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勢いづくNothing、楽天モバイルとパートナーシップを締結

 スマートデバイス新興メーカーのNothing Technologyがその勢いを伸ばしている。8日、同社の新型スマートフォン「Nothing Phone (3a)」が国内に投入されることが発表された。

Nothing Japan 黒住吉郎氏

累計700万台を販売

 Nothing Japan マネージング・ディレクターの黒住吉郎氏が新製品発表会で明かしたところによると、創業から2025年1月までの、グローバルにおけるスマートフォンやイヤホン、スマートウォッチの販売台数は累計700万台。同じく売上額は10億ドルを達成した。

 黒住氏は、発表会前日の創業者のカール・ペイ氏との会話で、販売台数は「もう700万台ではなく、800万台を超えている」と告げられたことを明かし「1月発表の数字がすぐに変わる。まさに加速的な成長を遂げている」と自信を見せた。日本における事業状況については、直接的な数字は公開できないとしつつも1月~3月における公式Webサイトの閲覧数が前年比で4倍に増加したと、好調な様子が語られた。

 2024年に発売されたスマートフォン「Nothing Phone (2a) Community Edition」は、グローバルでは15分、日本では3分で売り切れるという人気ぶりだったという。同年は、オーディオ製品にも注力した年で「Nothing Ear (a)」はイエローのカラーが人気を博し、こちらも売り切れが続出した。

楽天モバイルとパートナーシップ

 発表された新型スマートフォン「Nothing Phone (3a)」は、楽天モバイルからも取り扱われる。

 通常カラーのホワイトとブラックに加え、楽天モバイル限定カラーのブルーが用意されるほか、全国の楽天モバイルショップ100店舗でも取り扱われる。実機の展示も用意されるため、ユーザーにとってはNothing製品に直接触れられる機会が得られることになる。

楽天モバイル CTOのシャラッド・スリオアストーア氏がビデオであいさつした

 2024年4月に開催されたNothingのオーディオ製品発表会では、同社がまだ携帯電話キャリアと提携できる段階にはないと黒住氏は話していた。同社の体制面が課題で、当時はキャリアでの販売は「視野にいれる」と言及されるにとどまっていたが今回、楽天モバイルと提携するに至った。背景にはマーケティングやPR、製品で日本市場にあわせた準備があったという。

楽天モバイル 大久保公博氏とクアルコムジャパン 中山秦方社長が登壇した

 楽天モバイル コーポレートマネジメントディビジョンディレクターの大久保公博氏は「楽天モバイルの『Rakuten 最強プラン』との組み合わせで新しい価値をユーザーに届けられる」と提携の意義を説明した。今回の楽天モバイルとの提携の理由のひとつには、リアル店舗での展開が挙げられている。黒住氏は「大きなステップ」と表現して「楽天モバイルという強力なパートナーシップを得てどんどん、ワクワクするプロダクトを日本のユーザーに届けたい」と話した。

 Nothing Phone (3a)は、SIMフリー版と楽天モバイル版のいずれも4月15日に発売される。