スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

新料金・格安SIM、IIJmio「ギガプラン」へ移行した話

ファミリーシェアプランからギガプランへの移行だゼ!!!

 春の携帯電話料金値下げ合戦も一段落したところで、俺もまた携帯電話回線の契約プランを変更したのであった。俺の場合、メインの回線がIIJmio「ファミリーシェアプラン」。これをIIJmio新プラン「ギガプラン」へと乗り換えたカタチだ。

IIJmioの新プラン「ギガプラン」では、音声SIM(音声通話/SMS/データ通信)で最安858円から契約できる。ちなみに、NTTドコモが「ギガホ」「ギガライト」などを「ドコモのギガプラン」と総称しているが、それとは全然関係ない
ひとつのプラン契約(1回線)につき「音声SIM」「SMS機能付きSIM」「データ通信専用SIM」「eSIM(データ通信専用)」を1枚選ぶことができ、料金はデータ容量により5段階に分かれている。同一アカウント(契約者名義)で最大10プラン(10回線)まで契約でき、各プラン間でデータ容量をシェア可能(6月以降提供開始)
プラン中で最安となるeSIM/2GBは440円。IIJmioひかりとセット契約にすると毎月660円の割引が受けられたりも……!!!

 改めて見直しても安いプランっスね〜。スマートフォンとタブレット持ちなら、通話用2GBとデータ通信用eSIM 2GBで契約すれば、858円+440円で1298円。6月から各プラン間でのデータシェアができるから、2回線で合計4GB使えて月額1298円。お手軽っス♪

 で、俺の場合、これまで使っていたIIJmioファミリーシェアプランから、新プランのギガプランへと移行。結果、スマートフォンやタブレットの通信回線にかかるコストが、実質かなり下がった。てなわけで今回は、実際どんな感じでコスト減になったのかをレポートしてみたい。

ファミリーシェアプランからギガプランへの乗り換えって?

 ギガプランへの乗り換え話の前に、これまで使っていたファミリーシェアプランについて少々。従来のIIJmioの主要な回線プランとしては、ミニマムスタートプラン、ライトスタートプラン、ファミリーシェアプラン、ケータイプランがあった(現在もあるが従来の一部プランは2021年夏で新規申し込みを停止予定)。

 これらプランは、それぞれ1プラン契約内で使える追加SIM上限枚数とデータ通信容量が決まっている。具体的には以下のとおり。

プランデータ通信容量追加SIM上限枚数
ミニマムスタートプラン3GB2枚
ライトスタートプラン6GB2枚
ファミリーシェアプラン12GB10枚
ケータイプランなし1枚

 いちばん下のケータイプランは、純粋な携帯電話運用専用のプランですな。フィーチャーフォンで通話しかしないから料金は最低限で、みたいな。

 ほかの3つ(ミニマム/ライト/ファミリー)は、IIJmioの特徴的なプランで、プラン内でSIM枚数を上限まで有料で増やせて、通信容量をプラン内の各SIMでシェアできるというもの。大雑把に言えば、IIJmioの主流のプランは「端末複数台持ちの人には特に便利&有利な料金プラン」なのであった。

 一方、新プランのギガプランは、SIM×1枚につき1プラン契約となる。そして同一アカウント(契約者名義)で最大10プラン(10回線)まで契約できる。また、各プラン間でデータ容量をシェア可能だ(6月以降提供開始)。

 従来プランと新プランはSIM追加の考え方や容量のシェアの仕方がちょっと違うわけだが、多くのスマートフォンユーザーにとっては「プラン契約をひとつ毎にSIM×1枚がフツーじゃない?」って感じで、ギガプランの方がわかりやすいかもしれない。

ギガプランと従来プランの比較。従来プラン(ケータイプランを除く)の場合、月額基本料金に加えてSIMカード追加手数料や追加SIM利用料が発生したりするので、月額利用料金がやや見通しづらかった。一方のギガプランは契約しているプランの料金を合算すれば月額利用料金となるので、よりわかりやすいプラン体系と言えるかもしれない

 で、俺の場合、これまではIIJmioファミリーシェアプランを使っていた。データ通信容量12GB・SIM×10枚まで使えるプランで、月額利用料金は月額基本料金2816円のほか、追加SIM利用料や音声通話機能付帯料(現在は実質0円)が加わり、で約4700円。

