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マグライトを白色LED化するパーツを使ってみた
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スタパ齋藤 1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。フォトエッセイのスタパデイズをAlt-R(http://www.alt-r.com/)にて連載中。 |
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■ 手軽になったマグライトの白色LED化
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わしのマグライトコレクションの一部……ってコレクションかよ>俺!! 時々実用しております。ていうかそんなコトどうでもいいから、みんなもこの美しいハードウェアことマグライトを集めよう!! そしてマグライトを全身に装着して行動するマグライト人間になってしまえ!!
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自作PCのメンテ時に愛用していたLEDハンドライトが壊れた。白色LEDと冷陰極線管とフィラメントバルブを搭載した複合機的便利ライトだったが、完全にイカレて点灯しなくなった。
んじゃあ新しいのを買……ていうか俺ってハンドライトいっぱい持ってたなぁ、と思いだして探したら、マグライトがいっぱい出てきた。そうそう、一時マグライトに凝って買い集めたんであった。が、白色LEDのハンドライトを使うようになってから、マグライトの出番は減っていた。
タフでタフでしょうがねえってんで一本買ったらマジ一生モンってコトで知られるマグライトだが、その純正の電球はフィラメントバルブなのだ。専用形状ではあるが、昔懐かし懐中電灯と同様の色の光を出す電球。豆電球の色。ちょいと黄色~赤みがかってるアレですな。この光、対象物の色がイマイチよくわからない。現在隆盛中の白色LEDの光と比べると、何かと不便──PCの奥のほーのケーブルの色が判別しにくかったりする。
そんな理由でマグライトと疎遠になりがちだったが、しかし、でもマグライトは超頑丈であって手触り的にもイイ感じゆえ、一時はその黄色~赤っぽい光の色をどうにかしたいと考えた。例えばマグライトの発光部を白色LED化するとかですな。
白色LEDが市場に出始めた頃から、アグレッシブなマグライトマニア(!?)の方々は、マグライトの白色LED化等の改造を行ないまくるようになった。[マグライト]、[改造]、[mod]あたりでググるとたくさん見られる。
んですけど、そぉ~こまでしてマグライトを使い続けるより最初っから白色LEDのライト買ったほーがラクだなぁボカぁとか思っていた拙者は、マグライト白色LED改造には手を出さなかった。し、改造自体がけっこー難しい&手間暇かかるので手を出せなかった。が、その頃から数年が経った現在、マグライトを白色LED仕様にする便利なパーツが多々出回るようになった。
てなわけで、常用ライト故障をきっかけに、早速そーゆーパーツ買って手持ちのマグライトを白色LED化した。と言っても、マグライトの電球を白色LEDパーツに交換するだけ。パーツ自体は単なる白色LED+基板にしては高価な印象だが、しかし!! 眩い白色で光るようになったマグライトったら、ステキっ!! と案の定マグライト白色LED化パーツにハマった途端に各種パーツを買い漁って試したので、今回はそのレポートなんかを。
なお、以下のようなパーツ交換等を行なった場合、マグライトの保証が効かなくなるんで、ヤル場合は自己責任ってコトでひとつ。
■ ミニマグライトAAを、白色LED化
マグライトは多種多様。警棒(棍棒!?)サイズからキーホルダーサイズまで10種類以上あるが、特に人気があるのがミニマグライトAAという製品だ。ポケットサイズなのにけっこー明るくて、単3電池で比較的に長時間使えるし、カラーバリエーションも豊富でありかつお手頃価格。拙者も何本か持っている。
ミニマグライトAA。単3形アルカリ電池2本で連続4時間以上点灯する。ボディカラーが豊富なので全部集めてマグライト人間になってしまえ!!
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何かと重宝するミニマグライトAAなので、まずはコイツを白色LED化してみた。その時に使ったパーツは、LED Light WorksのM-1 Type:4 (2AA)という製品。アウトドアショップにて購入した。2,500円くらいだったような気がする。
M-1 Type:4のパッケージと同梱物。白色LEDは小さなケースに入っているが、このケースに交換後のフィラメントバルブ(マグライトに最初から付いてるやつ)を保存できてプチ便利。
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M-1 Type:4に付属する白色LED。ヒジョーに小さい
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白色LED背面には2本の電極(マグライトのフィラメントバルブと同様のもの)が出ている
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M-1 Type:4に付属するリフレクタ。マグライトに装着されているリフレクタと交換して使う。交換しないと白色LEDが入らないヨ!!
