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Pixelスマホ、10月の新機能は動画編集で「人ごとに声の音量調節」や「手動で星空撮影モード切り替え」など

 グーグルは、Pixelシリーズ向けに新機能を追加する最新のアップデートを発表した。これまで「Feature Drop」と呼ばれてきたが、今回から「Pixel Drop」として発表されている。

 Pixelシリーズのスマートフォンだけではなく、スマートウォッチの「Pixel Watch」、タブレットの「Pixel Tablet」向けの最新機能が追加される。

Pixelスマホ向け

 Pixelシリーズのスマートフォン向けには「音声消しゴムマジックの音声分離」「水中での写真・動画の改善」「夜景モード→天体写真への手動切替」などが含まれる。

音声消しゴムマジック

 2023年に導入された「音声消しゴムマジック」は、動画を撮影する際、風の音や声など周囲の雑音を軽減できるものだった。

 今回の新機能では、「音声消しゴムマジック」を使って、特定の音を選んで音量を調節できるようになった。動画を撮影して、複数の声が含まれていると、ほかの人の声を調節して、特定の人の声だけをクリアにできるという。Pixel 8以降で利用できる。

水中での撮影

 水中では、防水ケースを使っていても、写真や動画を撮る際、色彩をより豊かに、正確に記憶できるようになった。こちらはPixel 9シリーズでの新機能。

 水中撮影かどうか、自動的に検知する設定も用意され、オフ/オンを切り替えられる。

天体撮影の手動切替

 Pixelには、一定時間、本体を動かさずにいると天体写真撮影へ自動的に切り替わる機能が用意されている。

 今回のアップデートでは、その天体撮影、つまり夜間、星空を撮影する際のモードへ「夜景モードスライダー」から切り替えられるようになった。Pixel 6以降で利用できる。

 「夜景モードスライダー」は、カメラアプリの夜景モードで、シャッターが切れるまでの間の時間を調節できるもの。最大を超えて「天体写真」を選べるようになる。天体写真では、4分ほどの時間をかけて星空を記録。複数枚の写真をAIでの判定を踏まえて合成し、よりクリアな星空を1枚の写真に残せる。

Instagramでの暗い場面での撮影

 プリインストールされているカメラアプリに加えて、今回のアップデートで、Instagramの撮影機能でも、フラッシュを使わずに、夜など暗い場面で、より鮮明でリアルな写真を撮れるようになった。Pixel 6以降で利用できる。

Pixel 8 Proの温度計アプリ

 Pixel 8 Pro以降のProシリーズには、カメラの近くに温度を計測できるセンサーが用意されている。

 新機能として、今回、温度計アプリでカメラを用いて測定したい対象を識別しやすくなった。ビューファインダーで見ながら、被写体(計測したい品)を見て表面温度が画面に表示される。

ウィジェットを使いやすく、天気アプリで湿度なども

 ウィジェットが従来より簡単に探せるようになるという。
 SNS、エンタメなどのカテゴリーが用意され、待受画面上でのプレビューを確認しやすくなる。

 また、Pixel 6以降、「天気」アプリが追加され、大気質指標や湿度を確認できる。

通話スクリーニング

 迷惑電話対策にもなる「通話スクリーニング」では、より人らしい自然な音声で応答できるようになった。日本と英国での提供になる。

盗難検知と情報保護

Pixel 6以降で「盗難防止ツール」が用意される。もし、強奪された場合、AIが検知してスマートフォンを自動的にロックする。

 その上で、リモートロックを使って、電話番号と簡単な質問に解答すれば、どのデバイスからでも盗まれたスマートフォンをロックできるという。

 また、Pixel 6以降でAndroid 15を搭載していれば、「プライベート」という領域を用意できる。

 「プライベート」領域に集めるアプリは、他人に知られたくない情報が入ったものを扱うことが想定されている。他人がスマートフォンを見る機会があったとしても、「プライベート」領域にアクセスするには、別途、認証が必要になる。

Pixel Watch

 Pixel Watchでは、家族や友人など、よく連絡を取る相手へワンタップで連絡しやすくするショートカットを作れるようになる。Wear OS 3以降が必要。

 また、Gmailなどの通知へ、Pixel Watchから絵文字でリアクションをすぐ送れるようになった。

Pixel Tablet

 Pixel TabletとPixelスマートフォンのProシリーズ(Pixel 6 Pro以降)で動画や音楽の再生をシームレスに切り替えられる新機能が追加される。

 スマートフォンで再生しながらタブレットに近づける、といった動きだけで済むようになり、キャスト機能を選ぶといった手間が省ける。

 また、Pixel TabletかPixelスマートフォンのどちらかで通知をオフにすると、他方のデバイスでもオフになる、といった複数デバイスの通知管理もできる。

 このほか、Pixel Tabletのホームパネルのスクリーンセーバーで、スマートホームデバイス、デジタルフォトフレームが表示される。

Pixel BudsでGeminiとハンズフリー会話

 このほか、グーグルのAIサービス「Gemini」とPixel Budsシリーズの組み合わせであれば、Geminiとハンズフリーで会話できる新機能も追加された。

 Geminiに話しかけて目的地までのルートを確認したり、メールをチェックしたりできる。現時点では英語での提供になるが、会話型のアプリ「Gemini Live」で話しかけるだけで使えるようになる。