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写真も撮れるICレコーダー オリンパス「Voice-Trek W-1」
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広野忠敏 昭和37年新潟に生まれる。仕事はライターとプログラマの2足のわらじを履いている状態。どちらかといえばハードウェアよりはソフトウェアや技術的なものが得意である。ちなみに、2足はきこなしているかどうかはちょっと疑問。また、怪しげな小さいものと怪しげなプログラムと新しいものには目がないけど最近はちょっとパワーが落ちてきているかな。 (写真:若林直樹) |
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世の中には、人に一度会った程度じゃ顔と名前が覚えられない、という人がいる。まったく覚えられないというわけではなく、名刺を貰ったのはいいけれど、どうしても顔が思い出せないという経験をしたことがある人は多いんじゃないだろうか。今回紹介する製品は、そういった顔と名前がリンクできない人に最適なアイテム。オリンパス光学工業の「Voice-Trek W-1」である。Voice-Trekといえば、音声を記録するICレコーダーだが、「Voice-Trek W-1」はデジカメが内蔵されていて、音声と映像の両方を記録できるのだ。
ICレコーダーは便利なのだ!
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Voice-Trek W-1
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巷にあふれている小型の電気系アイテムの中には、一度使い始めると二度と手放したくないとか、持っていないと不安になってしまうなんていう便利なものも多い。言うまでもなくICレコーダーもそうした便利なアイテムの1つ。ひとたび使い始めてしまうと、便利だし、いつも携帯していないと不安に感じてしまう。
ICレコーダーは、手のひらに納まるサイズで音声を録音するためのアイテム。ボイスレコーダーと呼ばれることも多い。何に使えるかというと、これはもうアイディア次第でなんにでも使える。最近のICレコーダーは、内蔵のメモリに長時間の録音ができるものがほとんどなので、会議の内容を録音して、あとで議事録を起こすために使うことも可能。もちろん、会議だけではなく、授業の内容を録音したり、商談やインタビューで使ったりといったこともできる。ICレコーダーさえ装備しておけば、大事な会議や授業で寝てたとしても、あとで内容を確認することができるというわけだ。
また、ICレコーダーは会議や授業といった連続録音だけではなく、メモ取り用のアイテムとしても有効だ。ICレコーダーのメリットの1つが、メモリに記録することによる頭出しの簡便さがあげられる。メモリに記録するため、録音した音声の検索は非常に簡単。たいていの場合は録音ボタンを押してから停止するまでが1つのファイルとして扱われ、ファイル単位で即座にスキップさせつつ再生できるようになっている。そのため、たとえ細切れでたくさん録音したとしても、目的の録音を探すのが簡単。何かを思いついたときや、メモが必要なときにICレコーダーに音声でメモを録音しておいたとしても、後で簡単に聞き返すことができるのである。たとえば、いくつかのお店を回って少しでも安く商品を買いたいとき、わざわざ紙に値段をメモるよりも、ICレコーダーに録音したほうが簡単だしスピーディーに使うことができる。さらに、夜中にふと重要なことを思い出すけれど、朝起きると忘れてしまうというタチの人は、手の届くところにICレコーダーを置いておけばいい。そうすれば、夜中に思いついたアイディアなりを確実に記録しておくことが可能になるのだ。
そんなわけで、オリンパス光学工業の「Voice-Trek W-1」である。Voice-Trekといえば、いまやICレコーダーの代名詞と言われるくらい代表的な製品。「W-1」は11月15日に発売が予定されている「Voice-Trek」シリーズの最も新しい製品である。今回は、発売前であるが「W-1」をお借りすることができたので、レビューしてみよう。
デジタルカメラ機能を搭載
W-1の最大の特徴は、ICレコーダーにデジタルカメラ機能を搭載したことだろう。本体に1/4インチ30万画素のCMOSイメージセンサを搭載。光学式ファインダーで覗いたものをデジタルカメラ機能で撮影することができるようになっている。
本体には、デジタルカメラ機能のほかに、スピーカー、マイク、32MBのフラッシュメモリを搭載。音声の録音やデジタルカメラ機能で撮影した画像は、内蔵のメモリに記録されるようになっている。ちなみに、画像形式は640×480ピクセルのJPEGで、内蔵のメモリに最大250枚格納することができる。また、音声については、HQモード(15.5kHz)で約1時間31分、SPモード(10.3kHz)で約2時間17分、LPモード(3.9kHz)で約6時間4分の記録が可能。音声の記録にも内蔵メモリが使われる。そのため、デジタルカメラ機能を使って撮影をすると、その分だけ録音時間が短くなる。ちなみに、デジタルカメラの機能と、音声録音の機能は完全に分離されているため、音声を録音しつつデジタルカメラの機能を使って、写真を撮影するといったことができる。