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白色LED化は簡単で、単純にマグライトのフィラメントバルブを白色LEDパーツに交換するだけ。また、このテの製品(白色LEDパーツキット等)の多くは、その製品専用のリフレクタが付属する。ので、マグライトのリフレクタを白色LEDパーツ付属のリフレクタに交換する作業も加わったりする。
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白色LEDパーツへの手順。まずライトヘッド部を外し、フィラメントバルブを抜く
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フィラメントバルブがあったところへ、白色LEDを装着する。LEDには極性があるので、装着後点灯テストをしてみて点灯しない場合は、逆向きにして装着し直す
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リフレクタも白色LEDパーツ付属のものと交換する。ライトヘッド部はその先端を分離でき、分離するとリフレクタを交換できる。交換後、ライトヘッド部を元に戻せば作業終了
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パーツ交換後のマグライトを点灯させると、コレがですねぇ非常にスッキリとした白色光なわけですよ!! 気持ちイイわけですよ!! ていうかソレって白色LED搭載のハンドライトとおんなじじゃんって言われても「いやコッチのほーがイイ!!」と抽象的な理論でその良さを貫きたくなるほど気分イイっス。
■ 別のミニマグライトAA用パーツも購入
じゃあ手持ちのマグライトをもっと白色LED化してゆきたい!! と考えた拙者は、さらにパーツを買い増した。っても同じパーツじゃツマンナイから、今度はNite Ize社から出ているL.E.D. UPGRADE COMBOという製品を買った。たぶんココで紹介されているものと同じだと思う。1,800円くらいだったような!?
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L.E.D. UPGRADE COMBOパッケージ
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L.E.D. UPGRADE COMBOに同梱されるパーツ類。左から、専用リフレクタ、白色LEDユニット、オンオフボタンパーツである
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L.E.D. UPGRADE COMBOの白色LEDは、LEDをみっつ実装したものだった
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先ほどのM-1 Type:4は、白色LEDがひとつ実装されたパーツだ。が、こちらのL.E.D. UPGRADE COMBOには3つの白色LEDが実装されている。また、ミニマグライトAAの後部に装着すると、点灯・消灯をボタン切替式にできるパーツも付属している。もしかしたら3つLEDが載ってるコッチのほーが明るいかも!! あとボタン切替便利かも!! と思ってL.E.D. UPGRADE COMBO買ってみたわけですな。
結果、まずボタン切替式になるパーツだが、いきなり接触不良でした~(泣)。パーツ内部で接触不良を起こしている感じ。いろいろイジクってみても直らず、アッタマ来たんで乱暴にガシガシグイグイしてたら、なんか直ったご様子であらせられた(喜)。
で、気を取り直して結果を書くと、このスイッチ非常に便利っス。何しろ片手でマグライトのオンオフができる。ミニマグライトAA以下のサイズのマグライトは、ライドヘッド部を回転させることでオンオフを行なう(マグライト2セルC以上のサイズのものはオンオフスイッチを実装している)。ので、オンオフする時は両手でイジる必要があったんですな。これが片手でOKになってヤケに便利化した。
ちなみに、後で探したら、このオンオフスイッチ、もっとイイ感じのがあった。メーカー不明だがMILITARY TACTICAL SWITCHという名前の単品パーツであった。ネット通販にて1,100円にて購入した。
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L.E.D. UPGRADE COMBOに付属していたスイッチ。金属製でマグライトAAとよくマッチする。ボタンは軽め。押し込めば点灯で、もう一度押せば消灯となる。軽く押せば一時的に点灯させられる
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MILITARY TACTICAL SWITCH。内側がプラスチックで外側はラバー製だ。機能・動作はL.E.D. UPGRADE COMBO付属のスイッチと同様だが、ボタンはやや硬め
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双方のスイッチを装着したところ。L.E.D. UPGRADE COMBOのスイッチのほーがカッコいい、という気がしたりして。MILITARY TACTICAL SWITCHのラバースイッチにはSWAT感があってイイかもしれない
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L.E.D. UPGRADE COMBO付属のスイッチの方が、その金属質感がナイスフィーリングであり、ボタンが軽い。MILITARY TACTICAL SWITCHは外側がラバー製でボタンが重い。んですけど、不意に押しちゃわないという点で後者がやや実用的かも、と思った。
■ マグライトLED化後、その明るさは?
