レビュー
富士ソフトの5Gルーター「+F FS050W」が楽天モバイルのeSIMに対応、さっそく実機でチェック
2023年3月14日 00:00
前回、レビューした富士ソフトの5G対応モバイルルーター「+F FS050W」だが、ちょうど原稿をまとめあげたくらいに新しいファームウェアが登場していた。楽天モバイルのeSIMへの対応などの変更点がある。そこで、新しいファームウェアでもう一度使ってみたので、その様子をお知らせしたい。
楽天モバイルのeSIMに対応、さらに更新された新ファームウェア
前回、eSIMで楽天モバイルに対応していないとしたが、2月28日に公開されたファームウェア「V1.0.8」で対応、そして、さらに3月6日には「V1.0.9」が公開されている。今回はV1.0.8はスキップしてV1.0.9にバージョンアップして試している。
主な変更点はといえば、V1.0.8で楽天モバイルのeSIMに対応、V1.0.9では自動設定でサポートするMVNOのSIMの拡大としている。V1.0.9では動作安定化に対する改修というものもあり、その点も期待している。
更新はアプリやWebブラウザのメニューから
ソフトウェアのアップデートはアプリや接続したパソコンから、設定画面を開いて行う。どちらでもいいのだが、たまたま開いていたパソコンからアップデートを行った。自動更新をオンにしていたが、確認のタイミングが来なかったためか自動で更新されなかった。
更新中は動作を停止し、「更新中」という表示が出て、しばらくすると再び起動して使えるようになっていた。見た目では変わったところはなく、自動更新されたとしても気づかないだろう。
一方で、スマートフォンアプリ「+F SmartApp」も更新されている。アプリの更新はAndoridが3月2日、iOSが3月6日なので、楽天モバイルのeSIM対応のあとにはなるが、なんらかの動作改善がされているはずだ。本体ソフトウェアの更新と同時に、アプリのほうも最新になっているか確認しておきたいところだ。
楽天モバイルのeSIMを設定
+F FS050Wもアプリも更新が終わったところで、さっそく、楽天モバイルのeSIMを設定してみる。初期のファームウェアでは楽天モバイルのeSIMには対応せず、しかも、Android版でGoogle Pixel 7からは対応しているキャリアのeSIMもうまく更新できず、iPhoneのアプリから読み込ませていた。
今回は新しくなった本体ソフトとアプリということで、再びGoogle Pixel 7から試してみた。前回は、対応しているはずのIIJmioのeSIMもうまく登録できなかったが、今回は楽天モバイルのeSIMもすんなり登録が完了した。
ただし、登録したらすぐ動くというわけでもなく、プロファイルの有効化などを行い、何度か再起動をしたところやっと動くようになった。楽天モバイルの場合、前回のIIJmioと違ってAPN設定などをする必要がなかったが、登録したらすぐに動いてほしいところだ。
ちなみに、eSIMを消去した後は、SIMの切り替えで再び物理SIMを選択しないと、物理SIMの利用ができない。このあたり、まだeSIMの利用がこなれない感じだ。
MVNOのSIMの自動設定対応事業者が拡大
V1.0.9では、自動設定でサポートするMVNOのSIMが拡大している。V1.0.4ではMVNOではIIJmioの物理SIMしかサポートしていなかった。
そこで、あらためて、OCN モバイル ONE、日本通信、mineo(NTTドコモ回線)、mineo(au回線)のSIMを挿入してみたが、自動設定の表示から少し経って、通信が可能になった。
安定性は上がったようにも思えるが、フリーズもあった
V1.0.9でも数日使ってみたが、V1.0.4であったような、使っているなかでフリーズすることはなく、安定性は上がっているようにも思える。
ただし、新ファームウェアでも物理SIMとeSIMの切り替え時にフリーズすることもあった。フリーズしてしまった場合、てっとり早い解決法はバッテリーを外すことになる。バッテリーが外せるメリットがこんな形で生かされてしまった、と言ってしまっていいのか悩ましいところだ。
今回、楽天モバイルのeSIM対応は意外に早く実現した。今後も、+F FS050Wはソフトウェアの更新があると思われるが、使いやすさとさらなる安定性の向上を図られるのではないだろうか。