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実はコレも買いマシタ!! 「LUMIX DMC-F7」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


実はコレも買っていたのかーッ!?

実はLUMIX DMC-F7もパナセンスで購入していたのダ!!
 パナソニックの新型デジカメことLUMIX DMC-LC5を買い、その独特の色味と描写にかなり満足した俺は、じゃあ本腰入れて使うかってことで、128MBのメモリカードを2枚購入した。……なぜ2枚なのかと言えば、それはLUMIXのちっこい方ことDMC-F7も気に入ったからでなのダ!! LC5用に1枚、そしてF7用に1枚なのダダッ!!

 ちなみに、F7もパナセンスの先行モニター販売にて購入。F7発売後の量販店での実勢価格は5万円弱。ヨドバシ通販だと4万9800円(とポイント10%還元)となっているが、先行モニター販売では3万5700円で買えたのダダダダーッ!! かなりお得感アリな拙者であってホックリであると同時にLC5の時と同様にF7の少々独特な画質にもホックリ!!

 LUMIX DMC-F7の詳細についてはPanasonicの製品紹介ページをご覧頂くとして、このデジカメ、価格的にも性能的にもサイズ的にも、かなり気楽に使える製品。の、わりには、単に小さいだけではなく、LUMIX DMC-LC5のような独特の個性も持ち合わせたりしていて愉快だ。

 実は俺、F7についてはライカのレンズとかってコトにはほとんど全然興味がなくて、そのサイズに強く惹かれた。幅104×高さ50.9×奥行31.6ミリ。買う前に、紙でこのサイズと同じ箱を作ってみたら、これが手にもポケットにも気持ちよく収まる感じだった。小型デジカメは他にもあるが、F7の小型さ加減はポケットやバッグに入れるのに都合の良い“細さ”があると感じられた。

 で、実際に製品を使ってみると、コレが多くの場面ですげー都合のよいカタチ&サイズなのであった。常時携帯するにヒジョーに収まりの良いカタチ。感覚的には携帯電話を持ち歩くのと似ていて、かさばるって感覚がほとんどない。もしかしたらIXY Digitalよりも携帯感良好カモって印象すらある。

 後述するが、ポケッタブルデジカメとして気楽に使うための操作性も良く、デジカメをあくまでもサブ的なツールとして使うスタンスにおいては、かなり納得できる製品と感じられた。……ただ、小さくて軽くて、ということもあってか、モノ自体にほんの少しの安っぽさがあったりもする。ともあれ、そのあたり、サイズや質感は実際に触ってみたりしてください。


なかなかヤルな、の画質

 ちっこいデジカメは気楽だな~愉快だな~便利だな~という無気合状態でF7を持ち歩き、パパパッと比較的にテキトーなスタンスで撮ってみたら「む!?」と思ったのは、その画質だった。フツーに撮れればイイやってな心意気で撮ったのだが、写真がなかなかイイ感じ。「小粒なのになかなかやるな」という画質だった。

 最初にそう思ったのは、初めてF7を持ち出した時。晩秋に釣りに出かけた時だった。……アレですな、そろそろ冬って頃は魚釣りが難しかったりもしますな。風向きとか日照とか、そういうのがナイスな日だとビシバシ釣れたりもするが、そーでないと北風に吹かれて状況も身も心も釣果も寒いってわけですな。で、そのような悲しい日の午後、あーもう釣りは中止して帰ろうかなぁそうだ帰ろう帰……あ、その前に、F7持ってきたから撮ったりしてみるか、と。

 んで、撮ってみた。その状況は、デジカメにとって少々辛いと思われた。やや逆光で、空と山と、それから水面のなだらかなグラデーションを含む光景。なのだが、予想以上にキッチリと写った(写真A)。2メガピクセル機としては精細感があるし、明暗の階調も十分出ている……。ん!! いいかも!! とか思って釣れない悲しみが薄れ、さらに撮影。

 そう言えばF7は、兄貴分のLUMIX DMC-LC5と違って原色フィルターのCCDなのだった、と強く感じさせたのは、紅葉を撮影した時だ。実に明快かつビビッドな写真が撮れた(写真B)。去年あたりの2メガピクセル機と比べると、明らかにその色味は“今風に洗練されたもの”だと感じられる。つまりキレイ!! ヤルじゃんヤルじゃんヤリやがるじゃんF7!! と、かなり喜んだ拙者であった。


