ニュース
PC版「Googleドライブ」にランサムウェア検知・拡散防止の新機能、ファイル復元も
2025年10月1日 16:41
グーグルは1日、パソコン版「Googleドライブ」にAIを活用したランサムウェア検知機能を搭載したと発表した。検知時にはファイルの同期を自動停止し、ユーザーは簡単にファイルを復元できるようになる。
新たに搭載されるAI検知機能は、ランサムウェアがファイルを一斉に暗号化・破壊しようとする兆候を特定し、拡散前にクラウドへの同期を停止することで被害を防ぐ仕組み。さらにGoogleドライブやGmail、Chromeに組み込まれたウイルス検知機能と連携し、ランサムウェアがネットワーク全体に広がるのを抑止する。
グーグルは数百万件のランサムウェアサンプルで学習した専用AIモデルを開発し、VirusTotalからの新しい脅威情報も取り込むことで未知の攻撃にも対応可能とする。異常なアクティビティを検知すると、該当ファイルの同期を自動的に停止し、データ破損や業務中断を防ぐ。
その後、ユーザーにはデスクトップとメールで通知が届き、復元手順が案内される。複雑な再イメージングや高価なサードパーティツールを使わずとも、Googleドライブのインターフェースから数クリックでファイルを元の状態に戻せる。これにより、WindowsやOfficeを利用する環境でも、データ損失や業務への影響を最小限に抑えられる。
またIT管理者は、管理コンソールやセキュリティセンターを通じて検知アラートや監査ログを確認でき、必要な可視性と制御を確保可能。この新機能はデフォルトで有効になっており、管理者が必要に応じてユーザー向けの検知や復元機能を無効化することもできる。なお、ユーザーデータは広告や生成AIモデルの学習には利用されない。

