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アシュラント、日本でスマホ下取りの自動化システム導入 検査・データ消去・梱包まで一貫処理

 アシュラントジャパンは27日、都内で記者説明会を開催した。説明会では、アシュラントのグローバルでの実績や中古端末市場の動向を踏まえ、日本市場の健全で持続可能な循環型経済への貢献を目指す同社のミッションとビジョンが示された。

左からアシュラントジャパンVice President, Information & Digital Technology 石谷匡弘氏、アシュラントPresident, Global Connected Living & International ビジュ・ナイア氏、アシュラントジャパン代表取締役社長 藤本潤一氏、アシュラントSenior Vice President, Global Supply Chain ブランドン・ジョンソン氏

 アシュラントは、世界21カ国で事業を展開するグローバル企業。同社は、自動車や家電の保証、モバイルデバイスを含む多岐にわたる分野で3億人以上のユーザーにサービスを提供している。特にモバイルデバイス業界では、端末保証、下取り、修理などのサービスも提供している。

 近年、中古スマートフォン市場は急成長し、2024年には世界におけるスマートフォン販売台数の約19%を中古スマホが占めた。同社はこの市場を「宝の山」と捉え、価値を最大限に引き出す管理・ソリューションを提供。通信事業者や再販事業者に経済的メリットをもたらし、循環型経済の実現に貢献すると考えている。

 そこで同社は、高品質かつ効率的な端末処理を実現するために、エンドツーエンドでの自動化技術を積極的に導入。独自の最先端設備を活用し、世界8カ所の自社施設とパートナーシップを通じてグローバルに事業を展開している。昨年には約2000万台の端末を処理し、再利用された端末の価値は約40億ドルに達したという。この自動化技術は、単なるコスト削減にとどまらず、製品とサービスの品質向上を目的としている。

クリーニングから外観検査、データ消去、梱包までを自動で実施する

 アシュラントジャパンは、日本市場において、主にBtoB向けのスマホのエコシステム全体を包括するソリューション、家電・住販向けの保証サービス、「トリセツ」といったアプリを提供している。

 同社のミッションは、国内の通信事業者、小売業者、製造メーカーとともに、健全で持続可能な循環型経済を実現することである。このミッションを達成するために、オートメーションによる端末処理コストの最小化、再販利益の最大化、高品質な認定中古スマートフォン(CPO)の安定供給という3つの目標を掲げている。

 また、短期的な戦略として、米国で実績のある完全自動化ラインの国内導入、グローバルな再販ネットワークの強化、日本市場独自の高品質な中古認証(CPO)グレードの定義と標準化を推進する方針を示した。

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