわらじを履いている状態。どちらかといえばハードウェアよりはソフトウェアや技術的なものが得意である。ちなみに、2足はきこなしているかどうかはちょっと疑問。また、怪しげな小さいものと怪しげなプログラムと新しいものには目がないけど最近はちょっとパワーが落ちてきているかな。
(写真:若林直樹)


CD-RやDVD-Rのラベルどうしています?

 CD-RやDVD-Rを焼くようになると、どうしても気になってしまうのが「ラベル面をどうするのか?」ということ。とりあえず焼いた長期保存しないCD-RやDVD-Rなら、ラベル面にマジックで手書きしてもいいが、保存したいCD-RやDVD-Rだったりすると手書きじゃイヤだし、もっときれいにラベルを作りたくなってくる。

 たしかにウチにも手書きで書いたCD-R/DVD-Rがごろごろしているのだが、手書きラベルだと、たとえCD-R/DVD-Rにかなり重要なデータが入っていても、どうしても後で見たときに捨ててしまいたくなってしまうこともある。実際、掃除をするついでにCD-R/DVD-Rを整理していると、手書き(殴り書き)のCD-R/DVD-Rを発見、それをよく確認せずに捨ててしまうこともしばしば。おまけに元々私は字を書くのがそれほどうまいわけではないので、殴り書きラベルを後で見たら判別不能……ということも良くある。

 せっかくCD-R/DVD-Rにデータを保存していても、こういう状況じゃあ、「大切なデータをCD-R/DVD-Rに保存する」という本来の正しい使い方から完璧に逸脱してしまうのであった。


ラベルの作り方いろいろ

 CD-RやDVD-Rのラベルをきれいに作る方法はいくつかある。たとえば、ラベルライターで印刷したラベルやCD-R/DVD-R専用のラベルシートにプリンタでラベルを印刷して、それをCD-R/DVD-Rのラベル面に貼る方法。こうした方法を使えば、きれいなラベルを作ることができる。しかし、CD-R/DVD-Rにラベルを貼るのはどうも気持ちが悪い。おまけに短期の保存では問題はないが、ラベルを貼って長期保存するとラベルのせいでCD-R/DVD-Rが若干反り返ってしまい、うまくデータが読めなかったり、正しく再生できないこともあるのだ。

 もう1つの方法は、インクジェットプリンタでCD-R/DVD-Rの表面に直接印刷してしまう方法。CD-R/DVD-Rの印刷に対応したプリンタを持っているなら、この方法でもいい。ただし、印刷するCD-R/DVD-Rのラベル面が白くないとかなり悲惨な結果になってしまうこともある。また、結構手間がかかってしまうのも許せないことの1つだ。

 では、簡単にきれいで気持ちの良いラベルを作る方法がまったくないのかというと、そうではない。CD-R/DVD-R専用のラベルプリンタを使えばいいのだ。


カシオのDISCタイトルプリンターで直接CD-R/DVD-Rに印刷

CW-100

 カシオのDISCタイトルプリンター「CW-100」は、CD-R/DVD-Rのラベル面に直接文字を印刷してしまうというディスク専用のプリンタだ。カシオからは今までもCD-R/DVD-Rのラベル面に直接印刷できるプリンタをリリースされていたのだが、先ごろ発売されたCW-100は、印刷品質が300dpiに(下位モデルのCW-50やキーボード付きモデルのCW-70は200dpi)、さらに、従来までは横置きだった設置方法が縦置きも可能になったため、狭いスペースに置くことができるようになったのが嬉しい。実は、CW-50がリリースされたときも購入しようと思っていたのだが、印字品質が200dpiとかなり低解像度(それでも文字を印刷するには十分)なのと、横置きなのでかなり場所を取ってしまうので、買うのを躊躇していたわけなのである。そんなに頻繁に使うプリンタじゃないのに、かなりの場所を取ってしまうのはなんといっても勿体無いですから……。

 ちなみに、CW-100は熱転写方式のプリンタで、パソコンとの接続はUSBを利用する。印刷は単色だが、ブラック、レッド、シルバー、ブルー、グリーンの5色のインクリボンを使うことができるようになっていて、CD-R/DVD-Rのラベル面の色に合わせてインクリボンの色を変えれば、元々カラフルな色のCD-R/DVD-Rを使っていても、かなり見やすい印刷が可能だ。印刷ができるのは、CD-R/DVD-Rの上部エリアと下部のエリア。CD-R/DVD-R全体に印刷をしてピクチャCDやDVDにするといったことはできない。なお、CD-R1本のインクリボンでおおむね40エリアの印刷が可能。1つのCD-R/DVD-Rの上部、下部のエリアに印刷したとして20枚に印刷できる。インクリボンは1本500円程度なので、1枚あたりの印刷にかかるコストは25円だ。対応するOSは、Windows 98/98SE/Me/2000/XP。実際に印刷をするときは、同根のソフト「DISC TITLE PRINTER Ver.4.0」を利用する。


