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新生「auフィナンシャルサービス」で何が変わるのか、アプリ刷新や中小加盟店開拓で接点をつなぎ直す

 auペイメントとauフィナンシャルサービスは、7月1日に合併し「auフィナンシャルサービス」(2代目)となる。

 合併の前日となる6月30日に記者向けの説明会が開催され、auフィナンシャルサービス代表取締役社長の長野敦史氏から、新生「auフィナンシャルサービス」が目指す今後の取り組みなどが披露された。

auフィナンシャルサービス代表取締役社長の長野敦史氏

キャッシュレスの先駆けとなる2社が合併

 auペイメントは、1998年にキャッシュレス決済サービスの先駆けとなるプリペイド型決済サービス「WebMoney」の提供を開始しており、現在はKDDIと共同でキャッシュレス決済サービス「au PAY」を運営している。auフィナンシャルサービスは、2014年に会社が設立され、クレジットカード「au PAYカード」を中心にローンや金融プラットフォームなどさまざまな金融サービスを提供している。

 長野氏は、2014年5月にスタートしたKDDIグループの金融構想「au Wallet」に言及する。au IDに決済機能を搭載するかたちでネットとリアルの決済が融合し、新たな経済圏の創出を目指したもので、その後もauじぶん銀行やau損保など金融領域の体制構築を進めてきたとし、2023年には通信と金融が連携した料金プラン「auマネ活プラン」を導入し、金融事業の先駆けとなるサービスを展開してきたとアピールする。

 現在は、au PAYの会員数が4042万会員、au PAYカードの会員数は1082万会員の規模を持っており、通信をベースとした顧客基盤と国内最大級の決済ネットワークが新会社の出発点となる。合併する意義を長野氏は、KDDIの中期経営計画にある「AIを使う時代からAIが当たり前になる時代に移行する」を挙げ、AIによるユーザー起点の価値創出をしていくと語る。

 また、国内のキャッシュレス市場の現況を「普及フェーズ」から「浸透フェーズ」に移行してきていると指摘する。一方で「消費者は数ある決済手段に悩み、使い分けが面倒になっている。事業者側では、中小企業を中心に導入への負担や、導入コストを上回る業務効率化などの価値が実感しにくい」と課題を指摘し、今後これらの体験を変革していくとした。

ユーザー接点や日々の生活を「Rewire」

 合併後の取り組みとして長野氏は「Rewire」という単語を挙げる。「配線などをつなぎ直す」という意味だが、長野氏は「買い手と売り手をつなぐ決済体験が、消費者が数ある決済手段に悩むなどして分断してしまっている」と指摘し、サービスを再構築しユーザー接点をつなぎ直す施策を進めていくという。

 たとえば、「au PAY」アプリは2027年度以降に順次リニューアルしていき、顧客接点を再構築する。さまざまなサービスを束ねて管理する「ウォレット」機能とAIを使った「パーソナルエージェント」機能を備えたものになるといい、ユーザーに寄り添った最適な提案でユーザーの体験価値を高度化する。

 また、加盟店向けには、現在大企業を中心に展開している次世代金融プラットフォーム「NESTA」を、中小企業や個人事業主向けにも展開していく。スマートフォンが決済端末になるいわゆる「Tap to Pay」のサービス「NESTA mobile」(仮称)を2027年春にリリースするほか、スマートフォンで資金繰り支援や集客サポート、業務効率化など「中小ならではの悩み」をサポートするものに拡張する。

 長野氏は、これらの決済関連サービスにとどまらず「日々の生活をつなぐ存在になりたい」とコメントする。決済の前後にはユーザー体験を醸成するさまざまな行為があるとし、データやAIの活用、さらには外部のパートナーとともに「世の中の生活をつなぎ直していきたい」と目標を語った。

 最後に、合併する7月1日から新たに始まるサービスとキャンペーンが発表された。auとUQ mobile、povo1.0ユーザーが利用できるオートチャージ特典や、アプリでau PAYカードを発行できる「au PAY カード即時発行」が提供され、キャンペーンも実施される。