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アップルが「visionOS 26」発表、時計、天気、写真などの新ウィジェットやペルソナ強化
2025年6月10日 06:24
空間体験
「visionOS 26」では、空間に溶け込むウィジェットが配置できるようになる。一度配置したウィジェットはデバイスを再起動しても常に同じ場所に表示され、フレームの幅や色、奥行きなどを好みにあわせてカスタマイズできる。
時計、天気、ミュージック、写真など複数のウィジェットが新たに追加される。また、開発者はWidgetKitを使って独自のウィジェットを開発、提供可能になる。
「visionOS 26」では、新しい生成AIアルゴリズムと、計算深度を活用して複数の視点から空間シーンを作成するため、「写真」アプリで表示する2D画像がよりリアルに感じられるようになる。
空間ギャラリーアプリでは、Appleが厳選した空間シーンがそろえられ、コンテンツは順次追加される。
SafariでWebサイトを閲覧中に空間ブラウズを有効にすると、気が散る要素が隠れて、写真がスクロールにあわせて表示されるようになる。開発者は、Webページに3Dモデルを直接埋め込みでき、ユーザーは深度と立体感のあるショッピングやブラウザ体験ができる。
ペルソナの強化
「visionOS 26」では、ユーザーの姿をデジタル空間上に再現するペルソナが大幅に機能強化された。髪の毛、まつげ、顔色の再現性が大幅に改善され、より自然で親しみやすい見た目になるという。
ペルソナの機能改善には、ボリュメトリックレンダリングと機械学習テクノロジーが活用されている。ペルソナはこれまで通り数秒で「Vision Pro」上で生成され、ユーザーは見た目の調整やプレビューにより、1000以上のバリエーションからメガネを選ぶことも可能となる。
映画やゲーム体験を共有、ビジネス利用も
同じ部屋や同じ場所にいる他の「Vision Pro」ユーザーと空間体験を共有し、一緒に映画を3D視聴したり、空間ゲームをプレイしたりできる。
これらの機能は、個人利用に限らず企業ユースでも使われている。Dassault Systèmes(ダッソー・システムズ)では、同社の3DLiveアプリを活用し、リモートだけでなく目の前の人とも3Dデザイン作業を共有しているという。
「visionOS 26」では、利用者ごとの目や手のデータ、眼鏡とコンタクトの処方箋、アクセシビリティ設定をiPhoneに保存できるため、チームで共有したり友だちから借りたりして一時的に「Vision Pro」をゲストユーザーとして使用できる。
エンタープライズ向けに複数のAPIが追加される。その一つが「Protected Content API」で、アクセス権を付与された人だけが機密データを閲覧でき、コピーやスクリーンショット、画面共有が禁止される。
アクセサリーとの連携では、ペンアクセサリ「Logitech Muse」を活用した3D空間への描画や、ソニーの「PlayStation VR2 Sense」への対応によって、「Pickle Pro」のようなゲームがよりいっそう楽しめるようになった。
アクションカメラとの連携では、GoPro、Insta360、Canonとのパートナーシップにより、180度カメラや360度カメラおよび広角レンズで撮影された動画がネイティブ再生可能となる。また、新しいAdobeアプリでは、「Vision Pro」上で空間ビデオを直接編集、プレビューできる機能が追加される。