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拙者が体験したBluetoothヘッドホンいろいろ
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。フォトエッセイのスタパデイズをAlt-R(http://www.alt-r.com/)にて連載中。


Bluetoothヘッドホン

 iPodを筆頭に、目下大隆盛中のポータブルオーディオプレーヤーだが、俺もそーゆーの好きだが、ていうかついiPodとか衝動買いしちゃったクチだが、とにかく、ほとんどのポータブルオーディオプレーヤーにつきまとう問題がある。非常にウザってぇ問題がある。

 それは音楽を聴くときにヘッドホンないしステレオイヤホンを必須とする点だ。いや、ヘッドホン等を使うという点は、悪くないのだ。音楽に没入できるし、大音量で聴ける。が、普通一般多くのヘッドホンは、ワイヤードなのであってポータブルオーディオプレーヤーとコードで繋がっているのであって、そのコードが邪魔ッ!!

 さぁ聴こう、今聴いてるヨ、あぁ聴き終えた、というそれぞれの時に邪魔だしウザいと言えよう。グニョグニョしやがって!! バッグの中で携帯電話やデジカメと絡まりやがって!! 音楽聴取中に俺に引っ掛かりやがって(ていうか俺がコードに対して引っ掛かっていったとも言う)!!

 てな鬱憤を多くのポータブルオーディオプレーヤーユーザー(←名詞として長っ!!)が感じていると思う。そして「ならば」と出てくるアイデアは、このヘッドホンのコードをなくすことであり、すなわちコードレスヘッドホンを使うということだ。拙者もそういう結論に至ったゆえ、早速コードレスヘッドホンに手を出してみた。

 どうせならパソコンともシームレスに音楽等聴取環境を共有できるようにと、Bluetooth接続のヘッドホンを買った。購入したのは、PlantronicsPlantronics Pulsar 590A Bluetoothヘッドセットである。“音がいい”とのウワサがあったのと、Bluetooth対応ケータイ等と併せて使えるヘッドセットとしても高機能っぽいのと、あと外見がサイバーなフィーリングなのでコレに。


BluetoothヘッドセットPulsar 590A。通話用ヘッドセットとしても音楽用ヘッドホンとしても使える。携帯電話用ヘッドセット等でよく知られるPlantronics社謹製


 ウヒャヒャヒャ。これでワシも本日からコードレスでデジタル接続なリスニング野郎じゃ~、と早速使い始めたが……。

 あにゃにゃ!? これは何かの間違いでは? こんなわきゃない!! ……えぇっウソぉ~マジすかぁ~いや違う何かが違うハズ!! と予想外で想定外で想像を超えた現実をソコに見てしまった拙者。コレってホントにこーゆーモンなのか!? と疑問&好奇心が噴出し、複数のBluetoothヘッドホンを購入・実験してしまった。

 あ。何言ってんのかワカンナイすか? ともあれ、以降、拙者が体験したBluetoothヘッドホンのコトをお話ししつつ、主要なBluetoothヘッドホンについてレポートしてみたい。


どの機種でもノイズが乗る!?

 前述のPlantronics Pulsar 590A Bluetoothヘッドセット(以下、Pulsar 590A)なんですけど、いろいろな環境で試してみたんですけど、コレ、な~んかノイズが聞こえてしまったり。サーとかシャラシャラ~とかチリチリ~みたいなノイズ。

 Bluetoothで音声、ってコトに対しては、ヘッドセットとかイヤホンマイクてな印象があったので、音質自体にはそーんなに期待していなかった。が、しかし、こーゆーふーにノイズが乗るなんて……。ヤじゃん。気にすれば気にするほど気になるじゃん。つーかPulsar 590Aは高価いBluetoothヘッドホンなのに!!

 ……他のBluetoothヘッドホンはどうなんだろう? ノイズ皆無だったりするのだろうか? 皆無だったりして。そうかも!! と実験精神旺盛モードとなり、次から次へと買い増して、結局買ったBluetoothヘッドホンは合計6機種。

 具体的に買い増したのは、mobilecast mBandCreative Digital Wireless Headphones CB2530Bluetake BT420EX(i-PHONO)Bluetake BT450Rx(i-PHONO mini)プリンストン PTM-BAHとなる。


購入したヘッドホンやヘッドセット各種。どれもBluetoothつながり。Bluetooth特有のクセ(?)も共通している!?


