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auの高耐久スマホ「TORQUE G06」が10月19日発売――“タフネススマホ”の正統後継機、シリーズは“需要がある限り継続”
2023年9月28日 10:00
KDDIと沖縄セルラーは、高い耐久性能を備えたAndroidスマートフォン「TORQUE G06」(京セラ製)を10月19日に発売する。予約は9月28日10時から受付が開始される。
価格は9万8000円。端末購入プログラム「スマホトクするプログラム」対象機種で、利用時の実質負担額は5万9800円で購入できる。
タフネススマホの正統後継機
「TORQUE G06」は、高耐久性をうたう5G対応スマートフォン。5GはSub-6とNR化した周波数に対応しており、ミリ波はサポートしていない。
耐久性能は、先代モデル「TORQUE 5G」よりも向上されており、たとえば耐衝撃性能では2mの高さから落としても壊れにくい性能や、とがったものを画面に落としても割れにくい「耐打撃」性能が新たにサポートされている。もちろん、これまでの振動や防水防塵、海水、荷重に対する性能も担保しているほか、交換できる電池パックの容量は4000mAh→4270mAhと機能面でもアップグレードが測られている。
本体のカラーは、ブラックとレッド。KDDI パーソナル企画統括本部 プロダクト企画部 企画1グループの山澤 秀雄氏によると、ユーザーから特に人気の高い2色をラインアップしたとしている。
本体のデザインは、高耐久性をサポートする多面体フレームや衝撃を吸収するバンパーなどのほか、側面にはストラップホルダーが四隅に設けられている。
本体背面はカバーになっており、電池パックの交換やSIM/microSDカードの脱着ができるようになっている。電池パックは単体でも購入できるほか、専用充電器も備えているので、デスクで電池パックを充電しながら、サブの電池パックを使って外出するといった使い方ができる。
本体の大きさは、先代から約13mmの小型化(縦方向)、重さは約234gと約14g軽量化されている。
【お詫びと訂正 2023/09/28 17:00】
記事初出時、重さ約248gとしておりましたが、誤りです。お詫びして訂正いたします。
背面カメラは3眼構成、クアッドピクセルセンサーの採用も
背面カメラは、マクロカメラが新しく搭載され、約6400万画素のメインカメラ(F値1.8)と約1600万画素のワイドカメラ(超広角、F値2.2)、約200万画素のマクロカメラの3眼構成となっている。カメラは、本体の横方向(短辺方向)に左からマクロ、ワイド、メインの順に並んでおり、3つのカメラを囲むように両端にはLEDライトが備わっており、デュアルLEDで接写時に影が出にくいようになっている。
6400万画素のメインカメラでは、クアッドピクセルセンサーが採用されている。これは、隣接する4画素を1つのクアッドピクセルにまとめることで、従来の4倍の光を取り込むことができる。記録画素数は1/4となってしまうが、感度が4倍になるため、暗所撮影時でも明るく撮影できるようになる。
カメラアプリでは、虫眼鏡フォトやテキストを載せた写真が撮影できる「Text Overlay」といった新モードを搭載。もちろん、アウトドアやサイクリングの記録に使える「Action Overlay」や、釣り上げた魚を大きさとともに記録できる「Fishing」、水中でもボタン操作で撮影できる「水中」モードなど、先代機種で利用できた機能も継承されている。
主な仕様
「TORQUE G06」の大きさは約75×154×14.6mm、重さは約234g。
チップセットは、Qualcomm Snapdragon 7 Gen 1を搭載。メモリーは6GB、ストレージは128GB、最大1TBまでのmicroSDXCをサポートする。
画面の大きさは5.4インチ、強化ガラスとアクリルスクリーンを重ねた京セラ独自の構造「ハイブリッドシールド」を採用し、画面への衝撃から守る構造をとっている。
カメラは、先述の通り背面に約6400万画素の広角メインカメラと約1600万画素の超広角ワイドカメラ、約200万画素のマクロカメラを搭載、前面には約800万画素のフロンとカメラを備える。
バッテリー容量は4270mAhで、電池パックによる取り外し式が採用されている。本体での充電時は、ワイヤレス充電をサポートしている。
Wi-FiはIEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax(2.4GHz/5GHz)、Bluetooth 5.2、おサイフケータイ(FeliCa)に対応する。
耐久性を証明するさまざまな展示やアクセサリー
記者向けに開かれた説明会では、「TORQUE G06」の耐久性を証明するさまざまなシチュエーションでの動作検証がなされていた。たとえば、水中に沈められた「TORQUE G06」や氷漬けにされても動く「TORQUE G06」、逆に60℃の高温環境で着信する「TORQUE G06」など、場所を選ばない高い耐久性能をアピールしている。
また、「TORQUE G06」専用のアクセサリーも発売される。3脚ネジなどを備えて既存のスタンドやホルダーがそのまま使用できるアタッチメントや、サステナブルに配慮した製品パッケージなどが展示された。
TORQUEシリーズは大丈夫? 近藤氏「需要がある限り継続したい」
タフネススマホシリーズとして今回で10年を迎えるという「TORQUEシリーズ」だが、一方で製造を担当する京セラが「個人向けスマートフォンから撤退」というニュースがあり、このTORQUEシリーズの行方にも注目が集まっていた。
KDDI パーソナル企画統括本部 プロダクト企画部 企画1グループ グループリーダーの近藤 隆行氏は「撤退のニュース以前に開発に着手」していたことを明らかにした上で「ユーザーサポート面などもクリアにしながら提供している」とした。
一方、撤退の報道時にTORQUEシリーズについて明確な声明を出せなかったことに対しては「関係者やユーザーに不安や心配をかける時間があった」と釈明。今後の京セラ製スマートフォンのラインアップについては、KDDIだけですべては答えられないとしながらも「法人向けには継続的に製品を提供すると聞いている。今後も法人向けを中心に、幅広いラインアップに対して議論を重ねて提供できるものを提供していきたい」とコメントした。
なお、TORQUEシリーズのユーザー自体、個人と法人が約半々となっており、個人の根強いファンや、高いクオリティを求めている法人からのニーズに応えていくことを「一つの使命である」と考えを示し、現時点での考えとして「需要がある限り、何らかの形で商品化をしていきたい」と、TORQUEシリーズを継続していく方針をあらためて示した。