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KDDI、携帯電話のLTE網監視にAI導入、通信障害を検知しやすく

 KDDIは、auやUQ mobile、povoの提供で用いられる4G LTE回線のコアネットワークにAIを活用した障害検知システムを導入した。

 ネットワークの監視は、トラフィック量など機器からのデータを分析し、基準値を超えた場合に障害発生の判断をしており、新たな仕組みはその基準値を動的に設定できることが特徴。過去のデータに基づく予測で予測値を生成し、実測値との比較で乖離が大きい場合に障害発生を判断する。時間帯・日付など時系列データに関連する属性も含まれ、予測値の精度を高めた。

 これにより、監視可能なデータ数はおよそ6倍に増加し、通信障害の大規模化を防ぐ体制を整えた。音声通話の場合は、固定しきい値でも障害検知が容易なものの、日付・時間帯で値に変化のあるトラフィック量は、従来の一定の基準値をもとにした障害検知の仕組みでは難しかったという。

 2022年に発生した、全国規模での通信障害を踏まえた対策の一環。同社では「今後も、障害検知システムの高度化を通して通信障害の大規模化予防に努め、お客さまの生活を支えるネットワーク品質のさらなる向上につなげていきます」としている。