 で、各機種をアノ手コノ手で設定や状況を変えて試してみたのだが、結果、これらどのBluetoothヘッドホンでも、前述のサーとかシャラ~とかチリリ~みたいなノイズが乗ってしまったりする。ワイヤード接続では確かに聞こえないと感じられるノイズが、Bluetoothヘッドホンだと明らかに聞こえてくるのであった。

 ただ、誤解を招かぬように書いておくと、ノイズの出方はヘッドホンの機種や環境──ヘッドホンおよびオーディオ機器のボリューム調整状態や、付属のBluetoothアダプタ(トランスミッタ)を使うかPC(のBluetoothアダプタ)に対して接続するかどうか等に左右される感じ。また、各種ヘッドホンは、音質自体は悪くない。高音質で超Hi-Fi !! みたいな印象でもないが、フツーに音楽を楽しむためのヘッドホンとしてはしっかりデキていると思う。

 また、ノイズが乗る時とそうでない時があるからややこしい。ある時は誰が聴いても明らかに「ノイズだ」とわかるほど盛大に聞こえてくるが、またある時はよーく聴かないとわからない程度だったり、またある時はほとんど聞こえない程度だったり。

 でも、ワイヤードヘッドホン等と比べると、明らかに違う。Bluetoothヘッドホンならではのノイズ、だと思う。想像するに、オーディオ機器とヘッドホンを結ぶBluetoothアダプタ部でAD・DA変換をするときにノイズが乗るとか、Bluetoothネゴシエーション時のチャンネルの関係でノイズが乗りやすかったりそうでなかったり……とかなんでしょうか?

 しかしまあ、ぶっちゃけた話、どの機種でもフツーに音楽を聴けるとは思う。音楽再生時、無音部分に聞こえてくるノイズが気になるか否か。かなり神経質に気にするか否か。多くのケースで、このテのヘッドホンを使う状況は電車やバスや徒歩で移動中か、静寂ではないどこかだろう。そういう状況下なら、前述のノイズはほとんど気にならないものだと思う。

 音質をじっくりと検証するような使い方では気になって来て時としてアッタマ来るノイズだが、実用上さほど大きな問題にはならないかもしれない。ノイズを発見しようと聞き耳を立てると確かにわかるノイズだけれど、音楽を聴こうという姿勢なら音楽に掻き消される程度、とも言える。

 てなわけで、以降、音楽を聴くためのBluetoothヘッドホンとして数機種を採り上げてみたい。が、小さなノイズに対して神経質になっちゃう方は、購入を考える際、実際に製品を試してからにするのが無難である。


シンプルなCREATIVE製Bluetoothヘッドホン

 前述のとおり、合計6機種のBluetoothヘッドホンを買った挙げ句にノイズがどーのとか言ってるスットコドッコイ感溢れる俺だがさておき、これら6機種のうち、拙者的にはイマイチであったのは、プリンストンのPTM-BAHと、BluetakeのBT450Rx(i-PHONO mini)であった。

 ていうか、これらを思わず買った俺がウカツであった。俺の当初の目的は“ヘッドホンからコードをなくすコト”だ。が、これらの機種は、ヘッドホンの右と左を接続するためのコードが存在する。結論から言って、俺の目的において、この短めのコードですら邪魔になってしまった。


プリンストンテクノロジー社のPTM-BAH。音楽用のBluetoothヘッドホンで、マイクは実装しておらず、通話用ヘッドセットとしては使えない Bluetake社のBT450Rx(i-PHONO mini)。音楽用ヘッドホンとしても通話用ヘッドセットとしても使えるBluetoothヘッドセットだ

両方とも超小型であり超軽量であり充電式であってBluetooth対応 ドライバを接続するコードは、気を抜くとこのよーに絡んじまうのであった

 ただ、これらの機種、他の部分ではなかなか扱いやすいし、音質もまずまずだし、何しろ非常にコンパクトなので、イイ感じではある。後にレポートする4機種と比べると、携帯性の良さに加え、装着感すなわち圧迫感のなさという点では非常に優れている。コードの有無云々よりも軽快に装着できてコンパクトで音質もそこそこ欲しいって人は、PTM-BAHやBT450Rx(i-PHONO mini)をチェックしてみるといいと思う。

 さて、以降は、ほぼ完全にコードレスと言えるBluetoothヘッドホンを見ていきたいが、まずはシンプルでベーシックなCreativeのCreative Digital Wireless Headphones CB2530(以下、CB2530)から。


CREATIVE社のCreative Digital Wireless Headphones CB2530。音楽用ヘッドホンの機能しか持たないシンプルな製品だ サイズはこんな感じ。本体はわりあい頑丈で作りも悪くない。が、やや重め!?

