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ソフトバンクのHAPS向け無人航空機、米国国防総省の成層圏飛行実験に成功

 ソフトバンクは、HAPS(成層圏通信プラットフォーム)向け大型無人航空機「Sunglider」(サングライダー)が成層圏飛行に成功したことを発表した。

 HAPSは、地球から比較的高度が低い成層圏にアンテナを設け通信サービスを提供するもので、地上基地局ではカバーできないエリアに通信サービスを提供したり、静止衛星よりも高速大容量でサービスを提供したりすることが期待されている。一般に、成層圏を複数の無人航空機が飛行し続けることで地球全体をエリア化する。地上目線では、連続で絶えず通り過ぎる無人飛行機と代わる代わる通信をすることで、連続して通信サービスが利用できる。

 サングライダーは翼幅78mのHAPS向け無人航空機で、ほかのものと比べても大型で大きな通信機器も搭載でき、高速かつ大容量のモバイル通信を安定的に提供できる。

 今回は、AeroVironmentと米国国防省が8月上旬に米ニューメキシコ州で行った実証実験において、サングライダーの成層圏飛行が行われた。なお、4月時点でソフトバンクのHAPS事業は、技術検証と並行して標準化や法整備への働きかけを進めている段階。事業開始時点では赤道付近での提供を目指すとしており、商用化や日本での展開時期は明言されていない。

2024年の「Sunglider」成層圏飛行(Sunglider's 2024 Flight in the Stratosphere)|HAPS