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屋外設置対応のホームセキュリティカメラ、ネットギアが発表

SIMフリーのモバイルWi-Fiルーター「AirCard AC785」も解説

 ネットギアジャパンは、電池駆動で無線接続の家庭用ネットワークカメラ「ARLO」(アーロ)を7月下旬に発売する。専用のベースステーション(親機)とカメラ2台がセットになったパッケージで、価格は4万9800円(税込、以下同)。カメラは合計で最大5台まで接続でき、追加のカメラ1台は1万7800円。

「ARLO」

ネットギアのホームセキュリティカメラ「ARLO」

 「ARLO」は、電池で駆動し、親機と無線で接続する仕様により、電源ケーブルや通信ケーブルが不要な、カメラ単体で設置できるホームセキュリティカメラ。防水設計を高めて、屋外の設置にも対応している。

 ベースステーションは、宅内にある別のルーターに有線で接続するもので、カメラ専用の設計。ベースステーションにルーター機能は搭載されていない。

 「ARLO」は宅内やガレージといった自宅の見守りや防犯が主な用途として想定。110度の視野角に720pのハイビジョンで映像を記録できる。映像はすべて親機を介してクラウド上に保存される仕組みで、最大1GBの容量(約8時間分に相当)まで保存できる。保存された映像は、パソコンのWebブラウザや、iOS、Android対応のアプリから確認やダウンロードができる。

 カメラは赤外線LEDによるナイトビジョン(暗視撮影)に対応。モーション検知により、動きを検知した場合のみ録画を行う設定が可能。検知する動きの度合いは設定で変更できる。

 カメラは1台にリチウム電池(CR123)4本を使用。パッケージにはカメラ2台に必要な電池が同梱される。条件により駆動時間は異なるが、最大で約6カ月間駆動できるとしている。電池が少なくなると、設定画面やメールで通知される。

 6日に開催された発表会では、「ARLO」が「2015 International CES」で発表され、米国ですでに販売されていることや、好評を得ていることが紹介され、「日本市場で新たな挑戦をする」と位置付けた。基本的には個人向けの商品だが、法人の引き合いもあるという。

 なお、クラウド上に保存できる容量は、無料で1GBというプランのみで、米国のように有料で10GBといったプランは現在提供されていない。この点については、ユーザーの反応や需要をみながら提供を検討していく方針としている。

SIMロックフリーでLTE対応、実売1万7800円のモバイルWi-Fiルーター

 ネットギアが6月9日に発表し、店頭では6月24日頃から販売されているのが、モバイルWi-Fiルーターの「AirCard AC785」。「ARLO」の発表会では後半に、こちらの製品を解説する時間も設けられた。

「AirCard AC785」

 「AirCard AC785」は、拡大するMVNOによるデータ通信サービス市場に向けて提供される、SIMロックフリーのモバイルWi-Fiルーター。ネットギアから製品単体で提供され、量販店などを中心に販売されている。価格は1万7800円(税込)。

 LTEはドコモ網を中心に主要な周波数帯をサポートし、Wi-Fiは2.4GHzと5GHzの同時使用に対応し300Mbpsをサポートする。

 カラー液晶を搭載し、本体のボタンで主要な設定を行ったり、SSIDやデータ使用量を確認したりできる。iOS、Android対応のアプリや、Webブラウザからのアクセスで各種の設定を変更できる。ディスプレイがタッチ操作に非対応なのは、コスト削減のためともされ、価格を重視した製品であることも示されている。

 6日に開催された発表会では、「AirCard AC785」について、同社がSierra Wirelessから買収したAirCard部門が手がけるモバイルWi-Fiルーターであるとし、すでに業界で実績のある製品であることが紹介され、日本ではネットインデックス(当時)から「NI-760S」として販売されたLTE対応のモバイルWi-Fiルーターの、後継製品にあたることも明らかにされた。「NI-760S」は同社として第3世代の製品であるとし、「AirCard AC785」は第4世代にあたるという。

 米国では、「AirCard AC785」に対応する「スマートクレードル」が販売されている。日本市場への投入は未定で、「需要をみて検討する」とのこと。このスマートクレードルは機能を拡張するクレードルで、「AirCard AC785」への電源供給のみならず、無線LANとLTE用の大型アンテナを装備。有線LANの4ポートのハブも備え、家庭用のブロードバンドルーターとして機能する製品になっている。

太田 亮三