付属のBluetoothアダプタ(右下)。ポータブルオーディオプレーヤー等のヘッドホン出力端子にこのアダプタをつなぐ。Bluetoothアダプタ(トランスミッタ)とヘッドホンの電源を入れれば自動的に接続設定が行なわれるあたり、非常に手軽に使える。


 以降に見ていく他の機種は、例えばBluetooth対応の携帯電話端末と接続してハンズフリー通話を行なえる機能を持っていたりするが、このCB2530は純粋なヘッドホン専用機ですな。その分、相対的に使い勝手が良い。例えば各種操作を非常に単純明快に行なえる点。ヘッドホン側には電源オンオフとボリューム調整のボタンしかなく、Bluetoothアダプタ側には電源ボタンがあるのみ。

 Bluetooth機器は、購入後の使用開始時に一度だけ、機器とBluetoothアダプタの接続設定(ペアリング)を行なったりする(けど今時の製品は既にペアリング済で出荷されている)。その時に「どのボタンを長押しにしてLEDが光ったら何秒以内にこうする」的な手順があるものだが、CB2530に関してはペアリング時も単にヘッドホンとBluetoothアダプタの電源を入れて機器どうしを近づけるだけだ。何ら迷わずに使えるという点では、今回レポートする機種の中では最も優れている。

 他、ヘッドホンもBluetoothアダプタも単4型電池で使えるというのも便利。アルカリ電池使用で約7時間の電池持続時間があるが、ま、単4電池ならドコでも買えるってコトで安心して使いまくれる。


ヘッドホン本体にある操作ボタンは電源とボリューム程度。ヒジョーにわかりやすい。電源は、ヘッドフォン側が単4乾電池2本、アダプタ側が単4乾電池1本となる。


 なお、音質は低音~高音まで比較的にバランスが良いと感じる。聴き疲れしない音質ですな。他の機種よりドライバ部が大きいからか、しっかりした低音が欲しいユーザーにはより向くと思う。ただ、他機種と比べるとやや大きめ・重めなので、装着時に少々の圧迫感があり、また携帯性に関してもチト弱い気がする。


行き届き感のあるPulsar 590A

 拙者が最初に買ったのがこのPulsar 590Aだが、購入理由は音質が良いというウワサに加え、その多機能さにもあった。で、その音質から言えば、ウワサほどではないという印象。

 音質に関しては、どんな音楽を聴いてもソコソコ聴けるバランスがあると思うが、中音域がビミョーに強めな感じ。ある種のきらびやかさやパンチが魅力となる曲を再生すると、ポータブルオーディオプレーヤー側のイコライザを調整したくなるキモチに。どちらかと言えばヘッドセット用途を意識したチューニングなのか、音楽を鳴らした時はメリハリ感が少々足りない気がした。も少し高音が効いて欲しいところ、と個人的に思う。


Plantronics社のPulsar 590A。音楽用ヘッドホンとしても通話用ヘッドセットとしても使える。Bluetoothアダプタとして丸型のものが付属する。電源はヘッドホンもアダプタも内蔵二次電池から。


 まあフツーにイイ音のヘッドホンだと思うが、その実用性や使用感もかなりの魅力だ。例えば他の充電式ヘッドホンは、電池が切れたら終了となるわけだが、Pulsar 590Aは電池切れの状態ではワイヤードヘッドホンとして使える。あるいは、専用の充電台が付属しており、Pulsar 590Aをそこに装着すれば充電を行なえる(Bluetoothアダプタには直接ACアダプタをつないで充電する;これも充電台にセットするだけで充電できれば良かったのに)。



内蔵二次電池が切れたら、付属のコードを接続してワイヤードヘッドホンとして使える。もちろん、敢えて電源を切ってワイヤードとして使うのもアリ。ワイヤードで使うと微細なノイズもなくなってクリアな音を楽しめる 専用の充電スタンドというかクレイドルというか、が、付属する。ここにヘッドセットを載せるだけで充電できる。ただしBluetoothアダプタはACアダプタから伸びるケーブル(二股になっている)を直接接続する必要がある。なお、ヘッドホン本体は、この充電台に載せずにACアダプタ直結でも充電できる

