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「やさしい日本語」でわかりやすく、楽天モバイルの在留外国人向けサポート

 在留外国人に、楽天モバイルが人気を博している。MMD研究所の調査によれば、在留外国人が契約する通信サービスの1位に楽天モバイルが上がった。

 楽天モバイルのユーザー層は主に、楽天グループサービスのユーザーが多くを占める。幅広い世代から乗り換え先としても注目を集める一方で、在留外国人からも支持を増やしている。楽天モバイルショップにおける全契約数のうち、およそ25%を外国籍のユーザーが占めるという。紹介キャンペーンを活用しての契約が多く、料金の安さなども在留外国人からは魅力に写っているという。

「やさしい日本語」で支払い率改善

 外国人ユーザーに求められているのは「やさしい日本語」。出入国在留管理庁と文化庁の資料によると、在留外国人が案内表示などで求める言語は「やさしい日本語」だという。英語や機械翻訳の母国語などを抜いている。

 日本に在留者の多い、東南アジア諸国では銀行引き落としを含むキャッシュレス決済に馴染みが薄いケースが少なくない。ゆえにサービス利用料金の支払いに困るケースが出ており、楽天モバイルでも在留外国人ユーザーによる利用料金未払いの事例がある。

 日本人ユーザーと同じように支払い案内状(督促状)を送付することになるが、外国人向けには文面をより平易にしたり、イラストを交えたりとシンプルにした。楽天モバイル マーケティング企画部 シニアマネージャーの勝間田優氏によれば、これにより支払遂行率に大きく改善が見られたという。支払いに関連するEメールなどでも「やさしい日本語」を使った案内を進める。

 このほか、Webサイトは現時点では日本語と英語のみだが、今後はニーズを見ながらさらに多言語対応することも視野に入れる。資料であれば、東南アジア諸国の言語のものをダウンロードできる。

多言語化スタッフやツールの工夫で受け入れ

 店舗における施策としては、多言語対応の強化やツールの作成、大学などへの訪問の3つがある。楽天モバイル ショップ営業部 店舗企画課 ヴァイスマネージャーの田坂奈津実氏によれば、楽天モバイルショップにおける外国人の契約率は全体の約25%。店舗によっては、特定の国の出身者も多い。

 対応の一例として、東京都の高田馬場店では中国語やネパール語など複数の言語に対応できる体制を整えている。多言語対応が可能なスタッフが存在しない店舗でも、全国162店で翻訳デバイス「ポケトーク」を導入するなどの取り組みを進めている。

 また、料金プランの内容が記載されたカタログや指差しツール、重要事項説明書などの店頭ツールも同じく多言語化を図っている。カタログは英語のほか中国語、ベトナム語、ネパール語など7言語を取り揃える。

 ほかに、日本語学校や大学などへ楽天モバイルのショップスタッフが向かい、説明会や契約会など開催している。立命館大学や京都先端科学大学などがその例で、契約後にも相談会を開き、外国籍の学生をサポートする仕組みを整えている。

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