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新型コロナ接触確認アプリの仕様書を公開――Bluetoothを使用し、個人を特定しないアプリへ

 26日、内閣官房の情報通信技術総合戦略室は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を図るため、接触確認アプリに関する仕様書を公表した。

 アップルとグーグルが開発した濃厚接触通知アプリのAPI(Exposure Notification API)を利用し、PCR検査陽性者と接触しているかを確認し、通知する。

個人情報・位置情報は使用しないしくみへ

 本アプリでは、名前や住所・電話番号などの個人情報を取得しない。また、Bluetoothの近距離通信を利用して、接触者を検知する仕組みのため、位置情報を取得しない。

 識別子の情報は、端末内で暗号化して保存される。どの端末がどの識別子を持っているかはわからないようにする。また、端末に保存している接触者情報は、一定期間で削除される。

アプリのしくみ

 同アプリでは、スマートフォンのBluetooth通信を使用し、アプリユーザー同士の接触を検知するしくみ。端末ごとに固有の識別子が発行される。他のユーザーとおおむね1m以内の距離に継続して15分以上の状態が続くと、そのユーザーの識別子と日付情報が接触者情報として端末に保存される。

 ユーザーが新型コロナウイルスに感染していることがわかった場合、自身が感染していることをアプリに登録する。登録には、保健所などからPCR検査陽性者に発行される処理番号をアプリに入力する。

 アプリは、処理番号が正しいことを確認し、自身の識別子と日付情報を、感染者情報を登録するサーバーに送信する。

 アプリを入れているすべての端末は、サーバーから感染者情報を取得し、自身の接触者情報と照らし合わせる。感染者と接触者が一致すると、適切な行動や帰国者・接触者相談センターへの相談方法などを案内する。

接触者アプリのしくみ(政府CIOポータルより)

 アプリはバックグラウンドで動くようにし、アップルとグーグルからの共通仕様のAPIを利用することで、効率的な開発が可能になるとしている。