 どういうSIM構成かと言えば、音声SIM×4枚とデータ通信SIM×3枚の、合計7回線。この7枚のSIMをギガプランに移行すると、ギガプランのプラン契約数×7(SIM×7枚)としてそのまま維持できる。SIMの物理的交換とか端末上での設定変更などは不要。ネット上で手続きすれば、翌月から自動的に契約が移行するわけですな。なお、IIJmio契約プランからギガプランへの移行(変更)について、事前に読むべき情報が「IIJmio Q&A」にある。

 でもまあ、ファミリーシェアプランでも、7回線使って月額約4700円なので、これでもけっこー安価。というか、安いので「一応このデータ通信用SIM残しておこう」「予備の通話用SIMを追加しておこう」と安易にSIMを増やした結果「7枚もある〜」となったとも言えよう。

 ただし、ギガプランに移行するにあたり、この7回線のSIMをそのまま移行すると、月額利用料金が上ってしまう。例えば7回線を最低容量でギガプラン(のプラン契約×7つ分)に移行した場合。

ギガプラン公式ページにある料金チェック表にて、現在の7回線(音声SIM×4枚とデータ通信SIM×3枚)をギガプランに移行した時の月額利用料金を算出してみた。各プランの通信容量は最低限の2GBとした。結果、月額利用料は5676円

 俺のファミリーシェアプランのSIMをそのままギガプランに移行すると、これまでの月額利用料金約4700円が、ギガプランでは5676円。1000円くらい上ってるゥ〜!!! でもデータ通信容量が12GB→14GBに増えてるから高いって感じではないのだが……。

 俺の肌感覚的な結論を言うと、回線数が少ない場合はギガプランが安くなることが多い感じ。だが、SIM枚数を多く使いたい場合はファミリーシェアプランの方が有利になることもある。でもまあ俺の場合、ひとりで7枚は多過ぎっていうかむやみにSIM持ち過ぎなので、ギガプランに移行するにあたり、必要最小限のSIMに絞ろうと思う。

移行はスムーズ、不要SIMは移行前に削除を

 では、これまで使ってきたファミリーシェアプランのSIM×7枚(7回線)を、ギガプランへと移行してみる。7回線は多いのと、このまま移行すると(最低容量でも)月額利用料金が上ってしまうので、必要なSIMのみ移行してゆきたいッ!!!

 でも、不要なSIMは……ファミリーシェアプランとして残る? 削除すればいいのか……どうすれば?

左はファミリーシェアプランでの契約内容。SIMが7枚もある。中央はその料金明細。にすると合計約4700円だ。このSIMを全部そのままギガプランへと移行すると、前述のとおり5676円となり、料金UPに。一部のSIMのみ移行することになるが、残りのSIMは? と思ったら、「ギガプランへの変更」での手続きを進めたらすぐに「不要なSIMカードの契約を当月中に削除(解約)される場合は、SIMカードの削除よりお手続き後、ギガプランへの変更手続きをお願いします」と表示された

 ミニマムスタート・ライトスタート・ファミリーシェアプランから、ギガプランへと移行する場合、元のプランを継続して使わないなら、全てのSIMをギガプランへと移行してしまう必要がある。また、一部のSIMをギガプランへと移行し、元のプランを使う必要がない場合、ギガプランへの移行手続きの前に元のプラン内の不要SIMを削除しておくのが無難なようだ。元のプランでも一部のSIMを使うなら、必要なSIMのみをギガプランへと移行するだけでいい。

 さておき、俺の場合、ファミリーシェアプランの7枚のSIMのうち、3枚だけをギガプランへと移行することにした。なので、ファミリーシェアプランの4枚の不要SIMを、まず削除。続けて、残った3枚のSIMをギガプランへと移行した。

手続きを進めていくと、こんな感じでSIMの移行が進む。途中、元のプラン(ファミリーシェアプランなど)の「どのSIMを、ギガプランのどのプランへ移行(変更)するか」を指定していく。事前に不要SIMの削除を行っていても、ギガプランの移行手続き中はまだ不要SIMが削除されてはいないので、間違って不要SIMをギガプランへと移行しないように注意したい。SIMの電話番号などをよくチェックし、必要なSIMのみギガプランへ移行しよう

 7枚のうち3枚のSIMをギガプランへと移行した。のだが、ギガプランではeSIMも使いたいのだッ!!!