なお、録画した音声は本体に内蔵されているスピーカーで再生することができるようになっている。本体にはA、B2つの録音フォルダが用意され、録音するときにどちらのフォルダに録音するかを選ぶことができる。また、録音から停止までが1つのファイルとして扱われ、スキップボタンでファイルをスキップしながらの再生が可能。さらに、録音時には日付と時間も記録されるため、録音した音声をあとで聞きなおすときに便利だ。もちろん、ファイルの削除といった管理も本体だけで行なうことができる。
このように、音声の記録や管理は本体だけでも十分に使えるのだが、デジタルカメラで撮影した画像を扱うためにはパソコンが必要となる。W-1にはUSBケーブルと専用のソフトウェアが付属。W-1とパソコンを専用のUSBケーブルで接続し、専用ソフトを利用すれば、W-1で撮影した画像をパソコンで使うことができる。さらに、録音した音声もWAV形式でパソコンに転送することができる。なお、USBストレージクラスには対応していないため、W-1をパソコンに接続するには、同梱のドライバをインストールする必要がある。
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30万画素CMOSカメラを搭載
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付属ソフトで音声と画像を管理
さて、いつもならば「付属のソフトで写真と音声をパソコンに取り込めます。おしまい」と言いたいところなのだが、W-1の専用ソフトには「写真が取れるICレコーダー」ならではの面白い機能が付いているので、それを紹介しないわけにはいかない。
1つは、W-1のカメラを使ってパソコンから写真の撮影ができること。W-1本体には光学式のファインダーのみが搭載され、液晶画面は搭載されていない。しかし、USBでパソコンと接続すれば、カメラからの画像がパソコンに常に表示され、ファインダーの代わりに使うこともできる。
もう1つは、音声アルバムと呼ばれる機能。専用のソフトを使うと、画像に音声のメモをつけることができるのである。使い方は簡単で、専用ソフトから、音声のメモを付けたい画像を選択する。このときに選択する画像は、W-1で撮影したものでも、ほかのデジカメで撮影したものでもよい。この状態で、パソコンに接続したW-1のマイクを使って、画像に音声のメモをつける。いくつかの画像をまとめて選択して、それぞれの画像に音声を登録すれば、音声と画像が完全にシンクロした形で再生できる。ちなみに、こうして作成した音声アルバムは、AVIファイルとして書き出すことも可能。作成した音声アルバムを、AVIファイルとして書き出しておけば、専用のソフトがなくても再生することができる。
単機能のICレコーダーももちろん便利なのだが、W-1ではICレコーダーにデジカメの機能がついたことで、一段とICレコーダーを便利に使うことができるというわけだ。たとえば、忘れっぽい人ならば、商談を録音しつつ名刺を貰った相手の顔を撮影しておけば、相手の顔を忘れてしまい、後日失敗してしまうということもなくなるはずだ。また、W-1を持っていれば音声で記録しにくいメモをとりたいときでも大丈夫。デジカメ機能を使って撮影してしまえば良いのだから。アイディア次第でさまざまなシチュエーションで活用できるハズだ。
評価(最高点は★5つ)
イバリ度 |
★★ |
手のひらに収まるサイズで音声の録画ができて、さらには写真も撮れる。これを1960~1970年代に持っていけば、そのまんまスパイアイテムになる気がします。大きさもそのまんまミノックスカメラだし。というわけで、一部の人には十分にイバることが可能でしょう。 |
実用性 |
★★★★★ |
普通のICレコーダーでもかなり実用的なのに、さらにデジタルカメラの機能も付いて実用性は倍ってところでしょうか。
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お値段 |
★★★★ |
ICレコーダーとしては妥当な価格付け。さらに、デジカメの機能も付いているので、お得といえばお得かも。
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価格 |
2万8000円 |
この手のアイテムは、それほど買い換えたくなることはないので、予想利用時間は3年にしました。録画される音声の品質はそれなり、撮影した画像の品質も30万画素なので、こちらもそれなり。したがって、保存するという目的ではなく、テンポラリなメモとして活用するのが一番合っています。本体のサイズもコンパクトだし、これはメモ取り最強アイテムといえるでしょう。メモマニアの人も、ふつうの人も、便利だから是非使ってみてください。
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利用期間 |
3年 |
1日あたり単価 |
25.6円 |
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・ ニュースリリース
http://www.olympus.co.jp/LineUp/VTREK/W1/w1.html
・ 製品情報
http://www.olympus.co.jp/LineUp/VTREK/W1/index.html
・ オリンパス、30万画素カメラを搭載したICレコーダー
(広野忠敏)
2002/10/16 12:04
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