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“ポケモンとともにいい睡眠を”「Pokèmon Sleep」ローンチ記念イベントで「良い睡眠」とは何かを探る
2023年7月19日 19:50
ポケモンは、睡眠ゲームアプリ「Pokèmon Sleep」(ポケモンスリープ)をAndroidとiOS向けに7月20日リリースする。ローンチを記念し開催された「FUN SLEEP SUMMIT」では、ポケモンの今回の取り組みのほか、睡眠に関するトークセッションや参加企業担当者による座談会などが実施された。
“歩く”の次のターゲットは“睡眠”
イベント冒頭では、ポケモン代表取締役COOの宇都宮 祟人氏が今回の取り組みについてコメント。
世界累計10億ダウンロードを記録した「Pokemon GO」では、健康増進や新たなコミュニティの形成など、人々の日常生活における行動をエンターテイメントの力で豊かにしていくことができたとし、取り組みの成果をアピール。次のターゲットを、「睡眠」と据えて、人々の睡眠向上への取り組みを行っていくこととしたと説明した。
日本人の睡眠時間については、「全体的に睡眠不足」としているほか「睡眠は義務」と認識しているユーザーも多いという。「人々の睡眠のイメージを少しでもよくできれば」と今回のゲーム開発の意義を説明した。
睡眠の専門家に聞く
トークセッションでは、理想的な睡眠について、「眠気とは何か」という根本的なものを研究しているというS'UIMIN 代表取締役社長の柳沢 正史氏が登壇した。
睡眠負債
柳沢氏は、長期間寝不足の状態が続くいわゆる睡眠負債について「覚醒の依存症」だと指摘。睡眠負債の状態が続いていると、短期的にも長期的にも影響が出るという。
たとえば、短期的には、日中眠かったりイライラしたり、パフォーマンス低下が顕著に出てくる。
中長期的には、免疫力の低下やメンタル不調や肥満高血圧などメタボリックシンドローム症状、認知症など病気のリスクが上がることが指摘されているという。
また、日本は世界に比べてダントツに平均の睡眠時間が短いという。個人の影響だけでなく、日本人の睡眠不足は、GDPの3%を失っているとの試算も出ているとして、睡眠不足の解消は社会的意義があることを解説した。
トークセッションでは、睡眠に関する4つの疑問について柳沢氏がコメントした。
休日の「寝だめ」は効果的なのか?
平日の睡眠不足を休日の長時間睡眠により解消を図るいわゆる「寝だめ」について、柳沢氏は「やらないよりはマシ」としながらも、効果は限定的だと主張した。
「睡眠は貯金できない」と指摘する柳沢氏。本来一定以上睡眠すると起きてしまうと説明。ところが休日に長期間睡眠できるのは、これまでの睡眠負債を返済している状態だという。
また、休日昼まで寝てしまう現象については、「結局前日に夜更かししてしまっていることが多く、時差ぼけしてしまっている状態。基本的には、平日休日に限らず決まった時間に就寝し起床する方が良い」とした。
睡眠の質はどうすれば良くなる?
睡眠の質についてどのようにすればよくできるのか。
柳沢氏は「まずは睡眠時間。睡眠時間が短い状態で、質を論じることはできない」と一刀両断。まずは、睡眠時間を確保することが重要だとした。
また、先述のとおり、就寝時間と起床時間を決まった時間にすることも睡眠改善に効果的とした。
睡眠について柳沢氏は、なかなか自身でその内容を理解することが難しいと指摘。脳波を計測できる機器やアプリなどで、睡眠の質を確認してみてもいいとした。
一方で、「睡眠の質」を意識しすぎることもよくないと主張。睡眠不足を訴えるユーザーには、一般的には十分な睡眠にもかかわらず本人は認識していない層が一定数存在するという。睡眠の内容を一度客観的に確認することを薦めた。
FAN SLEEP SUMMIT出展企業
睡眠について考える機会として開催された「FAN SLEEP SUMMIT」では、ポケモン「Pokèmon Sleep」のほか、マッシュスタイルラボ、昭和西川、日清ヨークといった参加企業の睡眠関連商品が展示されている。
製品のなかには、今回の「Pokèmon Sleep」にちなんでポケモンの寝顔が製品やパッケージにデザインされたものがあった。
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