さて、肝心の“明るさ”や“色合い”だが、手っ取り早く、パーツ交換前・後の光量・色の差を写真でご覧いただきたい。デジカメで撮影したものだが、F値やシャッター速度は全て固定とし、ホワイトバランスは太陽光とした。
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ミニマグライトAAの純正バルブの光。温かみのある色なのでアウトドア活動をムーディーにエンジョイしたいヤングなラバーズには良いかも知れない
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M-1 Type:4の光。やや青っぽい感じ。人の肌を照らして見ると、ちょっと紫がかって見えたりする
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L.E.D. UPGRADE COMBOの光。少々緑っぽい。どちらかと言えば、対象がより正しい色に見える光かも
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拙者的独断と偏見で言えば、正直なところ、明るさが超スゲく増した!! てな印象ではない。使ったパーツにもよるが、無改造のマグライトと比べると、やや明るくなった程度ですな。ただ、照らした対象の見え方が、より自然な印象に近づくので、見やすい。ちょっと明るくなり、かつ、見やすくなるので、「なんか凄く明るくて見やすくなった」という印象になるかも。
あと、白色LEDの光源色だが、パーツによってビミョーに違いますな。上の写真でやや青っぽく見えるのがM-1 Type:4で、やや黄色みがかっているのがL.E.D. UPGRADE COMBO。パッと見は前者のほーが好ましいように思えるが、対象物がより自然な色に見えると感じられるのは後者だった。
一般かつ大雑把に白色LEDナントカと呼ばれる製品の、LEDの部分は2種類あるようだ。ひとつは、赤・緑・青それぞれの色のLEDを組み合わせたタイプ。もうひとつは、単一のデバイスで白色(に近い)発色をする、いわば白色LEDだ。
前者は光の三原色を混ぜて白にするという原理だが、原理と実際は違うらしく、各LEDの光量等が微妙にバラつくため、場合によってはやや不自然な色になったりするようだ。後者はLED自体が白い光を発光することにはなるが、実際は青色LEDを特殊な蛍光物質に反射させたり、あるいはフィルタのように使うなどして“白に近い色を合成”する、という原理だそうだ。
なので、白色LEDの場合、デバイスにより若干の色の違いが出たり、あるいはリフレクタや集光状態によって色が微妙に変わるみたい。細かい話をすれば、M-1 Type:4の場合、対象物に当たる光の中心が白に近くて、そのやや外側がちょい青っぽくて、さらに外側は黄色っぽく見える。L.E.D. UPGRADE COMBOの場合は、中央付近は白に近くて、外側は黄色ががっている感じ。結局、真っ白というわけには行かないようだ。が、白に近いので見やすいし明るく感じられるのは確かっス。
■ AAAもソリテールも白色LED化!!
マグライトのフィラメントバルブを白色LEDに交換することで、対象を見やすくなるし明るくもなるのでキモチイーということに加え、もしかしたら発光部の寿命が延びるのかもしれないし、連続点灯時間も長くなるのかもしれない。LEDは10万時間の寿命!! とか、白熱球の何分の一の消費電力!! ってコトが良く言われるので、ま、そうなんでしょうな。
でも、今回はそういう細かい(!?)点については検証していないっつーかデキなかった。だって10万時間も連続点灯テストできないしぃ~、各パーツの消費電力テストもやり方知らないしぃ~、〆切迫って時間ないしぃ~、というわけで、これ以降もそーゆーベンチマーク的データは書いておりませんので、ご期待なさらぬよう、ひとつ。
さて、ミニマグライトAAを白色LED化して非常に満足できて今後はマグライトばっかり使っちゃうヨと思った俺は、ミニマグライトAAAやソリテールAAAの白色LED化も!! やって!! ゆきたい!! という心意気になった。
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ミニマグライトAAA。ペンライト、という感じのサイズですな。クルマの中、バッグの中に一本入れておくと便利っス
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ソリテールAAA。全長80ミリのキーホルダーサイズ。ミニマグライトAAAと比べるとけっこー暗め。でも常時携帯楽勝なのが魅力
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ミニマグライトAAAは、前述のミニマグライトAAより一回り細身のタイプですな。ソリテールAAAはキーホルダーサイズ。どちらも単4電池が電源でありかつ携帯性抜群である以上に、どちらも女性にお勧めと言える。と言うか、女性がバッグやポケットからミニマグライトAAAとかソリテールAAAとか出したりすると、ミョーにソソられるものがあるので、積極的にお使いいただき、全国のマグライト野郎をソソっていただきたい。
