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レノボ、「FIFAワールドカップ2026」の公式テクノロジーパートナーとしてAIや3D VARを提供

 レノボは、FIFAの公式テクノロジーパートナーとして、「FIFAワールドカップ2026」で提供する技術の詳細をメディア向けに説明した。大会運営を支えるコマンドセンターから、チーム向けのデータ分析ツール「FIFA AI Pro」、判定支援システム「3D VAR」に至るまで、テクノロジーによる包括的な支援を行う。

写真は「Lenovo Tech World Japan」のもの

大会規模の拡大とパートナーシップの狙い

 2026年のFIFAワールドカップは、参加チームが従来の32チームから48チームに拡大し、米国、メキシコ、カナダの3カ国16都市で全104試合が実施される。世界中で約60億人のファンが視聴すると予測される過去最大規模の大会となる。

 アジア太平洋地域CMOのバスカール・チョードリー(Bhaskar Choudhuri)氏は、「単にロゴを出すだけでなく、ミッションクリティカルなテクノロジーを提供する」と語る。レノボはFIFAの技術チームの延長として、大会の運営からファン体験に至るまでを総合的に支援する。

大会運営とファン体験を変革するインフラ

 大会運営の中心となるのが、マイアミに構築された「インテリジェント・コマンドセンター」。点在するスタジアムやキャンプ地の稼働状況を統合的なダッシュボードで可視化し、リアルタイムでの意思決定とトラブルの早期検知を支援する。

 現地を訪れるファン向けには、スタジアムや周辺施設での移動を支援する「スマート・ウェイファインディング」アプリが提供される。交通渋滞や混雑状況を把握して目的地までスムーズに移動できるようになり、現地の言語や地理に不慣れな来場者でも迷うことなくイベントに没入できる環境が整備される。

データ分析を民主化する「FIFA AI Pro」

 本大会に向けて新たに導入される「FIFA AI Pro」は、AIを活用したデータ分析ツール。レノボのAIシニアマネージャー兼ソリューションアーキテクトであるヴァレリオ・リッツォ(Valerio Rizzo)博士によると、システムによって全48チームが数百万のデータポイントと2000以上の指標を用いた戦術分析にアクセスできるようになる。

 大規模言語モデルを組み込むことで、自然言語によるチャット形式で特定の選手の動きや戦術に関するインサイトを即座に引き出すことが可能となり、データ活用におけるチーム間の格差を埋めることが狙いとなる。

FIFA AI Proのチャット画面

判定の透明性を高める次世代システム「3D VAR」

 審判の判定支援においてもAIの高度な活用が進む。従来のVARは固定カメラの映像に依存しており、死角や解像度の限界があった。新たなシステム「3D VAR」では、ピッチ上の選手の動きやボールの軌道を解析し、3Dモデルのデジタルアバターとして仮想空間上に再現する。

写真提供:レノボ

 選手をセグメンテーションし、骨格や動きを精緻にメッシュ化することで、オフサイドの判定などをあらゆる角度の自由な視点から高精度に検証できる。この自動化されたパイプラインにより、判定の透明性と正確性が大幅に向上する。

特別デザインのデバイスも展開

 パートナーシップの一環として、レノボとモトローラからFIFAワールドカップ2026の特別エディションとなるデバイスも展開。ノートパソコンやタブレット端末に加え、スマートフォンでは日本限定展開となる「motorola razr FIFA World Cup 26 Edition」などがラインアップされる。

Lenovo Idea Tab FIFA World Cup 26 Edition
Lenovo Legion Tab FIFA World Cup 26 Edition
MWC26で展示されていた、モトローラの「World Cup 26 Edition」スマートフォン