トピック

【第1話】「自分で動かなきゃ、節約できないのよ!」

あいあいじぇい家の人々

 日々の生活にも仕事にも欠かすことができない携帯電話。家計の中でも通信費が占める割合は大きく、上手に節約したい、賢く使いたいと考えている人は多い。家族みんなで使うともなれば、負担はさらに増える傾向。

 そんな中、モバイルのサービスをいつもスマートに使いこなしている「あいあいじぇい家」の人々。ご近所さんやママ友をはじめ、仕事の同僚やお友だち、取引先など、いろいろな人にいつも的確なアドバイスをしてくれるというウワサ。どんなアドバイスをしてくれるのだろう?

登場人物
あいあいじぇい家お母さん「飯田橋 桜子」、同僚(新婚さん)「神保 真知」

いくら使っているか、チェックしてる?

 あいあいじぇい家のお母さん。今日も自宅でテレワーク。

 週に数回、自宅で作業をするようになって、そろそろ1年近く。最初の頃はどこで作業をしようかと、戸惑うことも多かったけど、リビングにちょっとしたスペースを作って、パソコンやスマートフォン、イヤホンマイクなどを揃えたら、だんだん慣れてきた。最近はオンラインの会議の前後に、リモートでお茶会を楽しんだりすることも。

 今日も夕方からのオンライン会議を終えた後、オンラインのまま、ちょっとおしゃべり。

お母さん:はい、今日もお疲れさまでした。もう少し勤務時間だけど、ひと休みしましょうか。

真知:ありがとうございました。さてと、何とかしなくちゃ……。

お母さん:あら、どうしたの? 今日のミーティングでプロジェクトはめどが立ったし、新婚さんなんだから、週末は旦那さんとゆっくりできるじゃないの。

真知:いえ、仕事はそうなんですけど、貯金しないとなぁって……。この一年で働き方も少し変わりましたし、2人で将来のことを話していると、いろいろと不安で。もっと家計をしっかり見て、節約しないといけないなって。

お母さん:そうねぇ。ウチはもうずっとここに住んでるけど、テレワークが増えてから、広さを求めて、少し郊外に引っ越す人も増えたわよね。

 真知ちゃんも引っ越し? もしかして、マイホーム?

真知:いえいえ。マイホームなんて、まだまだ先の話ですけど、とにかく頭金くらいは貯めないといけないって話していて……。なかなか家計の節約は難しいですよね。

お母さん:そうね。テレワークになって、家で過ごす時間が増えたから、かえって食費や光熱費が増えたりするものね。でも、意外に見過ごしがちなのがスマホの料金よ。

真知:あー。そう言えば、去年からニュースとかで、いろいろやってますよね。でも、なんかスマホの料金って、難しそうで……。

お母さん:そんなに難しくないわよ。デジタルが苦手な私でもプラン変更や乗り換えもできたんだから。

真知:でも、どこからはじめればいいんですか? テレビやネットを見てると、いろんな会社があるみたいですし、みんな「安い!」「何十ギガ!」とか言ってるじゃないですか。

お母さん:そうね。そういう宣伝はちょっと置いといて、まずは自分が契約しているスマホの料金プランがどうなっているのか、どれくらい使っているのかを知ることが大事よ。おうちでご飯作るのと同じよ。2人分なのか、4人分なのかによって、用意する材料が違うでしょ。

真知:なるほど。うーん。私は結構、動画をたくさん見るので、たくさん使えるプランが選ばないといけないような気がしていて……。

お母さん:それはそれでいいんだけど、ちょっと待って。そういう「どんぶり勘定」じゃなくて、一度はちゃんと調べた方がいいわよ。先月、どれくらい使ったのか、何分くらい話したのかとかね。

真知:それって、どうやって調べるんですか? スマホの記録を見るとか? お店に行かないとダメ?

お母さん:何言ってるのよ。自分のスマートフォンで、それぞれの携帯電話会社の「マイページ」をチェックするの! どの会社も「My○○○」みたいなページがあるから、そこを見れば、先月はデータ通信をどれくらい使ったとか、通話が何分だったとか、ちゃんと集計されてるのよ。あとで試してみて。

真知:あ、なんか、聞いたことあります。あのページでいろいろわかるんですね。今夜、チェックしてみます!

[MEMO]「マイページで利用状況を確認!」

 昨年来、各社からスマートフォンの新しい料金プランが発表されているが、意外に見落とされがちなのが「月にどれくらい使っているのか」という情報。

 自分が月にどれくらいデータ通信を利用したか、通話をしたかは、「my docomo」「my au」「my SoftBank」「my楽天モバイル」など、各社のマイページで確認できる。

 スマートフォンの料金を節約したいのなら、まずは自分の利用状況を確認することからはじめよう。

「えむ、ぶい、えぬ、おー」って?

 あいあいじぇい家のお母さん。朝、出かける子どもたちを送り出した後、今日は週末なので、たまった洗濯物を……と思ったら、スマートフォンが鳴り、画面を見ると、同僚の真知ちゃんから着信。

お母さん:おはよう。どうしたの? 今日はお休みじゃない。昨日の打ち合わせ、何かわからないこと、あった?

真知:いや、仕事の方じゃなくて、昨日、お話ししてたスマホの料金のことなんですけど……。

お母さん:ああ、料金プランね。ちゃんとマイページ、チェックしてみた?

