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ソフトバンクが「AI倫理委員会」を設立、社内外の意見を取り入れたAIガバナンス構築を目指す

 ソフトバンクは30日、AI活用時の倫理課題の議論や提言を行う「AI倫理委員会」を4月に設立したと発表した。

 近年、同社を含めてAIがさまざまな産業で活用され、高度化が期待される一方、活用方法によっては、差別的な評価や選別を導く必要があるなど、倫理面での配慮や注意が必要な技術であることが指摘されているといい、国内外でAIのルール作りが活発化している。

 同社では、AIを活用したサービスの開発や提供に「責任あるAI」の実行が不可欠だとし、AIガバナンスの構築に取り組んでおり、2022年7月策定の「ソフトバンクAI倫理ポリシー」に続き、今回の「AI倫理委員会」を設立した。

 「AI倫理委員会」では、AIガバナンスのアドバイザリーボードとしてAIに精通した社外有識者委員と社内委員で構成される。AI倫理の課題の議論や提言のほか、国内外の最新動向などの知見の共有などを行う。

 AI倫理委員長として、同社の常務失効役員兼最高情報セキュリティ責任者(CISO) 飯田唯史氏が就任し、社外と社内委員がそれぞれ5人ずつ参画する。

 同社代表取締役社長兼CEOの宮川潤一氏は、2月にAI活用のリスクについて説明しており、AIガバナンスの推進強化を目的に、外部有識者も入る「AIガバナンス委員会」を4月に設立することを明らかにしていた。変化の激しいAI領域で社内外のさまざまな意見を取り入れ、迅速に反映できるガバナンス構築を目指すものとみられる。