さておき、まずミニマグライトAAAの白色LED化だが、パーツとしてはTerraLUX社のMicroStar Model TLE-10というのを使った。ミニマグライトのAAにもAAAにも対応するパッケージとして売られていたが、お値段は3,600円。高っ。
MicroStar Model TLE-10のパッケージとその中身。リフレクタはミニマグライトAA用とミニマグライトAAA用の2枚が同梱されている。白色LEDユニットはひとつだけ
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ミニマグライトAAAのフィラメントバルブをMicroStar Model TLE-10に交換してみると、明るさはちょっと明るくなった感じで、色は微妙に黄色寄りの白という感じ。だが、やはり対象物がよりクリア&鮮やかに見えるようになって満足できた。
あ、あと、何度か“多少明るくなった”とか書いてる俺ですけど、マグライトのフィラメントバルブって、もともと、直視するとその後何分間か目に残像が残るくらい眩しいんですな。これを白色LEDに交換すると、発光部自体は直視できない感じ。無理に見てるとマジで眼科行きかも、という明るさにはなる(が、その光が遠くまで届くかどうかってコトとは違う)。ともあれ、白色LED化すると、誰もが「確かに明るくなった」という印象を得ると思う。
話を戻して、次はソリテールAAAの白色LED化。パーツとしてはTeklite社のLT-3というのを使った。ソリテールAAA専用のパーツとしてパッケージ販売されていたが、3,900円!! 高ーっ!!
LT-3のパッケージとその中身。ソリテールAAAということで、白色LEDユニットも超小型だ。が、けっこ~明るいのであった
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しかし、このLT-3はイイ感じであった。コレに交換すると、純正のフィラメントバルブ使用時よりも確実に「わー明るい!!」と感じられるからだ。しっかりと明るさが増す。もちろん白に非常に近いので、対象物を見やすくもなる。
のだが、LT-3を使うと、ソリテールAAA非点灯時、本体胴部とライトヘッド部に若干の隙間が生じてしまう。3ミリくらいでしょうか、キッチリとしまらなくなる。また、ライトヘッド部を回転させてせり出していく(点灯するときの動作をする)と、2回転半くらいで“ライトヘッドを抜ける状態”になってしまう。実用上差し支えないが、ちょっと気持ち悪いのであった。
上が白色LED(LT-3)を装着したもの、下がノーマルのもの。両方とも消灯状態だが、白色LEDを装着したソリテールAAAは、本体の胴部とライトヘッド部に隙間ができてしまう
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ちなみに、他のマグライトでも、白色LEDパーツに交換した場合は“多くのケースでマグライトの全長が数ミリ長くなる”。そうならない交換パーツも存在したが、マグライト本来の仕様からプチ変化してしまうあたり、極めて本物のマグライトマニアの人はイヤ~ンと思うかもしれない。けど、そこまで本物のマニアなら、ハナから白色LED化なんかしないかもしれない。
あと、調子コイて、マグライト2セルC以上のサイズのモデル全てに対応する白色LEDパーツも買ってみた。Nite Ize社のL.E.D. Upgrade for C & D Cellsという製品だ。
L.E.D. Upgrade for C & D Cellsのパッケージとその中身。対応するマグライトの機種数がスゲく多く、また白色LED本体もシンプル(マグライト用バルブとほぼ同じカタチ)なので、一見良さそうなのだが……。
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が、コレ、イマイチでした。マグライトからの光が白くなるものの、明るくはならず、あるいはちょっと暗くなる感じ!? 俺の最強に強まってるけど生産中止のマグライト6セルC(単2電池×6本の)に付けてみると、明らかにマジで暗くなってしまった。ので、即座にお蔵入りとなった。
てなわけで、急激に高まったマグライト熱、ってかむしろマグライト向け白色LEDパーツ熱によって、拙者手持ちマグライトの半分以上が白い光を放つようになり、非常に気分の良い俺。マグライト社がナゼ白色LED搭載のマグライトを発売しないのか不思議だったりもするが、愛用のマグライトから自然に近い白い光を出したい方は、一度パーツ交換をしてみると愉快であろー。
ただし、繰り返すが、パーツ交換はマグライト社の保証外となるので、自己責任でどうぞ~。
2006/05/29 11:00
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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