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レゾナック、6G向け半導体の新材料開発プロジェクト

 レゾナックは、次世代通信規格「6G」向けの半導体の新材料開発について、分子設計レベルから進めるプロジェクトの立ち上げを発表した。R&Dの中核拠点「共創の舞台」(横浜市)で、ベンチャー企業や大学と協業しながら開発を進めていく。

「共創の舞台」

 レゾナックは、2023年1月1日に生まれたばかりの企業。その前身は、総合化学大手の昭和電工。2020年に旧・日立化成(現・昭和電工マテリアルズ)を買収し、2023年、持株会社(レゾナック・ホールディングス)とレゾナックへ商号を変えた。

 通信速度が5Gの100倍ともされる6Gでは、伝送損失を大幅に削減する新たな半導体材料が必要となる。レゾナックでは、素材合成の段階からゼロベースで材料の開発に取り組むという。

 開発にあたっては、分子設計の段階でシミュレーションやAIを活用し、短期間で化学構造式を導き出す。これまで、人による実験では、1つの素材の組み合わせの検証に3カ月必要だったが、同じ期間で90種類の組み合わせを検証できるようになる。

 「共創の舞台」には、計算科学や材料解析などの専門知識を持つスペシャリストが集結。レゾナックは「基盤機能のプロフェッショナル集団が、新材料の開発を支える」としている。