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グーグル「Chrome」15周年で新デザイン、生成AI活用の新機能も

 Google(グーグル)は、Webブラウザ「Chrome」が9月7日、15周年を迎えたことを記念し、新デザインと新機能を発表した。新しいChromeウェブストアや生成AI機能などが提供される。これらのアップデートは今後数週間以内に配信される。

Material You

 Chromeのデザインが刷新される。デザイン言語「Material You」に基づき、Chromeのアイコンを見やすさを重視して刷新。ユーザーはタブやツールバーを引き立てるカラーパレットを利用し、仕事と個人アカウントなどのプロフィールを一目で見分けることができる。

 また、オペレーティングシステムとの統合も強化され、ダークモードやライトモードなど、OSレベルの設定に簡単に対応できるようになる。

 その他にも、Chrome拡張機能や Google翻訳、Googleパスワードマネージャーなどにすばやくアクセスできる、よりわかりやすいメニューなど、改良が施される。

 このアップデートは今後数週間以内に配信される。

新しいChromeウェブストア

 Chromeウェブストアでも「Material You」を採用し、便利な拡張機能を簡単に見つけられるようになる。斬新でモダンなインターフェイスに加え、AIを活用した拡張機能や「Editors'spotlight」のような新しい拡張機能カテゴリ、さらにパーソナライズされたおすすめ機能が追加される。

 また、セキュリティ面も強化される。Safety Checkを拡張機能にも拡大し、最近公開されなかった拡張機能、ポリシーに違反している拡張機能、悪意のある可能性のある拡張機能をストアで識別できるようになる。また、「CRXcavator」や「Spin.AI Risk Assessment」などのサードパーティ製ツールで、企業が拡張機能を広範に展開する前にそのリスクを評価できる。

 新しいChromeウェブストアはパブリックプレビューが既に公開されている。

新しい検索機能

 ウェブページを表示しているときに、メニューから [Google でこのページを検索] オプションを選択すると、Google検索のサイドパネルが開き、関連する検索を見つけたり、ページの情報源について詳しく調べたり、別の検索を開始したりできる。Google検索のサイドパネルをツールバーに固定することもできる。

 また、Google検索における生成AI機能をChromeにも拡張する。ウェブ上の情報をより適切にナビゲートし、ウェブページで探しているものを素早く見つけるのに役立つという。

 たとえば、対象となるサイトでは、タップするとAIが生成したキーポイントのリストが表示され、そのページにあるその情報へすぐに移動できるリンクが表示される。一方、「Explore on page」機能では、記事の質問に対する回答が表示され、その回答が掲載されているページにジャンプするリンクが表示される。

 米国のユーザーは、Search Labsで「SGE while browsing」にオプトインすることで本機能を試せる。なお、SGEについては、日本でも試験運用が始まっている。

セキュリティ強化

 Chromeが搭載するセーフブラウジング機能がアップデートされる。これまでは、数十分に一度、フィッシングドメインリストをローカルに保存、ウェブサイトと照合し、悪質なサイトをブロックしていた。しかし、より巧妙となったフィッシングドメインは60%が10分未満しか存在せず、ブロックが難しくなっていた。そこでGoogleは、このリストをリアルタイムで照合するように変更、この変更によってセキュリティが25%向上するという。

 このアップデートは今後数週間以内に配信される。