プログラムオート、スポット測光。沖に見える桟橋で露出を測った。拡大してみると、被写体の輪郭の鋭さはそーんなになく、空のなだらかなグラデーションの中が少々ノイズっぽかったりもするが、しかし全体的には非常にバランスのよい美しい色味・描写だと感じられる。水面の奥から手前までしっかり描写されているのも、超コンパクトデジカメとは思えない画質 プログラムオート、スポット測光。紅葉の真ん中で露出を測った。ハデさを強調する傾向が強い今時のコンパクトデジカメだが、F7のハデさは強めという印象。ただ、違和感のあるハデさではなく、自然な色調をより強く演出しているというイメージが強い

 ところで俺の場合、カメラの測光機構において、中央重点測光や評価測光はあんまり信用していない。

 中央重点測光は、画面の中の明るさを合計してその平均的な露出を測るというやり方。どんな被写体でどんなディテイルだろうがゴチャ混ぜにして平均値で撮っちゃえ、という大雑把なやり方が信用できないし、また俺の場合はこの方法でビシッと露出を測れた試しがないので、信用してない上に“中央重点測光には嫌われている”とさえ思える。

 一方、評価測光は画面を多数に分割し、それぞれの箇所を測光し、しかもわりとインテリジェントにその状況を判断し、メーカー独自の高度な判断方法で露出を決定する。よくわかんないときゃぁ評価測光にしとけ、と言われるほど、今時の評価測光はちゃんとしたモンだそうだ。が、メーカー毎に違う複雑な測光方法ゆえ、評価測光を使うと同じ被写体を撮っても、メーカーや機種が違うとわりと違う明るさで撮れてしまう。どこを基準にしていいのかわかんない感じなので、拙者としては信用できない感じだヨ、と。また、こういう複雑だし高度な測光方式に手を出すと、撮影がどんどんカメラ任せになりそーで、すなわちカメラ依存の撮影ばかりやりそーで、いわば“カメラをてなづけている感”がなくて寂しい。

 というわけで、いつも使うのはスポット測光。被写体の中のごく一部だけを測光できるので、順光も逆光も関係ナシ感覚で単純に測光していける。18%くらいの反射率がありそーと思える箇所を速攻すれば、労せずに露出が決まるあたりが非常に便利。多少慣れが必要な測光方法かもしれないが、コツを掴むとどのカメラでもいきなり思い通りの露出で撮影できるのでナイスと言える。ちなみに、前回のLC5もそうだが、今回のF7もスポット測光で撮影している。


プログラムオート、スポット測光。雲の影の部分で露出を測った。こういった臨場感強調しまくりの画像は、F7の得意とするところではなかろうか。ただ、こういう画質的な指向は人によって好き嫌いがあるとは思う。このやや強めの指向性=アクを好めるか好めないかで、F7に対する評価が決まるかも
 で、何でそんな話を持ち出したのかと言えば、F7はサイズも使用感もイージーなので、測光もカメラに頼っちゃおうかナとか思って評価測光を使ってみたら、あんまりいい結果が出なかったのだ。たぶん俺が評価測光に全然慣れていない(ていうか慣れる必要がない測光方法だと思うのだが)こともあると思うのだが、なーんかいまひとつビシッと露出が決まらないという印象を受けた。まあ、おおむね良好な露出になるが、バッチグーで大満足な露出にもう一歩という微妙なところとなる。

 でも、スポット測光を使うとカチッとキマる。この点は他のデジカメにも言えるが、LUMIXの2機種は、俺が感じるに、露出によってかなり色の違いが出るよーな気がする。逆に、LUMIXの2機種は、露出がガツンとキマると他のデジカメでは出ない色がグイグイ出るような気がするのであった。

 F7の場合、露出がゴギャッとカウンターでキマると、F7の特性モロ出しと言うのだろうか、非常に滑らかな階調と、意外なほどの精細感を伴う画像になる(写真C)。シージーみたいな空と雲のコントラストですな。評価測光で撮った同じ光景は、気に入らねぇ画像だったので即時消去してしまったが、もっと白らっちゃけていて、フツーで平凡で何ともねぇ写真となった。


操作性はかなりイイ感じ

携帯電話感覚で持ち歩けるサイズ・重量の「LUMIX DMC-F7」。店頭価格は5万円前後
 携帯電話感覚で持ち歩けるサイズ・重量で、抑えめで渋めの色からわりとハデめの色までバランス良く出してくる描写性能のF7。2メガピクセル機として考えると、まだ少々価格的なこなれ感がないかもしれないが、小粒でピリリなデジカメとして考えると、非常にジョリーグッドだと感じられる。