 3枚のSIMの内訳は、2枚が音声通話SIMで、常用のスマートフォンに入れて使う。1枚はデータ通信SIMで、これは常用のタブレットに入れて使う。

 そして、eSIM。テスト用などに、自由に端末から抜き差しして汎用したい。ので、新たに導入するeSIMのみ、ギガプランにて新規契約することにした。

eSIMを1回線、新規契約することに。「0ギガ eSIM(データプランゼロ)」を選んで、6月以降に提供が開始される「ギガプラン各プラン間でのデータ容量シェア」を使えばいいのかな……と思ったが、とりあえず、すぐeSIMを使いたいので2GBで。新規契約が完了して数分したら、右のようなメールが送られてきて、eSIMのアクティベーションができるようになる
メール内のリンクをクリックすると、eSIMアクティベート用のページにアクセスできる。そこに表示されるQRコードを、eSIMをインストールしたい端末で撮影。端末でeSIMを使える(モバイル通信プランを追加できる)ようになる

かな〜り安くなる……予定、通信速度はいつものIIJmio♪

 ギガプランへの移行手続きをしたのは2021年4月後半。現在はファミリーシェアプランの契約はなくなり、ギガプランで4枚のSIM(4つのプラン)を使っている。

 改めて4枚の内訳を書くと、音声SIMが2枚で、それぞれ容量は2GBと20GB。それから2GBのデータSIMと、2GBのデータeSIM。月額利用料金は4114円となった。

ファミリーシェアプランで7枚のSIMを使っていた時の月額利用料金は約4700円。これをSIM4枚に絞ってギガプランにしたらり、月額利用料金4114円。えっSIM3枚減らしたのに500円くらいしか安くなってないの? と思わせてしまったかもしれない。

 が、ちょっとした事情があり、ギガプランでは20GBの音声SIMを1つ契約した。ので、ギガプラン内でデータ容量をシェアできるようになった場合、合計容量は26GBとなる。一方、前のファミリーシェアプランのデータ容量は12GB。使用可能なデータ容量が倍以上になっていて、実質的にはかなり低コスト化しているのであった。

 試しに、その「20GBの音声SIM」のデータ通信容量を、15GB、8GB、4GB、2GBと落としてみよう。どんなふうに合計料金が変わるか?

15GBにすると、プラン間でシェアできるデータ容量の合計は21GB。トータルの月額利用料金は3894円
8GBだと合計データ容量14GBで料金は月額3564円
4GBだと合計データ容量10GBで月額3124円
2GBだと合計データ容量8GBで月額2904円

 音声SIM×2枚、データSIM×1枚、データeSIM×1で、最安だと月額2904円。合計8GBのデータ通信容量で、現在はまだだが、6月からこの容量を各SIMでシェアできるようになる予定だ。安いっスよね〜♪

 余談だが、音声SIMの1枚を20GBにしてしまったのは、もーしかしたら5月に出先で長時間のデータ転送を行うかも、と思ったから。しかし緊急事態のアレでソレは無くなった。

 というわけで、間もなく20GBだった音声SIMの容量を2GBにしちゃう予定。いや〜俺とかって移動中に動画観るとかしないし、ずーっとゲームしてるとかでもないし、一ヶ月に3〜4GBあれば十二分なんスよね〜。合計8GBでもまだ持て余す。

 ともあれ、そんな感じで最低限のデータ通信容量にすると、4回線使っても月額2904円に。ファミリーシェアプラン使用時よりSIM枚数は3枚減らしたものの、月額利用料金は約4700円→2904円で、約1800円のコストダウン。年間2万円以上コスト減だから、かな〜り抑えることができたという印象だ。

 グレイト、IIJmio!!! ジョリーグッド、IIJmio!!! てゅーか、こういう料金で大丈夫なのか、IIJmio!!! でも引き続き応援するゼ、IIJmio!!!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。