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米クアルコムが2028年に6G対応デバイス提供へ、商用化前に

 米クアルコム(Qualcomm)は、2028年に6G対応デバイスを提供する。プリコマーシャル版になるという。

アモン氏

 9月23日(現地時間)、米ハワイで開催されたクアルコムのプライベートイベント「Snapdragon Summit 2025」初日の基調講演において、クリスティアーノ・アモンCEOが明らかにした。

 同氏は、生成AIの能力が拡大し、端末上のAI能力とクラウドで処理されるAIの連携が今後さらに重要になると指摘。その上で、クラウドと端末の通信・接続性の進化の重要性もあらためて触れ、「AIネイティブをサポートするために次世代の通信に取り組んできた。現在は6Gについて開発を進めており、6Gでは信じられないほどの速度を実現し、データ量も飛躍的に増える」と語る。

 現在の5Gの次にあたる6G(第6世代のモバイル通信技術)は、世界で検討が進み、スタンダードな仕様はまだ定まりきっていない。しかしアモン氏は「2028年に6Gのプリコマーシャルデバイスを提供する」と表明した。

 アモン氏は、6Gについて「知覚(Perception)を持つインテリジェントネットワークであり、センサーのデータも持つ、エッジにおけるAIの役割を考える上で非常に重要。エッジとクラウドが繋がることで、物理世界とデジタル世界の融合に加えて新しい体験が生まれる。6Gによりコンテキストを認識する知性が大規模に実現する」と説明した。

 商用前として、ある程度、6Gに求められるスペックを備えるデバイスを提供することで、次世代の通信とデバイスがどういった体験をもたらすか、いち早く世界へ提示することになる。