レビュー
テレワークにスマホを活用、役立つアプリやアイテム
2020年4月9日 06:00
新型コロナウイルスの感染が拡大しつつあり、政府からは、緊急事態宣言が発令された。以前から「テレワーク」が推奨されてきたが、発令により「いよいよ、うちの会社も在宅勤務だ」という方も多くなったかもしれない。
業務の多くは、パソコンでの作業になるかと思うが、本稿では、スマートフォンをテレワークに活用するためのアプリやサービスを紹介する。
また、各通信会社では、支払いの猶予や通信容量の提供などの支援を行っている。詳細については別の記事にまとめている。
スマホならすぐにビデオ会議ができる!
テレワークに欠かせないのがビデオチャットツール。参加者同士が離れていても顔を見ながら会議ができるため、今回を機に使い始めた方が多いだろう。パソコンを中心とした業務では、パソコンからビデオ会議に参加した方が効率がいいかもしれないが、Webカメラやマイクが必要となる。
ノートパソコンには、標準で装備されていることが多いが、装備されていないノートパソコンや、多くのデスクトップパソコンでは別途用意がいる。今回の影響による特需で、Webカメラとヘッドセットの品薄状態が続いている店舗もあるという。その点、スマートフォンであれば、マイクやカメラは標準装備。すぐに活用できるだろう。ビデオ会議は、スマートフォンにまかせながら、パソコンで別の作業をするといった使い方もできる。
本誌では、「Zoom」をスマートフォンから利用した場合について、記事で紹介している。スマートフォンでも画面共有をしつつ、指示などをマーカーで書き込むことができるので、活用していただきたい。
スマホスタンドや冷却グッズ、ビデオ会議で役立つアイテム
ビデオ会議にスマートフォンを使うのであれば、立てかけるスタンドがあった方がいいだろう。ノートパソコンと同じ高さに設置できるものや、USBハブ機能などを備えたものがある。上記のスタンドは、いずれもオンラインで購入可能なものを紹介している。
また、弊誌のコーナー【100均で買えるスマホグッズ】では、100円ショップで購入できるスタンドを過去に紹介している。お急ぎの方で近くに店舗がある場合、営業時間や在庫状態を確認したうえで、購入するのも手だろう。
長時間の会議となった場合、不安になるのがスマートフォンの発熱だと思う。排熱設計に優れたスマートフォンも登場してきているが、これより長時間になれば、発熱で安定したビデオ通話は難しいかもしれない。
そこで活用したいのがスマホ向けの冷却グッズ。本来は、負荷の高いゲームをプレイし続けるためのものであるが、こうした活用方法もアリではなかろうか。
不要な通知をオフに、「おやすみモード」の活用を
ビデオ会議中や画面共有中などに、スマートフォンに着信やアプリからの通知がきてしまうかもしれない。そうした通知を防ぐには、iPhoneであれば、設定の「おやすみモード」、Androidであれば、9 Pie以降に搭載される「Digital Wellbeing」内にある「おやすみモード」を活用したい。
どちらも似たような機能をサポートし、アプリの通知に加え、着信も設定によりすべて拒否することも可能。プライベートな情報が漏れてしまうのを避けられる。在宅勤務で「プライベートの通知が気になって仕事に集中できない」という方にも向いているだろう。
自宅にプリンターがない、いざというときはコンビニプリントを
テレワークをするうえで、紙への印刷が必要になってくる場合もある。いざというときに利用できるのが、コンビニのマルチコピー機だ。セブン-イレブンの「かんたんnetprint」では、会員登録不要で、オフィス文書も印刷可能。詳細は別の記事で紹介している。
スマホが気になるときに、集中力をサポートするアプリ「Forest」
これまで紹介してきたように、スマートフォンがテレワークで役立つことも多く、仕事をする上では欠かせないという人もいる一方で、スマートフォンの通知によって在宅勤務に集中できないという方もいるだろう。通知を無効にする場合は、先述のおやすみモードもあるが、通知がなくてもついついスマホを触ってしまう場合もある。
そうした方におすすめなのが、スマホをいじらずに集中した時間をゲーム感覚で楽しめる「Forest」だ。アプリで集中したい時間を設定し、指定した時間の間、スマートフォンを操作しないと“木”が育つ。時間内にスマートフォンを操作し、Forest以外の別画面に遷移してしまうと木が枯れてしまうのだ。
集中できた時間は、“木”により可視化され、箱庭を育てた木で埋めていくのもおもしろい。グラフでも時間が表記されるので、モチベーションにもなるだろう。達成できた後にはコインがもらえ、育てられる木や、タイマー中のBGMを購入できる。
iOS版とAndroid版が配信されている。iOS版の価格は250円。Android版はインストールが無料で、一部機能を利用するには220円のアプリ内課金が必要となる。
このほかにもアイデア次第で、テレワークにスマートフォンを役立てられるだろう。先行きが見えない状況の中、普段とは異なる環境で働くことに不安を覚える方もいらっしゃるはずだ。そうしたときに、みなさんの身近にあるスマートフォンが役立てることができれば幸いだ。本誌でも引き続き、テレワークや子どもの休校を支援するサービスを紹介していく。