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【iOS 18新機能レビュー】Safariの新機能、「気をそらす項目を非表示」はどこまで使える?

 iOS 18/iPadOS 18/macOS Sequoiaのアップデートにより、Safariにはいろいろな機能が追加されるが、Webページの要約や重要部分ハイライト機能など、AIを使う機能は現時点では実装されていない(日本語対応は来年となる見込み)。

気をそらす項目を非表示の機能

 現段階で日本語でも利用できる機能としては、「気をそらす項目を非表示」がある。こちらは、いわゆる広告ブロッカーのような機能で、Web媒体としては扱うかどうか若干迷う機能だが、面白い機能ではあるのでカンタンに解説しよう。

 「気をそらす項目を非表示」というこの新機能、広告ブロッカーとしてはそこまで高精度でも便利でもない。手動で消したいコンテンツをタップして指定すると、以後、同じサイトの似たデザインのページにおいて、非表示指定したコンテンツが表示されなくなるという機能で、自動で非表示にしたりはしない。

どのパーツを非表示にするかをタップで指定する

 使い方としては、Webページ上の非表示にしたいコンテンツを表示させた状態で、URLバーを表示させ(画面を少しでも上にスクロールさせると表示される)、URLの左にあるメニューアイコンをタップする。そこに「気をそらす項目を非表示」というのがあるので、それをタップし、非表示にしたいコンテンツのパーツを選択して「非表示」をタップする。

非表示にしたコンテンツがあると、URLの横に青い目のマークが表示される

 非表示指定したWebページでは、URLバーのURLの左に目のマークが表示される。そこをタップすることで、非表示にしたコンテンツを再表示できるが、そうすると非表示の設定が削除されるので、またあらためて非表示の指定が必要になる。非表示の指定をiCloudに保存して同期、といった機能もないようだ。

「非表示の項目を表示」を選ぶと、非表示指定が削除されので、また非表示にしたい場合はやり直し

 いまのところ、非表示指定したのにリロードしたら復活したり、広告と一緒に必要なコンテンツが消えたりと、精度はそこまで高くない印象だ。頻繁に更新される広告にも弱いようだ。そもそも手動で設定する手間も必要なので、よほどウザい広告でない限り、わざわざ使うほどでもないとは思う。

 このあたりの自動化や使い勝手を完全なものにしていないのは、「普通の広告をわざわざ非表示にするような機能ではないので、広告ビジネス全体を否定しないよ」というような、アップルの意図があるのかも知れない。

 その一方で、たとえば自動再生される音声付きの動画など、コンテンツ本文を読むのを強めに邪魔するケースでは、それが広告でも広告でなくても非表示にできるのは、ユーザーにとってありがたい機能なので、活用していきたいところだ。