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ソフトバンクが水中レーザー通信に関する研究を開始、光トラッキング技術を活用

 ソフトバンクは、防衛装備庁の「安全保障技術研究推進制度」における新規採択研究課題の公募で、「水中航走体用レーザー通信に向けた光トラッキング技術の研究開発」が研究課題として採択されたことを発表した。同社は研究課題に関して、防衛装備庁と契約を締結し、今月を目途に研究を開始することを明らかにした。

 背景として、日本では、沿岸・離島地域での水産業やインフラの維持・管理、海洋調査などの担い手不足が課題となっている。課題解決に向けて、現在水中航走体の利活用が進んでいる。

 しかし、水中航走体との通信において、運用面に制限がある有線通信や、通信速度に制限がある音響通信が主流となっている。制限を取り除くためには、長距離・高速の無線通信が必要となる。

 水中における長距離・高速の無線通信を実現するために、同社は、リングレーザーで水中航走体の位置を捕捉する粗追尾と、通信用レーザーでレーザー光軸を合わせる精追尾を複合した、光トラッキング技術に関する研究を行うという。

 研究の最終段階では、実海域に水中航走体を投入して光トラッキング技術による通信実験を行い、通信距離300m以上かつ通信速度100Mbps以上の実現を目指す見込み。