 それから、一見少々大柄に見えるヘッドホンだが、ドライバ部がヘッドバンド内側に折りたためるようになっているので、前述のCB2530よりもずっとコンパクトに持ち歩ける。他、ヘッドホンや付属品一式を収納できる専用トラベルケースまで付いている。


写真のようにコンパクト(でもない!?)に折り畳むことができる。また、けっこー頑丈&高品質なキャリングケースも付属している。さすが高価なだけある


 また、わりあい軽くて装着感がソフトなのも好印象だ。前述のCB2530はヘッドホン然とした装着感で、まあそれはそれでいいと思うが、例えば仕事しつつPCで音楽再生させて気楽にBGMとして聴くという場合、Pulsar 590Aの方が疲れないかも。ボリューム調整等のボタン類が右ドライバ部にリング状に付いているので、使い慣れるまで(指先がどの位置か覚えるまで)に若干時間がかかるが、気楽に使える多機能ヘッドホンとして、いろいろな観点から見て「行き届いている」と感じる。


操作部のボタン。デザイン優先でレイアウトしてあるようで、6つのボタンを指先の感覚だけで使い分けるには少々慣れが必要だ 伸縮するマイク部。中空のチューブとなっているマイクだが、しっかり声を拾ってくれる。予備のチューブも一本付属していた

 でも、ちょっと値段が高いっスけどね。ちなみに、Bluetoothヘッドホンとしては安価な部類のCB2530が1万円前後で買えるのに対し、Pulsar 590Aは18,000円前後って感じ。一方は純粋なBluetoothヘッドホンで、もう一方は多機能Bluetoothヘッドセットなんで、単に比べちゃダメですが。


案外使いやすかったネックバンドタイプ2機種

 最後に、非常によく似たネックバンドタイプのヘッドホンを2機種。ひとつはBluetakeのBT420EX(i-PHONO)(以下、BT420EX)で、もうひとつはmobilecastのmBandだ。


左がmobilecast社のmBand。右がBluetake社のBT420EX(i-PHONO)。両方ともヘッドバンド式で、音楽用ヘッドホンとしても通話用ヘッドセットとしても使える サイズはこんな感じだが、折り畳むと非常にコンパクトになる

 両方ともネックバンド型──左右のドライバ部を支えるアームが、ヘッドホン装着時に首の後ろに回るタイプだが、当初、このタイプのヘッドホンって拙者に合わないと思っていた。のだが、使ってみたら、使いやすいですなネックバンドタイプって。

 ネックバンドタイプの難点から言えば、これは使う人次第=実機がその人の耳や首の大きさ・形状にマッチするかどうかだが、例えばドライバ部の耳かけが耳に当たって痛いというケースがある。あるいは、アーム部が首の後ろに当たって気になるとかウザいという場合もある。

 が、そうならない場合は非常に快適で、頭の上をアームが押さえるという違和感もないし、耳への圧迫感もずいぶん少ない。ステレオイヤホンの方が(コードの件を除けば)シンプルに使えるとは思うが、外の音が十分聞こえてかつ十分楽しめる音質・音量でも使えるというのは大きなメリットだ。あと、これら2機種、アーム部を折り畳むと非常にコンパクトになる。


BT420EX(i-PHONO)を折り畳んだところ。ドライバ付近とアーム中央の計3箇所がヒンジになっているので、コンパクトになり嵩張りにくい。強度的には……乱暴に扱わなければ大丈夫っしょきっと BT420EX(i-PHONO)に付属するBluetoothアダプタ

mBandを折り畳んだところ。ドライバ部が折れ曲がるようになっていて、アーム部はそのままの形状となる。ので、コンパクトにはなるが、やや嵩張る感じ mBandに付属するBluetoothアダプタ。非常にコンパクトだ

 拙者の場合、さいわい、耳かけ部が耳に当たって痛いとか、アーム部が首に当たるのがイヤって感覚がなかったので、これら2機種の気に入り度はかなり高い。のだが、どちらがより“音楽を聴くためのヘッドホンとして”好きかと問われれば、ん~む、mBandの方ですな。

 てのはまず、mBandの方が音質的に“好み”であること。大雑把に言って、BT420EXもmBandも、ややドンシャリ気味(=高音部と低音部が強調され気味)な音。だが、mBandの方が全体的にバランスが良いと感じられるというか、ドンシャリの中でもややウォームな印象で、拙者的にはこちらが好き。と言っても、双方、移動時等にフツーに音楽を楽しむにはまずまず満足できる音質だと思う。