 F7は操作感も良好で、例えば動作速度はキビキビしていて気持ちよい。シャッター押下から撮影まで、あるいは撮影と撮影の間のインターバルも十分短く、使っている時に速度的ストレスを感じることはほとんどない。

 使い始めた最初に、一瞬戸惑ったレンズバリアと電源のギミックも、慣れてくるとなかなか便利。F7の電源スイッチは、レンズバリアを開閉するスライドスイッチと兼用(一体型!?)だ。本体左に見えるスライドスイッチを左に一段ずらすと、まずレンズバリアが開く。さらにもう一段左にずらずと、電源が入る。電源オフ→レンズバリア閉、の時は逆の動作をする。手動でレンズバリアを動かすってのは少々チープ感があるものの、電動で動く薄くてなんか壊れそうなバリアよりも実用上の安心感がある。また、カメラをホールドした状態でレンズバリアを開いて電源オンという一連の準備動作ができるあたりもスムーズで良い。

 LUMIXの2機種には、撮影直後、すぐにその画像を確認するためのREVIEW機能がある。REVIEWボタンを押すと、撮影した画像がすぐに表示(拡大なども可能)される。コレが非常に便利なのだが、F7には、あるいはREVIEWモードより便利と思える再生モードへの移行動作がある。撮影モードでビシバシ撮影中、本体の上にある再生スライドスイッチを入れると、一発で再生モードに突入。その後は再生モードの各種機能を使える。REVIEWボタンでの画像再生は、基本的には画像の閲覧だけしかできないが、再生モードに入るともちろん画像の再生から削除から加工などまで行える。F7の場合、REVIEWモードに入るのも再生モードに入るのも、ボタンを一押しするだけだし、モード移行の速度もほぼ同じ。なので、REVIEWモードよりもむしろ速攻での再生モード移行が超便利なのであった。

 それからボタン類の使用感。同じLUMIXの2機種でも、LC5の方は、ボタンの位置に少々のちぐはぐ感があった。が、F7のボタンレイアウトは非常に良く、特に4つの機能を受け持つ丸いボタンがスプレンディド!! 撮影時はマクロモード移行、フラッシュ、セルフタイマー、REVIEWモード移行を制御でき、再生時は方向キーとして働き、その他メニュー表示時には下方向が決定動作となるスムーズな4方向キーとして使える。この4方向キーを中心とし、液晶画面を見つつ扱うボタン類は全て右手親指が届く場所にレイアウトされている。他の2メガピクセル機と比べても勝るとも劣らないわかりやすさと操作しやすさがあると感じた。


 難癖を付け……いや多少の違和感を述べるとすれば、ストラップを付ける穴の位置に大きな疑問を感じた。カメラ背面をこちらに向けて、本体左側にストラップ穴がある。まあ、これはきっと、いや絶対に、“F7を首から下げて使わせよう”という開発者のエゴ……いや意図だおと思うのだが、……ぶらさげるんですかねぇデジカメを……とか思う俺であった。むしろ、携帯電話のストラップのように、手首に通して使うケースの方がずっと多いのではないだろうか。で、そうしようとすると、右手でホールドしたり操作したりするように作られているF7の場合、ストラップ穴の位置が逆だと言えよう。また、右側にストラップ穴があっても、首からぶら下げたい人はぶら下げられるとも言えよう。

 あと、部分部分、少々の安っぽさが残念。例えば本体の背面とバッテリー・SDメモリカードスロットの蓋、それからUSBコネクタ部がプラスチックやショボめの樹脂でできている点。LC5の方はこーゆー部分の作りが良いというかゴージャスというか高級感アリで満足できたぶん、よりコスト削減感が伺われる。まあ、ここまでコンパクトにまとめるため仕方ないのかもしれないが……。

 それ以外にはそーんなに大きな違和感はない。全体的に見ると、携帯および気楽なスタンスでの使用に非常に好都合で、同時にテキトーな姿勢で持ち歩けるわりには意外なほどイイ感じの画像が得られるってことで、2メガピクセル超コンパクト系デジカメの中では強い魅力を放つ存在なのではなかろうか、と思う。


・ LUMIX DMC-F7製品情報(パナソニック)
  http://www.panasonic.co.jp/products/dc/f/index.html

パナセンスのモニター販売でゲット!
ライカレンズ搭載「DMC-LC5」


2001/12/17 13:37

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