真知:はい。チェックしてみました。ここ半年くらいのを確認したんですけど、たくさん使っていると思ってたら、在宅勤務が続いてるじゃないですか。だから、多くても2GBくらいでした。音声通話もメッセージアプリを使うから、あまり使わないし……。

お母さん:やっぱりねぇ。真知ちゃんの世代だと、友だちとのやり取りはメッセージアプリだろうし、携帯電話会社のメールもあまり使わないでしょ。

真知:そうですね。ケータイのメールはお知らせくらい。友だちはLINEやメッセンジャーですし、実家の両親もLINEを教えたので、ほとんど電話はしないですね。

お母さん:データ通信を使う量が少なくて、料金を節約したいんだったら、いっそのこと、MVNOに乗り換えたほうがいいんじゃない?

真知:え? えぬ、ぶい、えむ、おー?

お母さん:そうじゃなくて、「MVNO、えむ、ぶい、えぬ、おー」よ。

真知:あっ、なんかネットで見たかも……。料金が安い携帯電話会社でしたっけ?

お母さん:まあ、そうとも言うけど(笑)、安いだけじゃないのよ。

 新聞などでは「格安SIM」とか「格安スマホ」なんて書いてるけど、NTTドコモやauの携帯電話回線を借りて、携帯電話サービスを提供している会社のことなの。

 航空会社で言えば、LCCのような存在かな。スーパーでも大手メーカーと中身は同じなのに、お値段の安い「PBブランド」があるでしょ。そんな感じがイメージしやすいかしら。

真知:なるほど。LCCは以前、海外に旅行するときに使ってましたよ。でも、LCCって、安くするために、荷物とか座席が制限されてましたけど、その「MVNO」もいろんな制限があるんですよね。たとえば、つながらないとか、エリアが狭いとか……。

お母さん:いえ、そうじゃないのよ。MVNOは大手の携帯電話会社のネットワークを借りてるから、使えるエリアは基本的に同じ。お昼時とか、ちょっと混雑する時間帯はあるけど、今は在宅勤務の人が多いし、そんなに困ることはないわよ。

[MEMO]「MVNO各社は各携帯電話会社と同じでエリアで使える」

 MVNO各社は各携帯電話会社からネットワーク設備を借り受け、携帯電話サービスを提供しているが、意外に誤解されることが多いのがエリア。

 IIJmioはNTTドコモとauのネットワークを借り受けているため、両社のユーザーと同じエリアで使うことができる。両社とも人口カバー率は99%を超えているため、「路上ではつながるけど、ビルに入ったら、つながらなかった」なんていうことは、ほとんど起きない。

IIJmioがおすすめ! 申し込みはオンラインか、専用カウンターで

真知:へー、そうなんですね。でも、使えるエリアが同じくらいだったら、そんなに安くならないんじゃ?

お母さん:大手携帯電話会社って、全国にショップがあって、そこでサポートが受けられるし、いろんなサービスをまとめて提供しているから、その分のコストが料金プランに含まれているの。

でも、MVNOはほとんどの会社がショップを持っていないし、基本は通信と通話サービスのみで、メールのサービスは必要な場合のみ、申し込む形だから、その分、コストが抑えられているというわけ。

真知:え? ショップがないんじゃ、申し込みとか、手続きはネット? 私にできるかなぁ。

お母さん:基本、オンラインのところが多いけど、IIJmioだったら、家電量販店に専用カウンターがあるから、お店に行けば、申し込みができるわよ。MNPの移行手続きもいっしょにできるから、真知ちゃんにはいいんじゃないかな?

真知:そのIIJmioにはどんな料金プランがあるんですか?

お母さん:IIJmioは「ギガプラン」っていう料金プランなんだけど、自分の使いたいデータ通信量を決めて選ぶの。

 詳しい内容はIIJmioの料金プランのページを見て欲しいんだけど、音声通話も利用するプランの場合、2GBで858円、4GBで1078円、8GBで1518円などが選べるの。

真知:えー。そんなに……。私の今の料金プランは数年前に契約したままなんですけど、電話は使った分だけ請求されて、データ通信は段階制だったかな。先月は2GBだったので、2段階めに入って、全部で6000円を切るくらいでした。

お母さん:ということは、IIJmioのギガプランの2GBを契約すると、月に5000円くらいの節約ができそうね。

真知:でも、2GBしか使えないのはちょっと不安です。今はいいですけど、会社に行くようになると、データ通信量が増えると思うんですよ。

お母さん:確かに、そうね。

 でも、IIJmioだったら、たぶん、大丈夫じゃないかしら。実は、ギガプランの音声2GBプランを選んだ場合。そのデータ通信量は翌月末まで使うことができるのよ。つまり、その月のデータ通信量が余った分は翌月にくりこされるわけ。だから、2GBプランを契約して、5月に1GB分が余ったら、翌月にくりこされて、6月は3GB分が使える。ちなみに、6月からは「ギガプラン専用追加データ量」という付加機能がスタートしたの。これなら、1GBあたり220円という安さ。これなら、足りなくなっても安心でしょ。

真知:1GBあたり220円ですか! 確か、携帯電話会社は1GBあたり1000円くらいでしたから。月々の差額も大きいですけど、使っていくうえでのコストも安いということなんですね。

お母さん:真知ちゃん。でもね、ここで計算しているだけじゃ、安くならないのよ。まずはお店の専用カウンターにいくか、オンラインで申し込まないと! スマートフォンの料金は自分で動かないと、節約できないのよ。

真知:はい! すぐネットで手続きしてみます! わからないことがあったら、明日、お店で話を聞いて、申し込んでみます!

監修:法林 岳之
イラスト:橘 梓乃(shino tachibana)