 それとmBandの方が、音楽を聴くにあたってシンプルかつ誤操作なく扱えるところ。両機ともBluetooth対応ケータイと接続してヘッドセットとして使える。つまりハンズフリー通話ができるBluetoothヘッドセットになる。この点に関しては、マイク部がアーム的に伸び、通話操作用ボタンがより押しやすいBT420EXが便利だと思うのだが、音楽を聴くためだけのヘッドホンとして使うとmBandの方が快適だ。

 てのは、ポータブルオーディオプレーヤーとこのテのヘッドホンを接続して使っている時(つまり通話関連機能があるハードウェアとは接続していない時)に、通話関連の機能を間違って押したりすると、音楽が途切れるわけですな。通話関連のボタンを押した時、ヘッドホン側はBluetoothケータイ等の機器と接続するため、例えばiPod等との接続をいったん切る。が、Bluetoothケータイがナイ、検索してもナイ、ので、再度iPod等に接続してくる。この間、音楽が途切れることになる(数秒から十数秒程度;機種や操作法による)。

 要は間違って通話関連ボタン押しちゃう俺がマヌケって話ではあるが、BT420EXは間違って押しがちな位置にそのボタンがある(ボリュームボタンのすぐ上)。一方、mBandは間違いにくい位置にある。ので、音楽を聴くためのBluetoothヘッドホンとしてはmBandの方がスンナリと使えるなぁボカぁというわけだ。……けど、ハンズフリー通話のためのヘッドセットとしてはBT420EXの方が扱いやすいかもしれない。

 あと、ポータブルオーディオプレーヤー等のアナログ出力部と接続するためのBluetoothアダプタ部が非常に小さいこと。今回紹介した4機種(に付属する)アダプタ中では最小となる。本体のコンパクトさについても、いちばん小さいですなmBandが。ついでに、これは見る人によって異なるとは思うが、俺的観点からすれば、mBandの方がキレイに作ってある感じ。BT420EXの作りも悪くないが、全体的に大味な印象がある。


mBandの操作部。シンプルな配列でボタンの距離も離れているので、指先の感覚だけで押せて誤操作しにくい。作りも上々で、そのプラスチック質感は滑らかでキレイ BT420EX(i-PHONO)の操作部。折りたたみ式のマイクが特徴的だ。操作ボタンは誤操作しにくいハッキリした突起があるが、通話用ボタンを誤操作しちゃうコトがあったりする。作りはフツーだが、mBandと比べると若干のチープさがある。なお、“i-PHONO”と刻印されている部分のパネルは交換できる(カラフルなパネルが数種類付属していた)

各製品に付属するBluetoothアダプタ。左から、Pulsar 590A用、CB2530用、BT420EX用、mBand用となる。見てのとおり、mBand用が最も小型だ。ちなみに、Pulsar 590AとBT420EXは、ヘッドセット側もBluetoothアダプタ側も、その電源スイッチがスライド式。俺的観点では、Bluetooth関連製品はスライド式(長押し式じゃない機構)の方が使いやすいと感じる。長押し式の場合、長押し何秒で電源オンでさらに長く押すとペアリングモードみたいな感じであって混乱するし、電源オフを認識しにくかったりもするのだ


 てなわけで、時々ノイズが気になったりはするが、総じて快適なBluetoothヘッドホン。gigabeatやiPodとつなげて楽しんでいる拙者なんですけど、実はPCとも積極的に接続・利用中である。この件は次回、改めてレポートしたいと思う。



URL
  mobilecast mBand製品情報
  http://www.mobilecast.co.jp/product/line_up/mBand.html
  Creative Digital Wireless Headphones CB2530製品情報
  http://jp.creative.com/products/product.asp?category=437&subcategory=438&product=11644
  Bluetake BT420EX(i-PHONO)製品情報
  http://www.bluetake.com/International/Japanese/bt420ex_jp.html
  Bluetake BT450Rx(i-PHONO mini)製品情報
  http://www.bluetake.com/International/Japanese/bt450rx_jp.html
  プリンストン PTM-BAH製品情報
  http://www.princeton.co.jp/product/digitalaudio/ptmbah.html
  Plantronics Pulsar 590A Bluetoothヘッドセット製品情報
  http://www.plantronics.com/japan/jpn/products/cat1210096/cat5620042/prod29780013

2006/03/27 16:12

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