非常にイージーな印刷方法

PCと接続

 実際の印刷は非常に簡単だ。まず、印刷したいCD-R/DVD-RをCW-100にセットする。おおむねどのようなCD-R/DVD-Rでも印刷ができるが、注意したいのはCD-R/DVD-Rの上半分と下半分に何も書かれていないものを選ぶこと。印刷エリアは先にも書いたように、CD-R/DVD-Rの上下なので、この部分に何か書かれているCD-R/DVD-Rには印刷することはできない。また、CD-R/DVD-Rの表面の材質によってもきれいに印刷できないこともあるので注意して欲しい。印刷は熱転写方式で行うので、表面にザラつきがあるCD-R/DVD-Rを利用すると、きれいに印刷ができないこともある。なお、奨励メディアの一覧にはCW-100で良好な印刷ができるCD-R/DVD-Rの一覧があるのでチェックして欲しい。また、実際にこの一覧にはないDVD-Rに印刷をしてみたが、おおむね良好な印刷結果を得ることができた。

 印刷したいCD-R/DVD-RをCW-100にセットしたら「DISC TITLE PRINTER」を起動して印刷のデザインを行う。DISC TITLE PRINTERには、あらかじめ「音楽用」、「データ用」、「デジタルカメラ用」の3つのテンプレートが用意されていて、文字を入力するだけで簡単にラベルのデザインが可能。また、「フリーテキスト」と「フリーデザイン」の2つを使えば、自分でラベルを自由にデザインすることができる。

 ラベルをデザインするときは、Windowsにインストールされたフォントが利用できるので、かなり表現力の高いラベルを印刷できる。また、画像を取り込んで印刷することもできる。ただし、印刷はモノクロなのでもともとの画像がカラーのときはレタッチソフトなどを使い、モノクロ2値にしてからDISC TITLE PRINTERに取り込んだほうがきれいに印刷をすることができる。たとえば、スタートレックの新作「エンタープライズ」を録画したDVD-Rに、スタートレックフォントを使って、エンタープライズのシルエットを取り込んだ画像をデザインしたラベルを作るなんてことも可能なのだ。実際、ラベルをデザインする作業は非常に楽しいものである。

 ラベルのデザインが終わったら、おもむろに印刷を開始すると、デザインしたとおりにCD-R/DVD-Rのラベル面への印刷が実行される。印刷の解像度は、このクラスの専用プリンタにしては比較的高解像度(300dpi)なので、かなり良好な印刷ができる。

 なお、音楽CDのラベル印刷では、Aplix社のWinCDR 7.0にも対応、WinCDR 7.0でCDDBから取得した曲名をDISC TITLE PRINTERに取り込むことができるようになっている。つまり、曲情報などをまったく入力しなくても、美しいCD-Rラベルを印刷することができるのである。

 インクジェットプリンタを使ってCD-R/DVD-Rのラベルを印刷したり、DVD-R/CD-R専用のラベルシートを使うときは、ラベルのデザインやプリンタの設定、できあがったラベルの貼り付け、などなど面倒な作業が必要だが、CW-100を使えばこうした面倒な作業は一切必要なく、とても気軽にCD-R/DVD-Rのラベルを印刷できる。モノグサだけどCD-R/DVD-Rのラベルはきちんとしないと気持ちが悪いという人に是非使って欲しい製品なのである。

評価(最高点は★5つ)

イバリ度 ★★★  きれいなラベル付きCD-R/DVD-Rを人にあげると、結構喜ばれます。そんなわけで、ほどほどのイバり度といえるでしょう。
実用性 ★★★  CD-R/DVD-Rへのラベル印刷だけができる、つまり単機能なので細かい部分に気配りがされています。なによりとても簡単にラベルの印刷ができるのがいいですね。
お値段 ★★★  値段だけをみるとそれほど高価な製品ではありません。CD-R/DVD-Rをたくさん焼く人にとっては安いんじゃないでしょうか。
価格 1万4800円程度  ラベルライターにしてもCD-R/DVD-Rのタイトルプリンタにしても、デザインをする作業とか印刷する作業って結構楽しいんですよねえ。ラベルを印刷したいから、はじめはCD-R/DVD-Rを焼くという本末転倒な使い方になるかもしれませんが、それもまた楽しい。
利用期間 1年
1日あたり単価 40円


・ ニュースリリース
  http://www.casio.co.jp/release/2002/cw_100.html
・ 製品情報
  http://www.casio.co.jp/EZ-USB/product/cd-r/cw-100/


(広野忠敏)
2002/11/20 11:44

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